夫婦別姓をめぐる議論についてご存知でしょうか。主に選択的(強制)夫婦別姓が提唱されています。
私は「選択的」の部分の後に「(強制)」としているわけですが、これは一体どういう意味でしょうか。
今回は、これらについてまとめていきたいと思います。
●選択的(強制)夫婦別姓は全体主義思想~個人の尊重に反する~
いきなりよくわからないという方が多いでしょう。「選択的」とは、夫婦の自由なのだから、「全体主義」ではないだろと思う方もいるでしょう。
しかし、よく考えてみてください。海外で選択的夫婦別姓を認める国でも、わざわざ今日の日本のように強調したりしません。なぜなら「自由」だからです。
日本では諸外国以上に「選択的夫婦別姓」が強調されており、また、「夫婦別姓」をスタンダードにしようという考え方もあります。
日本社会は、誰かの言うこと(ここでは「選択的夫婦別姓」に弱い傾向)があり、「夫婦別姓」を強制して夫婦や個人の自由を侵害した全体主義につながるおそれがあります。
「「夫婦別姓」をスタンダードにしようという考え方」に至っては、ストレートに「夫婦別姓」を強制して夫婦や個人の自由を侵害した全体主義思想を表明したといえるでしょう。
しかも、「選択的夫婦別姓」を唱えるものの多くが、後者の考え方に従って、民法の規定を無視して「女性差別論」を唱えているものもあります。
少なくとも、現在の政治家が「選択的夫婦別姓」を実行すれば、間違いなく、「夫婦別姓」を強制して夫婦や個人の自由を侵害した全体主義に向かうことが懸念されます。
●男女は既に平等だ~むしろ男性差別問題が深刻~
先ほどの「女性差別論」について言えば、男女は既に平等です。日本国憲法は、国民の基本的な権利を保障し、その大原則として「法の下の平等」を保障しています。
民法は「両性の本質的平等」を規定しています。姓をめぐる問題でも、民法は夫婦のいずれかの姓とすることのみを定め、「女性」に限定していません。
むしろ、現代の日本社会では「男性専用車両」がないこと(女性専用車両を問題視しているわけではない。)や、遺族年金などのさまざまな制度における男性への不利益など、男性に対する偏見に基づく差別の方が根強く残っており、むしろ「男性差別」の解消が急務と言わざるを得ません。
●選択的(強制)夫婦別姓は子ども権利を侵害する
選択的(強制)夫婦別姓には、全体主義的というだけではなく、子どもの権利をめぐる問題もあります。夫婦別姓の場合、子どもの姓はどうなるのでしょうか。
そもそも、夫婦別姓を選択している夫婦の場合、自分たちの姓を一つにできていないのに、子どもの姓を選択することができるのでしょうか。
子どもの姓が決められなければ、子どもの権利を侵害することになります。
●夫婦同性による問題の解決策 その1~手続きの自動化~
よく、「夫婦同姓」は、手続きが面倒だという方がいます。しかし、手続きを自動化すれば良いのです。銀行や会社などと行政の連携を強くすれば簡単にできることです。
●夫婦同性による問題の解決策 その2~主姓と副姓・通称使用の拡大の考え方~
手続きが面倒という他にも、あえて、姓を変えたくないという方もいます。
夫婦を別姓とするのではなく、夫婦で決めた姓を「主姓」(しゅせい)とし、それ以前の姓を「副姓」(ふくせい)とすれば良いではないのでしょうか。
子どもの姓については、夫婦の「主姓」を子どもの「主姓」とし、夫婦のもう一方の主姓でない姓を「副姓」とすると良いのではないでしょうか。
このようにすれば、副姓は無限に拡大していくことになり、子どもが自分たちの先祖を知る手がかりにもなります。
または、旧姓の通称利用を拡大するという考え方もあります。全体主義や子ども権利などで、危険が多い選択的(強制)夫婦別姓に比べれば、こちらの方が断然良いでしょう。
●危険な全体主義・子ども権利侵害思想に基づく選択的(強制)夫婦別姓に反対しよう
このように、選択的(強制)夫婦別姓は、現在の日本社会を考えれば、明らかに「夫婦別姓」を強制して夫婦や個人の自由を侵害した全体主義の思想であり、また、子どもの姓を決定できずに子どもの権利を侵害する思想です。
この記事に共感された方は、ぜひとも、この危険な選択的(強制)夫婦別姓に反対し、夫婦で決めた姓を「主姓」とし、結婚前の姓を「副姓」とする方法や、旧姓の通称使用の拡大により、問題解決を図る方法を提案していく方法など、他の方法で夫婦同姓をめぐる問題を解決するよう提案していってください。