一夜明けて、病院に電話し「予約なしで待ちます」でコタロウを病院に連れて行った。
病院への道々、私は先生に何と相談するつもりなのだ、と考えていた。
病院は混んでいて1時間以上待った。
待合室はコタロウにストレスだから、バギーに乗せ外で待っていた。
他の飼い主さんが足を止めて少し話したりしながら待った。
いつもと変わらず、今朝も朝ごはんを完食して
来る途中でうん散歩して、元気うんして
待ちくたびれてバギーで寝ちゃったコタロウを見ながら考えてた。
コタロウはどうしたいだろう。
私はどうするのだろう。
順番が来て、診察室に入ってコタロウの眉間のしこりの話をすると
先生はコタロウの鼻筋を触って「確かにあるね」と言って
二人ともしばらく沈黙した。
これから考えられる治療内容は?と尋ねると
確定診断をつけるには、針生検とCTやMRIを全身麻酔で。
結果が悪性だったら、病名に合わせて放射線、抗がん剤や分子標的薬。
手術は場所が場所だけに取り切れないだろう。
緩和ケアなら、抗生剤で少ししこりが小さくなるかもしれない。
でも、いずれ耐性がつくので薬は効かなくなる。
良性の可能性もあるが、(たぶん)短期間で大きくなっているので
今後も大きくなっていく可能性が高い。
この病院でできるのは麻酔での針生検。出血はけっこうする。
あとは抗生剤を出すこと。
それ以外は設備の整った病院を紹介するということだった。
針生検で病名がわかるのは肥満細胞腫やリンパ腫。
確定診断をしたいなら、麻酔は負担になるからCTなど一緒にした方が。
確定診断をつけるのは、その先の治療を見据えているからだ。
逆に確定診断をつけなければ治療には入れない。
手術、放射線治療、抗がん剤、分子標的薬。
肥満細胞腫の時、積極的な治療はしないと決めて今日まできた。
あんなに悩んで苦しんで決断した、あの時とまた同じ状況におかれている。
このまま、何もせずに今まで通りの生活を続けることを先生はどう思いますか。
もしも先生のワンちゃんだったらどうされますか、と尋ねてみた。
コタロウちゃんの場合、年齢もあるし、特に肥満細胞腫があるから
完治は望めないことを考えると、このまま経過観察という選択はあってもいいと思う。
他の飼い主さんでそういう選択をしている人もいる。
放射線治療ができる病院に通うのは大変だし、放射線治療で目は白内障になる可能性あり。
自分の犬だったら、肥満細胞腫とかだったら分子標的薬が有効でこの病院でも出せるから、
針生検だけでもしてみるかもしれない、と。
(私は4年前にそれをやらない選択をしているのだけどね)
どの治療も体に負担はあるし、そして完治ではなく延命だとすると、
何もしないということも含めてどんな選択もありだと思う、と先生はおっしゃった。
今後コタロウの身に起こると予想されること。
だんだんしこりが大きくなり顔が変わっていく。
気道圧迫で呼吸や食事が難しくなっていき、
脳の圧迫では発作が起こるようになる。
病院に行く前に「鼻腔腫瘍」でいくらか調べていた私。
放射線治療でどうなるかは画像で確認済みだった。
同じような症状の子のブログなどもいくつか読ませてもらった。
なので、先生のおっしゃることに驚きはなかった。
でも、(やっぱりそうなんだな・・・)と確認できてしまったことが悲しかった。
もともと予約していた次回の診察日までに、針生検をするかどうか考えてくることになった。
帰りに水辺公園に寄ってみたけど、コタロウは3分くらいで歩かなくなった。
病院で待って診察して疲れちゃったよね。
ゆるめのうんした。肛門腺絞りされたからかな?
伏せてバギーの小窓から外を見るコタロウを見ながら帰る。
今日、病院に来た意味ってなんだったのだろう。
今日、病院に来て私が得た一番のものは
このまま今まで通りの生活を続けるという選択を
先生が「あり」だと言ってくれたことだった。
これからコタロウに起こる全てを受け止める覚悟を決める。
そんな強い私になれるか・・・。
--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*
★コメント非公開がよい場合はコメント内で教えてくださいね★