Kyara's Style

日々のつれづれ
      
           思いのままに・・・

省みる人生

2009-04-29 13:42:31 | チョット 気になること
 
      五十歳の頃に  -イム・ソンチュン

     年老いていくのが悲しいのではなく
     何事もなしていないのが悲しいのだ

     私の年は五十歳

     その半ばは眠り
     その半ばは働き
     その半ばは酒を飲み
     その半ばは愛した


     ある晩
     ごそごそと起き出し
     私の五十年を反芻して
     さかさまに数えてみた

     五十、四十九、四十八、四十七…
     いまだ半分も数えないうちに
     涙が出てきた。


     私の年は五十歳

     変わらないものは
     生れ持ってきた
     泣いても泣いても
     かれることのない
     涙腺だけである。


ネット散歩をしていて見つけた詩。

作者は男性詩人である。

人生の後半にさしかかり、生きてきた時を反芻したとき
我々は何を思うのだろう。
歩んだ人生は、これでよかったのだろうか・・・。

作者が、夜半薄暗い部屋で背中を丸めながら
一つづつ年をなぞる姿を想像する。
夜のしじまに・・・慟哭が聞こえる。