■ ■■■■■ ■ 日刊 こならの森 ■ ■■■■■ ■

* * * *  *  * * * *
東武佐野線沿線CITY-GUIDE 〔カテゴリーからお入り下さい〕

こならの森187号

2008-06-26 | 101号~200号
       ■こならの森187号■2003.11発行
表紙 「ピザコラボ 」
C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森12月号■

結婚しました。……………………4
青春レストラン……………………5
特集 美術館めぐり[ 葉山館 ]…6
JCジャーナル……………………14
風の独り言…………………………16
書評/絵本紹介……………………17
三鴨の窓辺から……………………18
各市文化会館情報…………………20
インフォメーション………………22
 [映画・CD・ビデオ・コンサートetc.]
 イベント情報/協賛店マップ

■■■■■■■■■■■■■■■


【本文抜粋記事】

美術館めぐり
神奈川県立近代美術館
[ 葉山館 ]

■葉山といえば
 「葉山」という言葉を聞くと何を思い浮かべるのだろうか、人それぞれかもしれないが、ご用邸かもしれないし、葉山マリーナかもしれない。
 だがなんだかとても、響きが良いのはなぜだろう。そして、そこに神奈川県の近代美術館として3番目の美術館が今秋オープンした。神奈川県の近代美術館は、公立の近代美術館としては日本で初めてという歴史のあるもの。おのずと期待がもてる。
 なにごとにも雰囲気というのは大切だろう。それで言うならば、ここは本当に凄い。海を控えながら、背後には丘陵(山)が控えている。そばに海がなくて、ただ山があるだけならたんなる田舎の町なのかもしれないが、ここは違う。山と海が拮抗している。またその空間がいい雰囲気を醸し出している。
 箱根にある美術館は、その窓から望む富士山が一対の屏風か、掛け軸以上の機能を発揮する。ここ葉山でも、海と松並との取り合わせが、観覧に少々飽きてきた場所にポツリとある。時間美術(芸術)と空間美術(芸術)が一致する。これこそが究極の芸術なのかもしれない。
 建物は、光と影をうまく空間に利用している。ある意味、館林美術館にどことなくデザインコンセプトが似ているようにも思えた。これは、設計者や美術関係者が同じ考えだったのか、世代、現代がそういう流行のためなのかは、よく分からない。
 雰囲気は、最高だし、造り方(全体の配置)もよく考えられて出来ているが、目新しさはあまりない。現代美術といういわゆる一般には分かりにくいものを表現するためなのか、それとも官製だからなのか。
 ガラス張りの入り口、これは好感を持てるが中に入ってしまうと、どこの美術館にきたのか分からなくなる。ある意味、館林美術館にいると錯覚してしまっても不思議ではないだろう。実際には、館林美術館の方が地元びいきを差し引いても素晴らしいと思う。逆に地元の美術館がよく見えてしまうから不思議かも。誇っても良いのだ。あるいは地域差はないのかもしれない。
 実際に、館林美術館の特集や掲載されなかった分までの写真を屋よく見てみると、ある類似点を発見した。こならの森をお持ちの方は、表紙を含めて再度ご覧頂きたい。
 それにしても、葉山というネームバリューというのは大きいものだ。印象は、一言でいうと凄くコンパクト。そして、きれいで、清潔で、簡素である。そして、住んでみたくなる。そんな町である。
■近代美術はスキですか。
 展示品をどのように見せる、(展覧)するのかは、展示主体である美術館の大きな課題でもあるのだろう。建物が出来てしまえば、物理的には不可能な展示の方法も出てくる。
 しかしながら、よくよく見てみると「神奈川県立近代美術館」とある、「近代美術」だけを扱う美術館として県内3つ目。それと群馬県立美術館、館林館とを比較したらいけないのかもしれない。近代美術だけで3つも持っているのだから。
 近代美術と葉山とはどういう関係があるのか、あるいは先ほどもいったように知名度だけで建設したのかについては分からない。しかしながら、近代美術、近代絵画を観覧しながら普遍的な葉山の海が同じレベルで観覧できるところを見ると、それなにのコンセプトが存在しているのでは暗示させられる。
 あなたはどっちを好むのですか。どちらと波長があいますか。


神奈川県立近代美術館[葉山館]
〒240-0111神奈川県三浦郡葉山町一色2208番地の1
電話046-875-2800

(略)

■■■■■■■■■■■■■■■