手話通訳者のブログ

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想定外

2017-01-09 00:27:14 | 手話
手話通訳者はろう者と手話通訳者の周りで起こり得ることを想定するよう努力しなければならない。
何かが起こった時、予め想定して準備していた場合とそうでない場合では、対応に差が出る。

自分自身のことで、想定外だったことは・・・

ずっと昔から、地元のろう者たちから、「手話通訳者を指名できるようにして欲しい」という要望があった。
20年前ぐらいだと思うが、
「行先が病院である場合に限り、指名を認める」
ということになった。
しばらくして一人また一人と俺を指名してくれるろう者が現れたが・・・
女性の方が多かった。これが想定外だった。
俺は手話世界の嫌われ者で、特に女性から嫌われる。
だから、まさか女性のろう者から指名されるとは全く想定していなくて、うろたえた。

想定外のことが起こったら、今まで以上に想像力を駆使して、次なる事態に備えなければならない。

新たに想定したこと。
まず、行先が病院だから、院内で着替えるケースが想定される。相手のろう者が男性なら問題ないが、女性の場合、当然、俺は退室して着替えが終わるまで待つことになる。
次に、1回だけの指名なら問題ないが、継続的に指名される場合、男と女ならではの問題が発生するだろう。どこの世界にも噂話が好きな連中がいる。

想定したことは現実になった。
とくに後者は、実にやっかいだ。噂を流す連中にとっては、本人たちが年寄りだろうと、そんなことは関係ない。面白おかしく「あの2人はできている」なんて言う。
しかし、「人のうわさは75日」なんて言葉もあるが、やがて消えていく。
手話世界は女性社会。女性の方が多い。手話通訳界はさらに女性比率が高い。

俺は手話世界の嫌われ者だが、一部のろう者に評価されていることが、よけいに嫌われる原因となっているように思う
人の感情は複雑だ。