東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

早春の水辺で

2025年02月27日 | いろいろ
この日はヤマアカガエルが大好きなSさんをお誘いして、卵塊の観察とヤゴ採り等を楽しみに多摩方面の水辺を回った。ヤマアカガエルの産卵のきっかけは2月の雨で夕方から夜間に産卵するとSさんからご教授いただいた。例年のこのタイミングなら点々と卵塊が見られているはずなのに、やはり雨が少ないせいなのか卵塊が無い...

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
また、水の中が小綺麗にされている場所も多く、観察しやすいけれどかえってカエルと卵塊が目立ってしまい、天敵に狙われやすくなるのでは?などと妄想話しをしながら次々と水辺をチェック。すると...

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
あった!ここは東京都の里山好きの人なら知っているはず?通称ブルコンビオトープ。ブルコンにも産卵することが判明。この里山で発見できた卵塊はたったの2つ。。。まだトウキョウサンショウウオの卵嚢も無くやはり雨待ちか?ブルコンで何やら観察している方がいたので声をかけると、ナガコガネグモの卵をチェックしているとの事。ナガコガネグモ...減少傾向にあるらしい。偶然にもその方と地元が同じだったので、地元のナガコガネグモの産地を教えると、知らなかったらしく大笑いしていた!
年によっては多産していますから是非、笑いながらチェックしてみて下さい。

ヒロバフユエダシャク

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+LEDライト
コナラの大木に発見。思っていたよりヤマアカガエルの卵塊が少なくガッカリ。。。
せっかくなのでエノキの根元をチェック。すると...

オオムラサキの越冬幼虫

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
一頭みつかればOK。それ以上の深追いはしない主義。次の水辺に移動しましょう。


Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
ここは湧水池で早ければ1月下旬から卵塊が見られるポイント。落葉が堆積していて良さそうな雰囲気だけど残念ながら皆無...ん〜やはりどこのヤマアカガエルも雨待ちなのか...次は何処に行こうか迷い...

そう言えば、春先に水が溜まっていてシオヤトンボが飛び交う、秘密の田んぼを思い出したので、
そこに今の時期でも水があればきっと見られるはず。そう思い向かった。すると...

ヤマアカガエルの卵塊

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
ようやく画になる数の卵塊を発見することに成功。ただ、分厚く氷結していて卵塊は氷の中に閉じ込められていた!翌日の午後にも訪問したが氷結のまま。これはいったいいつ産卵したのかが疑問になる。
ヤマアカガエルの産卵は夕方から夜間とSさんにご教授いただいていた。もしかしたらカエル達は水辺の近くに身を隠しながら、氷結しない日を狙って産卵したのかも知れないと感じた。

最後に訪れた沼地

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
雨が少ないので減水中。湿った場所にある倒木の下に隠れているヤゴをチェック。すると...

マメゲンゴロウの仲間

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
水生昆虫は堆積した落葉の下や倒木の下に越冬している例がある。来週明けから雨の予報が続いているので、沿岸部のガマ合戦やら、今回、見られなかった水辺でもヤマアカガエルの卵塊やトウキョウサンショウウオの卵嚢がそこかしこの水辺で見られる事に期待して、再び観察に訪れたい。
今回、細流で採集したヤゴを持ち帰ったので暇をみて撮影しUPする予定。

撮影日:2月23日