コニタス

書き留めておくほど重くはないけれど、忘れてしまうと悔いが残るような日々の想い。
気分の流れが見えるかな。

専門/非専門の壁を払う~サイエンスカフェから学ぶこと

2009-03-17 17:18:44 | 
静岡大学の地域発信企画でちゃんと継続的に動いていて、私みたいな人にも情報が届いているのは、理学部のサイエンスカフェだと思う。

上のリンク先を見て頂ければ判るが、組織がきちんとしていて、何をしたいか明確で、広報からアンケート報告までの流れをしっかり作ってある。
このページそのものも、静大にしては随分お洒落だ。

「科学に対して、なんとなくでも敷居の高さを感じる」「方々に科学の魅力や夢を伝えたい」という思いの具現。

いいなぁ。

去年の今頃やった「卒論ミュージアム☆」は、ちょっとそういうのの文系版だったと思う。
どっちにしても、「大学のガクモン」を伝えたい、と言う気持ち。

対象に対する愛があるから、ナントカ頑張ろうと思う。
それを組織として継続してる理学部の人たちはすごい。

今年前半のメニューはこちら
直近(3/25・26)の詳細はこちら



静岡大学もちゃんとやってるところはやってるぞ!
と言うことなんだけれど、「サイエンスカフェ」という名前でも、主催者によって随分異なる物になる。


以下に紹介するのは、古い友人が主催者で参加している東工大サイエンスカフェの告知。

その感じ、テーブルの上へ ~アート×トーク×ダイニング~ 
(第2回Science & Culture Cafe)


ふと気になる。目に留まる。そのとき抱いた胸のモヤモヤ。
食事をしながらアートをひらいて、ゆったり話してみませんか。


ゲスト:津田広志氏 フィルムアート社編集長
日 時: 3月28日(土) 17:00-19:00
場 所: TABELE MODERN SERVICE
     東京都目黒区自由が丘2-17-8 CIBONE 3F
     東急自由が丘駅下車 約400m
参加費: 1500円  軽食・ドリンク付
要申込: 定員40名  申込先: n.oozeki@gmail.com (大関)
               *@を半角に変えてください。
主 催:  東京工業大学 サイエンス & カルチャーカフェ ネットワーク
後 援:  東京工業大学 学生支援GP「3相の<ことつくりで社会を架橋する」
お問合せ:mail: n.oozeki@gmail.com (大関)
     tel/fax: 03-5734ー2074(川本)
フライヤー

もう少し引用。

サイエンスだけではなく、はばひろいカルチャーについて語りあう
Science & Culture Cafeの第2回は、
自由が丘のダイニングTABELE MODERN SERVICEにて開催いたします。

"理系のヒトビト"であるカフェ企画メンバーがもちよったアート作品を肴に
アートの見方について参加者同士で語り合います。

また、ゲストにはフィルムアート社の津田広志氏をお招きして、
アート、ものを見るということ、それを通じたコミュニケーションなどをめぐって
お話ししていただきます。


ホントに飲食店でやる、と言うのは面白いのだけれど、この説明だけからだと、「サイエンス」がどこにあるのか解りにくい。
なんで「Science & Culture」なんだろう、とか。

前回は自由が丘のアイリッシュパブを会場に“「凍る」を科学するパブ”をやったらしい

リンク先に書いてあるように、この企画は
東京工業大学の大学院総合科目
「科学技術コミュニケーション論」によるサイエンスカフェ。
コミュニケーションの技法や、科学技術と社会との関係について学び、
その集大成として、受講生である大学院生が主体となり企画・運営します。
また、学部生がサポーターとしてカフェ当日の運営を支えます。

という形で運営されている。

東工大に科学技術コミュニケーション論&リテラシープロジェクトというのがあって、その受講生達が教員学生と一緒に運営、ということらしい。

このプロジェクトや授業のコンセプトの詳細はリンク先をご覧頂きたいが、その冒頭にあるように、

次世代の科学者・技術者と社会のコミュニケーション・リテラシーのあり方を探るための研究・教育活動
であり、その目的はいわゆる「科学コミュニティー」とそれ以外のコミュニティーとの対話の実現……「一般の人々」の科学技術に対する知識・意識・行動傾向を知り、科学技術コミュニケーション論で異なる知識・経験をもつ人々の間の対話の場を実現する方法について考える、ということだ。

理系の研究者達のコトバは難しくて一般人には解りにくい、と言うことはよく聞く。
しかし、扱っている中身が難しいんだから仕方ない、では済まなくなっているのも現実で、こういうプロジェクトに大きな意味があるんだと思う。

しかし、翻ってみて、文系はわかりやすい言葉で自分たちのガクモンを伝えているだろうか。

我々は、日常のコトバと大して変わらないつもりで、本当はワケの解らないことを言い散らかしてはいないか?

学者の本は難しくて当たり前?
それで良いのかな?

文学が必要だ! 大学からなくすな! と叫ぶ前に、我々は、ちゃんと、伝わるコトバで伝えているのか、と言うことを見つめ直してみる必要があると思う。


補足。

津田広志氏は、こんな講座をやっている

適役。
そして、文系にとってもとても大事なことだ。

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