スーパーに「でんぶ」があったので、懐かしさのあまり買い物かごに入れました。
昭和の頃の、学校へ持参した弁当の中には、確か、毎日のように「でんぷん」が入っていました。
正確には、「でんぶ」と言うようですが、私たちは、「でんぷん」と呼んでいました。
今回食べて感じたのは、あっ!甘い!こんなにも甘かったのかな~?でした。
当時のお弁当には、ご飯はいっぱい入っているのですが、おかずが少ない為、見栄えが悪くて、他人に見られたら恥ずかしかったので、最初にご飯だけを、大口で、猛烈なスピードで2~3口ほおばり、そのあと、何気ない素振りで、少しバランスのとれた弁当をゆっくり頂いた記憶があります。
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昭和っ子の朝焼け
片山 久志
この著者の片山さんは著書の中で、
弁当の煮汁や醤油が、包んだ新聞紙に染み込み、茶色になっていたことがよくあった。と言ってます。
また、
貧しかったので、粗末なおかずを見られたくなくて、新聞紙で隠して食べる子が多かった。と書いてます。
そして、学校給食になったとたんに、お昼時間は、オープンになり、明るく楽しいひと時になったようですね。
彼のお兄さんのお弁当については、
「ハエがおかずか」っと言われて、ショックを受けた。と書いてますね。
お兄さんのお弁当には、「しその実の味噌づけ」がごはん一面にかかっていたそうです~。
好奇心が旺盛で、破天荒な事ばかりしでかしながら成長する記憶力抜群の片山氏を、時に共感し、時に感心し、時に笑い、時に涙しました。
私よりは、7歳ぐらい上の方と存じあげますが、郷土が同じなので、殆どの事が共有でき、また、忘れていた当時の事を思い出したり、新事実が分かったり、貴重な資料にもなりますので、とても有難いです。
全身やけどを負ったり、自転車一台に父子4人が乗り花火大会に行った帰り、見事に全員自転車からこけたが全員無傷だったとか、ニワトリのさばき方も知らないお父さんがニワトリの首をはね、しでかしたアクシデントや、看護婦さんを後ろに乗せたバイクでお医者さんが駆けつけてくれたり(本書の取材で、この看護婦さんと再会されたようです)、お父さんが糞尿を運んでいる時、家の庭先ですっころび、一面にぶちまけたが、子供たちは、助けず、鼻をつまみ一斉に逃げ出してしまったりと、飽きない、おかしなエピソードが目白押し。