捨て魔王
爺さんが餓鬼の頃、ド田舎で生きていた！
環境は自宅前が暴れ一級河川で日本じゃ名の知れた川だった
自宅前といっても２００ｍほどの距離は有るが川が暴れだすと
深夜寝ていると濁流と水の流れ声が聞こえ怖かった記憶がある
餓鬼の頃、記憶にあるのは川が人を食べてしまう！
何人の人が
川に飲み込まれ食べられたか数え切れないほどであった
昔、河童が棲んでいて親からは川で遊ぶなと言われていた
そんな川も静かになる季節がある！
晩秋から春先までの半年間
モンゴルの川によく似ている！
川には餓鬼が喜ぶような遊び道具が流れている
川岸には上流から流れてきた物がよく打ち上げられていた
テニスボール・軟式野球ボール・バレーボール等
上流に進学校が有り河川敷がグランドだった
靴底に付いたヘドロ
濁流の後、河川敷を歩くと必ずといっていいほど靴底にメリケン粉を溶かし
少し乾いた状態に似た時の何とも始末に困る出来事が起こる
これは経験した事の無い人には想像付かないが
経験者にはアレネで理解できる
最悪の場合は靴はおろか靴下・ズボンまで汚し母親に
こっ酷く怒られるのが普通だった
母親目線じゃ最高に出来の悪い餓鬼息子になる
靴底に付いた泥は粘土質で簡単には取れない・・・
餓鬼どもはコンクリート塀に靴を打ちつけながら
ヘドロを取ろうとしているが・・見ているとなかなか取れないのである
餓鬼の一人が両手にビンを持っている・・・
貧乏人の餓鬼じゃありませんよ
写真にある最近建築された集合住宅に住んでいる餓鬼どもです
捨てられたビンを回収してお小遣い？
いいえ・・そうじゃ有りません！
悪い子なんです
破壊王
空になった空ビンを
上流から流れ着いた空き瓶を打ち付けて粉々にして遊んでいるのです
よくよく餓鬼の行動を観察していると破壊できるものを見つけると
石やビン・棒切れで空き瓶を見つけては壊しているのです
あの割れる瞬間の音と破壊したビンを見るのが快感なんでしょう
経験あります！・・
大怪我をした経験もあります
暴れ川・溜池・堤は夏になると餓鬼のプールに変身するのです
警察署のたて看板『遊泳禁止板』が立てあると餓鬼には
此処で泳ぎなさいと呼びかけられているようでムラムラと泳ぎたくなる
過去に何人もの子供を天国・地獄へ連れ去った場所に大体、立て看板は立てられる
餓鬼は態々
そういう場所で遊ぶのが好きなのである！・・
お巡りさん御免なさい！
物拾う王
そういう池や川には割れたビンがゴロゴロ
そんな事とはつゆ知らず！暑けりゃ飛び込んでしまう
飛び込んで仕舞えば何処かで立つことになる！・・
深けりゃ立ち泳ぎ！岸へ戻ればいいが・・
大体が餓鬼でも如何にか足が付くような所へ
飛び込むのが餓鬼の心理！
足が付かないような深い所へ飛び込むほど度胸のある餓鬼は少ない！
勢いよく飛び込み立つと足の裏に激痛が走る
慌てて岸に這い上がると足裏から鮮血がほとばしる・・！
こんな思いを何度も経験して死なずに生き残っている
土手から眺めていると昔の自分を見ているようで何といえない
ああして餓鬼は成長していくのだろう
今日は早朝から一ヶ月前に積雪の草原へ連れ出したニ餓鬼と
ボクド山（霊山）へ山登りをする
