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一枚のハガキ

2011-12-24 | 映画あ行
一枚のハガキ
米アカデミー賞外国語映画賞部門出品作品


監督 新藤兼人
キャスト
松山啓太 豊川悦司
森川友子 大竹しのぶ
森川定造 六平直政
泉屋吉五郎 大杉連

ストーリー

戦争末期に召集された中年兵士の松山啓太は、1人の兵士から「自分は戦死するだろうから生き残ったらハガキは読んだと妻を訪ねてくれ」と一枚のハガキを託される。
 終戦後、啓太はわずかな生き残り兵士となり故郷に戻るが、
妻は父と家を出て
村で彼を待つ者は誰もいなかった。
 ハガキを書いた友子を訪ねると、彼女は家族を亡くし、
貧しい農家でひとり懸命に生きていた。

感想
良かった。大げさな演技はちょっとゴメンと
思ったが、今思いつく限りでは、今年見た中で
邦画で、これ以上のインパクトのある映画はなかった。
とてもわかりやすくストレートに
戦争の悲惨さを訴えている。

新藤監督は
脚本の執筆を始めてからは溝口健二監督に師事する。
第2次世界大戦中の44年に松竹大船撮影所脚本部に移籍したが、
招集されて海兵団に入隊した。
終戦後、脚本家としての道を歩みはじめ 1912年4月22日生まれの監督。

だから
私とは感覚が違うし
彼の実体験をもとにしているので
それは実感としては私にはわからないかもしれない。
でも、感じる所は大きかった。
 死んで花実が咲くものか、という言葉が
この映画を端的にあらわすか。
大竹しのぶのインタビューで
大竹:想像以上に、感情をはっきり出すよう求められることが多かったですね

というように
演技はストレートでおおげさめ。
豊悦のインタビューで
豊川:僕もそう思いますね。友子と啓太の関係はたぶん、
僕らが考える恋愛とはちょっと違う。
例えば周りに何万人も異性がいる中から選ぶのではなく、
そばにはその人しかいなくて。
そこから始まっていくような男女の関係なんだと思います。

と彼も言っているように
戦火の異常事態のなかでは
こうするしかなかった。
その選択肢における
人間の哀しさと力強さを感じた。

 関係無いかもだが、2012年2月26日(日本27日)に開催される
第84回アカデミー賞の司会をエディ・マーフィが務めることが発表された。