月乃和熊(ツキノワグマ)のささやき

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零式艦上戦闘機(107) 新司偵

2016-06-22 05:00:00 | 航空機・船舶(軍艦・機)
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零式艦上戦闘機 (107) 新司偵  

一般に、新司偵とよばれる一〇〇式司令部偵察機は三菱の製造した、陸軍の快速偵察機だ。
日本では陸軍海軍を通じて最速機と位置付けられている。

<三型キ46-Ⅲのスペック>
全  長 :11m
全  幅 :14.7m
全  高 :3.88m
エンジン :ハ112-Ⅱ 
空冷1500馬力 × 2
(三菱金星62型)
自  重 :3,831kg
全備重量 :5,720kg
最大速度 :630km/h
航続力  :4,000km(増槽装備)
上昇限度 :10,500m
乗員 2名

全生産数 1,742機

昭和16年(1941)から終戦の昭和20年(1945)まで、陸軍で戦略的偵察機として使用された。
艦上偵察機として開発された彩雲の最高速度は609km/hでしかなく、新司偵を時々陸軍より借用したほど海軍にとっても、その快速性能は魅力的だった。

偵察機として重要な、写真機(カメラ)も一〇〇式小高空写真機1台、一号自動高空写真機1台を装備し、無線機も長距離用無線と中距離用無線を装備した。

エンジンは三菱金星62型空冷1500馬力で、燃料直接噴射式かつ水メタノール噴射装置付を採用。
風防を機主先端まで伸ばし、今までの日本機とは異なる流線形の機体を持ち、防弾タンクも採用された。

日本で”一番速い偵察機”は、大戦初期に中国戦線、ガダルカナル、東南アジアなどで隠密偵察や強硬偵察偵察を行い成果を挙げた。

しかし優速を活かして、ほとんどの追撃を交わせるものと思われがちだが、戦闘に巻き込まれると意外にもちょこちょこ落とされている。

それもそのはず、アメリカ軍の戦闘機と速度を比較すると、大戦後半に活躍した、
P-51マスタングの最高速度は700km/h、
P-47サンダーボルトの最高速度は725km/h。

大戦中ごろから活躍した
F4Uコルセアで最高速度は660km/h。

山本五十六長官機を撃墜したことで知られる
P-38ライトニングでも、その最高速度は644km/hだ。

新司偵は、その後も改良が重ねられ、推力式単排気管を採用し最高速度は640km/hに達した。
さらにターボチャージャー2段2速エンジンを搭載し、追い風参考ながら700km/hを記録したという。

より速い偵察機を目指して試作機は作り続けられたが、改良機が正式化される前に終戦を迎えたのであります。


<関連>
零式艦上戦闘機(36) 山本長官機撃墜
零式艦上戦闘機(37) 山本長官機撃墜(2)

零式艦上戦闘機(108) 局地戦闘機 雷電 2016-07-04 につづく~
前の記事 零式艦上戦闘機 (106) 航空服 2016-6-10

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<関連記事>
零式艦上戦闘機リンク集 2013-09-14
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