コニタス

書き留めておくほど重くはないけれど、忘れてしまうと悔いが残るような日々の想い。
気分の流れが見えるかな。

私が君たちの頃はねぇ……。

2005-01-21 13:30:41 | 
私が大学生の頃、まだ生まれてない人たちを相手にしている。
ウインドウズ95が出た頃、まだ、小学生だった人たち。
図書館に出入りするようになった頃、既にカードボックスは薄暗い隅っこに追いやられていた人たち。

学問が好き、本が好き、といっても人それぞれ、相当違いはある。
私は、「調べ物」が好き。“訓詁注釈”というのが一番好き。

そのためになら、あらゆる方法を工夫した。

ただ、つまらない矜恃があって、人には訊かなかった。
それは、勿論、ずいぶんな遠回りであったし、訊ねていれば得られたかもしれない様々なネットワークをみすみす逃してもいたと思う。でも、今の自分に、ある程度の“力”があるとしたら、それは、かなりの部分を自力でやってきたからだと思っている。

今の学生たちは、ネット検索で大抵の情報を得ることが出来る。
しかし、ネットの中に、何でもあるかのように思いこんでしまっているようで、不安。
ネットの情報だけで、捌ききれないんだから、それ以外は後回しになる。

あしもと、学校の図書館にある本が活かされてない。
コンピュータに登録されていない、入手困難な黒い本どもは、書庫に入った誰か、カードで見つけた誰かに呼び出されなければ、ない物になってしまう。

なげきながら、でも、それを、“教える”事に、まだ、抵抗がある。
自分で見つける方がずっと楽しいし、長続きする。
教えられる事になれてしまった人は、犬のように有能かもしれないけれど、オオカミにはなれない。
それでいいのかな、と。


まだあきらめきれない、絶滅危惧種でいる。




ちょっと特別な日とはいえ、今日も、夕方の別の授業準備のために多くの人が私の授業を欠席。

シビアだね。
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2 コメント

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野生の狼。 (Emi Yamazaki)
2005-01-23 03:07:21
思わずコメント失礼します。



私が学生のころは(ってまだ学生ですが)

図書館には足しげく通い、わざと分野外の棚を彷徨ってました。化学科なのに、工学・情報学・心理学・法学ものの置いてあるところをうろうろうろうろ。情報は自分の手で直接掴みとりたいタイプなのです。



ネット検索は自分でキーワードを入力している以上、

自分の概念の枠を大きく外れた宝物を見つけることは困難だと考えています。



・・・・。

私は飼いならされた犬ではなく、あくまで野生の狼でありたい。
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感謝 (こにた)
2005-01-23 07:28:35
解ってくれる人がいたぁ!



Emi Yamazakiさん、ありがとう。

そういうことなんですよねぇ。

本棚には、縦軸横軸があり、裏表、さらに棚の並びがある。我々は、その書物のマトリックスの中を文字通り縦横無尽に移動することが可能だった。

キーワード検索が便利になり、「関連づけ」までしてくれたとしても、それはそれで誰かの発想方法をなぞっているにすぎない。



学生ですか。

心強い!



また来てください。



Born to be wild!

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