公民館前に人だかりができていた。
そうか、今日は手話サークルの活動日か。
難聴者協会の役員Dさん、ろう協役員のMさん、手話通訳者のNちゃんが話しながら出てきた。
Nちゃんが声をかけてきた。
「たいしさん、一緒にドーナツ食べにいかへん?」
えっ、Mさんが嫌な顔してるで。
「そんなことないて。いこいこ」
Mさんは明らかに嫌な顔をしているのに、Nちゃんはお構いなし。
こういうところ、Nちゃんは無神経というか、天然というか・・・
でも、Dさんとは久しぶりだったので、行くことにした。
恒例行事が始まった。Mさんとの議論である。
「あのな、たいしさん、手話通訳者の指名を認めたら、ベテランばかり通訳に行って、若い人材が育たん。だから、指名は認めたらあかん!」
そんなことない。市内で活動しているのは有資格者だけじゃない。手話ボランティアとして登録している人もたくさんいる。一生懸命にやっている人は、必ず指名される。若い頃の俺もそうやった。
「ベテランに指名が集中して、頸肩腕障害になったらどうするんや!」
それは自己責任。手話通訳者が自分で健康管理するんや。
Dさんはポーカーフェイス。機嫌がいいのか悪いのか、まったくわからない人。
この時も冷たい目で二人の議論を見ていたが、突然、話しかけてきた。
「たいしさん、この手話、わかる?」
Dさんは手を斜め前方に上げて、止めた。
え・・・わからん。
「私の手はどう動いた? 上がって、止まった。上がっただけで、くだってない。つまり、くだらない」
・・・
Nちゃんがプッと笑った。Mさんが手話で「何? 通訳せい!」と言うので、さっきのDさんの手話を説明した。MさんはDさんのような日本語対応手話は苦手。その上、駄洒落となると、まったくわからないらしい。
Nちゃんが、「これを手話で説明するなんて、たいしさん、すごーい」と褒めてくれた。
微妙なメンバーでの、びみょーな話し合いだった・・・
そうか、今日は手話サークルの活動日か。
難聴者協会の役員Dさん、ろう協役員のMさん、手話通訳者のNちゃんが話しながら出てきた。
Nちゃんが声をかけてきた。
「たいしさん、一緒にドーナツ食べにいかへん?」
えっ、Mさんが嫌な顔してるで。
「そんなことないて。いこいこ」
Mさんは明らかに嫌な顔をしているのに、Nちゃんはお構いなし。
こういうところ、Nちゃんは無神経というか、天然というか・・・
でも、Dさんとは久しぶりだったので、行くことにした。
恒例行事が始まった。Mさんとの議論である。
「あのな、たいしさん、手話通訳者の指名を認めたら、ベテランばかり通訳に行って、若い人材が育たん。だから、指名は認めたらあかん!」
そんなことない。市内で活動しているのは有資格者だけじゃない。手話ボランティアとして登録している人もたくさんいる。一生懸命にやっている人は、必ず指名される。若い頃の俺もそうやった。
「ベテランに指名が集中して、頸肩腕障害になったらどうするんや!」
それは自己責任。手話通訳者が自分で健康管理するんや。
Dさんはポーカーフェイス。機嫌がいいのか悪いのか、まったくわからない人。
この時も冷たい目で二人の議論を見ていたが、突然、話しかけてきた。
「たいしさん、この手話、わかる?」
Dさんは手を斜め前方に上げて、止めた。
え・・・わからん。
「私の手はどう動いた? 上がって、止まった。上がっただけで、くだってない。つまり、くだらない」
・・・
Nちゃんがプッと笑った。Mさんが手話で「何? 通訳せい!」と言うので、さっきのDさんの手話を説明した。MさんはDさんのような日本語対応手話は苦手。その上、駄洒落となると、まったくわからないらしい。
Nちゃんが、「これを手話で説明するなんて、たいしさん、すごーい」と褒めてくれた。
微妙なメンバーでの、びみょーな話し合いだった・・・