電動カートは 交通弱者 買い物難民を救う

高齢化と買い物難民の因果関係は深い。コミュニティーバスより便利で自由にお出かけできる電動カートのエピソードなど。

電動カートを乗り継いで3台目

2020年04月21日 | 日記


埼玉県にお住いのM様のお話しです。
3月初旬、『今、急に動かなくなってしまって困っています。見ていただけないでしょうか・・・』

2015年5月、当時79才のMさん。
車の運転に自信が持てなくなり、率先して免許証を返納し電動三輪カートの利用を始めたのでした。
お住まいのマンションのエレベーターが小型の為、利用できることが製品選択のポイントでした。
腰に不安があり、荷物をもって歩くのは大変で、買物に利用することがもっぱらの目的でした。
2台にわたり同じ車両を乗り継がれたのですが、いよいよモデル廃止となり困り果てていたところに
4月に超小型車両が発売されることをキャッチし、本日21日発売の新型車(NOAAMOBILE-X)の第1号のユーザーとなったのです。

ネット上での情報はご存じでしたが、現物を前にして、あまりの軽量小型に驚きと感嘆の声を上げました。
『おお、これなら電車に乗って遊びに行けるなあ!』
ここ数年レジャーに出かけることをあきらめていたのです。
折り畳み、組立方法を何度も練習していただく中、『これ、脳トレになるなあ』と少し戸惑った場面もありましたが、短時間で習熟していただけました。

作業終了後、『上がってお茶でも』と、お声がけいただき、現役時代のよもやま話を聴くことができました。
現役時代、いま何かと話題の上がっている財務省(大蔵省)のノンキャリヤながら、重要な職務をこなしていたそうです。
しかし、年下のキャリヤから的外れの指示を何度か受け、正直怒りがこみ上げることがよくあったと、冗談交じりで語ってくれました。
一番腹が立ったのは、役立たずの年下上司がドンドン出世していくことだった。と。
それで定年を待たずして退職し、経理責任者として民間へとらばーゆ。その甲斐あって、この年でパソコンの玄人とのことです。
また奥様にも先立たれ、何でも自分でやらなければならないから、結果良かったと苦笑い。

毎日PCで頭脳を使い、毎日のようにお出かけするためか、現在84才ですが、5年前とほとんど変わっていないのです。

さらに、こんな話が出ました。
最近まで親友グループ5、6人で毎年2回集まっていたんだそうです。
ところが、1人また1人と順次呆けたメンバーが現れ、体力もついていかず、ついに自分だけが、まともの様な状況となり、中断してしまったとのことでした。
他のメンバーはPCも不慣れで、家から出る事もめったにない生活習慣だったそうです。

別れ際、『これから、これに乗って一人で出かけるかな~』と仰っていました。

次回お目にかかるのがとっても楽しみです!