おたがい幸せ

あれは5、6年前になるのでしょうか、
「会社にとってもとっても変った入社3年の女の子がいる。今まで何人も彼女のために辞めていき、周りはへとへと、疲労困憊。心も身体もガタガタ。」
というご相談がありました。

ふむふむ、たとえどんなにイヤな相手だろうが、理不尽な相手だろうが、
離れたいなと思う時ほど、相手の幸せを願う、相手が幸運をつかむための言霊も使うのがいちばんなんですよ。

毎日の遅刻も、一日中机の前でスマホだけして、たまに仕事をお願いすると余分な仕事が3倍になってくるのも、
彼女が楽しくないイヤイヤな毎日を過ごしているわけで、
彼女がイキイキと過ごせる場所があれば、彼女だってみずから楽しい方に飛んでいきます。

エネルギーというのは正直なもので、相手にネガティブなものを投げかけると自分にもネガティブなものが返ってくる。
ポジティブなものを投げかけると、自分にもポジティブなものが返ってくる。
お互いが幸せになるために、言葉の力を使ってみたらいかがでしょうか？とお話ししました。

そうしてそのご相談を受けて、約2週間後、
「彼女、別のフロアーに異動になりました。そちらのフロアーは同年代の人が多く彼女にとっても良かったように思います！」
というご連絡をいただきました。

あまりの展開の速さに少し驚いたのですが、
「彼女が毎日イキイキと働いている。良かった良かった！」
という言葉を同じ課の人全員で繰り返し言ってみたのだそう。みんな疲れきっていたので、この際何でもするという心境だったとおっしゃっていました。

その女の子。その後別のフロアーからさらにショッピングモールの店頭でデモンストレーションをする担当に変ったのですが、その仕事が彼女に合っていたのでしょう。彼女の接客態度がすばらしいと、ショッピングモールで「笑顔が素敵なスマイル賞」という表彰を受けたのだそうです。
みんなめでたしめでたし。言葉の力の威力を、あたらめて教えていただいた出来事でした。