東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

常緑樹の林床と落ち葉溜めで

2025年02月20日 | 甲虫
沿岸部の運河よりも内陸側を調査する予定だったが、管理者と繋がりが無いので、
勝手にほじくる訳にもいかず、運河よりも海側の管理者と繋がりがあるエリアをチェック。

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
ここはトウネズミモチ、マテバシイ、ツバキ等の常緑樹が多い緑道。

リュウキュウツヤハナムグリの糞だまり

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
糞だまりは林床の所々に見られ、この時は特にトウネズミモチの根元で当たりが良かった。

リュウキュウツヤハナムグリの土繭

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
一ヶ所に複数みられ、細根に絡んで土繭が形成されている様子から、細根からも栄養供給をしている、根喰い系ではないかとも感じられる。

リュウキュウツヤハナムグリの土繭

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
定着して10年以上経過しているので、そろそろ自然淘汰による衰退期に入ったかと思ったが、全く気のせいだった。南方種の勢力には想像を遥かに超えた計り知れないものがある。ここではリュウキュウツヤの幼虫と土繭のみでカブトムシの幼虫は見られず。

落葉溜め

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED ※一般の方はほじくり禁止。
別の日に場所を変えて、ここは自分も加盟してるグリーンボランティアで、生きものの為に作った落葉樹専用の落葉溜め。囲いにはタマムシやカミキリムシ等に産卵場所。また各種、越冬場所の提供を目的としてクヌギ、コナラの伐採木を使用。この日はその伐採木の継ぎ足し作業。そのついでに落葉溜めを掘り起こしてみた。すると...

幼虫

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
米ぬか等の発酵促進剤を加えず自然のまま。特に発酵が進んでいる様子にはなかったが一頭だけカブトムシの幼虫が出てくれた。以外は多分リュウキュウツヤハナムグリの幼虫。何故か土繭はなかった。
完熟カブトマットでも問題なく育成しているので言うまでもないが、リュウキュウツヤハナムグリの幼虫はカブトムシの幼虫と同じ環境下に順応性を持っていると言う事が判明。それなら、カブトムシの幼虫は常緑樹の林床に棲んでないのか?今のところ常緑樹の林床でカブトムシの幼虫は未確認。もしカブトムシの幼虫も常緑樹の林床に順応性を持っているなら、沿岸部の樹液場にカブトムシの成虫が沢山見られるはず。でも成虫は稀。と言う事はカブトムシの幼虫は常緑の林床をあまり好まないと言う事になる。沿岸部のフィールドに虫捕りに来られるご家族の方からカブトムシは居ますか?と言うご質問を数多くいただくので、この記事を一例として参考にして下さい。後、気になるのはコアオ、シロテン、シラホシ、同じコガネムシ科のカナブンの幼虫の環境と幼虫の相違点。飼育して検証を楽しんでみたい。

撮影日:2月10日、15日


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