公民・歴史教科書問題を中心に教育問題を考えていくブログ

恐るべき公民教育の問題を中心に扱っています。かなりの割合で小山常実氏のブログ(特に教科書資料)や著書を参考にしています。

【Windows10は20年続くOSになる】改めてWindows10系統のサポート期間を整理した結果、驚愕の事実が判明【Windows10サポート終了】

2024-08-06 07:07:06 | Windows

モダンライフサイクルポリシー、継続的な機能更新、Windows as a Service、最後のWindowsなどと言われて2015年7月29日にリリースされたのが「Windows10」だ。

その「Windows10」が今やサポート終了と言われている。改めてWindows10の歩みと功績を振り返っていきたい。最後に、筆者がそれを調べていく中で判明した驚愕の事実について述べたい。

■期待されていたWindows 10

2015年、この頃のMicrosoftは苦戦していた。

既に1月、MicrosoftはWindows7のメインストリームサポートを終了し、延長サポートという次期OSへの移行の猶予期間に入っていた。

それにもかかわらず、タブレット向けに最適化されたWindows8、8.1ではスタートメニューが廃止され、デスクトップユーザーから「使いにくい」と不評で、移行計画すら立てられなかった。

そんな中、7月に発表される次期OSで、スタートメニューが復活する、という噂が立った。そして、7月29日、待望の「Windows10」がリリースされた。

Windows9ではなく、10なのである。内部バージョンもVistaから続くNT6xではなく、NT10.0とした。

Windows10はフラットデザインをベースにモダンUIを採用し、より直感的で、分かりやすい操作を目指した。内部にも変更が加えられ、安定性が飛躍的に向上しただけでなく、トラブルシューティングツールも改良され、ソフトウェアの故障でPCが動かくなる、という事例を激減させた。

ベースとなるシステムの効率化を進め、パフォーマンスも向上した。

さらに、Microsoftは、Windows10について、それまでのOSでは数万円していた有償アップグレードをやめ、Windows7・8.1のユーザーに無償アップグレードを提供した。当初は1年限定だったが、実際には2023年まで続いた。

■「正式」サポート期間は他と変わらず、それでも大きい功績

Windows10が発表された当初、「Windows10は最後のWindowsになる」「Windows as a Service」などの新しいWindowsのあり方が盛んに宣伝された。

Microsoftは、2016年、これまでのメインストリームサポート5年、延長サポート(セキュリティ更新のみ)5年の計10年のサポートポリシーを「固定ライフサイクルポリシー」とし、継続的に機能更新されるWindows10の新しいスタイルに合わせた「モダンライフサイクルポリシー」を策定した。

しかし2021年、モダンライフサイクルポリシーは危機を迎えることになる。Windows10のサポート終了が決まったのである。2025年10月14日だった。同年10月にはWindows11がリリースされ、Windows10の時代は終わった。

それでも、Windows10向けの機能更新は2022年の10月まで続けられた。事実上のメインストリームサポートが7年間も続いたことになる。

それだけでなく、1年に2回、機能更新が行われたことで、Windows10の最終バージョンは初期バージョンとは全く違うものになった。壁紙の更新も行われた。

歴代Windowsのサービスパック(機能更新)に、スタートメニューやタスクバー、設定画面のデザインを刷新したり、壁紙を変えたりしたものがあっただろうか。

■Windows10系統のOSは20年続くOSになる

そんなWindows10は、2021年までは「最後のWindows」と言われただけあって、Windows10をベースとするOSは非常に多い。主要なものでは、Windows10 IoT Enterprise LTSC 2021、Windows Server 2022などがある。

Windows10ベースのOSの中で最も長くサポートされるのがWindows10 IoT Enterprise LTSC 2021だ。このOSは特定用途向けのOSだが、通常のクライアントOSとして使うこともできる。機能更新は21H2相当で、2032年1月13日までサポートされる。

2015年7月29日から2032年1月13日だと、およそ16.5年だ。これでは20年というのは無理がある。しかしちょっと待ってほしい。

同じような特定用途向けのOSに、Windows Embedded POSReady 7がある。これはその名の通りWindows7をベースとしており、2021年10月12日にサポートが終了した。しかし2024年10月8日まで有償の拡張セキュリティ更新プログラムが提供される。

同じように、Windows10 IoT Enterprise LTSC 2021に有償の拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)が提供される可能性は極めて高い。ESUは通常、3年間の提供で、3年前にサポート終了した月の第2火曜日にサポートが終了する。

これをもとに計算したところ、Windows10 IoT Enterprise LTSC 2021のESUは、2035年1月9日にサポート終了となることが判明した。2015年7月29日から2035年1月9日は日数にして7120日、約20年だ。

個人向けには2025年に終わってしまうWindows10だが、特定用途向けにはしぶとく生き残り続けるのである。

■Windows10系統のOS一覧とサポート終了日

●長期サービスチャネル(LTSB/LTSC)

※サポート終了が同じな2019以前のIoT Enterpriseは除外。

・Windows10 2015 LTSB

メインストリームサポート終了 2020年10月13日

延長サポート終了 2025年10月14日

・Windows10 2016 LTSB

メインストリームサポート終了 2021年10月12日

延長サポート終了 2026年10月13日

・Windows10 Enterprise LTSC 2019

メインストリームサポート終了 2024年1月9日

延長サポート終了 2029年1月9日

・Windows10 Enterprise LTSC 2021(1809)

メインストリームサポート終了 2027年1月12日

延長サポートは提供されない

・Windows10 IoT Enterprise LTSC 2021(21H2)

メインストリームサポート終了 2027年1月12日

延長サポート終了 2032年1月13日

拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)終了 2035年1月9日

●サーバーOS

・Windows Server 2016

メインストリームサポート終了 2022年1月11日

延長サポート終了 2027年1月12日

・Windows Server 2019(1809)

メインストリームサポート終了 2024年1月9日

延長サポート終了 2029年1月9日

・Windows Server 2022(21H2)

メインストリームサポート終了 2026年10月13日

延長サポート終了 2031年10月14日

※ただし同OSに搭載されるMicrosoft Edgeはモダンライフサイクルポリシーに基づき事実上、2031年10月14日までメインストリームサポート

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