小さなシミは指先に染み抜き剤を付けてシミを取り除きます。
金箔加工は古くなると劣化してベタベタしてくることがあります。
一時的な処理方法ですので、長期間保管する場合は時々確認が必要です。
天瓜粉を使ってテルテル坊主のような「ぼんぼり」を作ります。
金加工の上にポンポンと叩いて天瓜粉を振りかけます。
そのあと、古いタオルで拭き取って終了です。
キハツで落ちるか、水性のシミか、
ある程度の判断はシミを見てわかるのですが、
このシミもキハツで簡単に動くと思いましたが、薄くなっただけでした。
残ったシミは、
水性の染み抜き剤を付けて、指先で叩くようにして取り除きます。
型をセットしたら、白の樹脂胡粉を吹き付けていきます。
ステンシルのように筆やポンポンで叩いても結構です。
出来上がりはこのようになります。
私が業界に入ったのが、昭和40年ごろです。
糸目の下からはみ出した状態(→)を「潜る」と言うのですが、
手仕事だから当たり前で、「染め難」だと言う様なことはありませんでした。
これが染め難として扱われだしてから、
きものの高級化へ進んでいったような気がします。
彩色される人も、何反も一遍に染めることが難しくなりましたね。
難を分からなくする方法として金加工があるのですが、
この時代は販売をする方が先でした。