コニタス

書き留めておくほど重くはないけれど、忘れてしまうと悔いが残るような日々の想い。
気分の流れが見えるかな。

ひなん

2010-03-02 00:13:48 | 
子供の頃、三陸の津波のことを聞いたことがあって、自分の中に、なんだか映像の記憶になっているんだけれど、それは、水の壁のような物が迫ってくるという、ちょっとリアリティを欠く「絵」なのだ。

奥尻やスマトラの津波映像を見ているから、震源近くでどんなことが起きるか、というのはビジュアルで識っている。
しかし、まさに地球の裏側からやってくる波が、どういうカタチをしているのかは、本当のところ、昨日まで識らなかったと言っていい。
ヘリコプターでも飛ばせば、普通の人でも判るくらいきれいな線になって目視できるような気がしていたのは、子供の頃の変な刷り込みのせいだったんだろう。

静かに水位が上がり、そして、下がる。
しかし、水の力が恐ろしく強いことは、養殖筏の破壊状況を見れば想像が付く。

日本では人的被害が無くて何よりだったが、多分経済的な被害はかなり大きかったんじゃないかと思う。


実は、私の住んでいるところは「避難勧告」対象地域だったんだけれど、私は避難しなかった。
実際に避難場所にいった人は数人だったらしい。
行かなかった理由は、ずっと情報収集していた結果の判断だった、と言っておく。
朝の記者会見から、ほぼ、ラジオで最新情報を聞いていた。

もう一つの情報源は、静岡市のハザードマップ。
随分前に一度配付されたこともあったと思うんだけれど、見あたらないのでネットで観た。
このあたりより、港に近い方が実は危険なのだ(建物の強度は置くとして)。


勧告があったのに自主的な判断で避難しなかったことは、結果的に何もなかったからよいとしても、まぁ、自慢するようなことではない。

静岡県内は、交通にもかなりの影響が出ていた。

そう言うあれこれがあったせいなのか、気象庁は今朝、「謝罪会見」をしてしまった。
「津波の予測が過大であったこと、警報・注意報が長引いたことをおわびしたい」とのこと。

役人は誤るが謝らない、と言うイメージを覆す「迅速」な対応にちょっと驚いた。
しかし、実際、謝るようなことだったのか疑問。
評価が「過小」で惨事になったら謝罪どころでは済まされないだろうけれど、こういう事は多少「過大」でいいはずだ。

確かに、色んな所に悪い影響があったとは思うのだけれど、今回のことで、気象庁を非難する人はいないと思うのだけれど。
むしろ、「謝罪」したことで、「責任」を言い始める人が出てきそうで心配だ。


東京都知事は東京マラソンについて「津波警報が出て中止を検討されたりとかは?」と訊かれて「地震がいつ起こるかわからないのに、中止にするバカはいないでしょ。くだらん質問をするな!」と言った、と報じられている。
地震はいつ起こるか判らないから起きないことを前提に暮らすのは当然だ。
しかし、津波は、規模も時間も正確に分からないにしても、確実に来ることが判っていた。しかも港湾部がゴールだった大会について、検討さえしなかったという言い方にはあきれる。



ところで、上に書いた静岡市のハザードマップは、妙に使いにくい。
それでも家のPCでは使えたけれど、研究室のXPパソコンのファイヤーフォックスはリンクをクリックした途端に落ちてしまった。

これは、ちょっと考え物じゃないか。
精細な画像も必要なのかも知れないけれど、取りあえずjpegやpdfで丸々ダウンロードしたり印刷したり出来るのが、サービスではないのか。


今回、いろいろネットを探索したり、防災無線やTV、ラジオの情報に接したり、実際に交通規制の様子も見たりして、いろんな事に気づかされた。

昨夏の地震も同様。
いつ来るか判らない「その時」のために、ちゃんと活かさないと。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 演じる | トップ | 来年度の時間割を公開しました。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事