僕は社会問題、経済問題、政治問題などについて日ごろからいろいろ関心を持ってはいるが、考え方は人それぞれなので日記で取り上げることは控えている。しかし、この問題についてはひとこと言いたいのであえて記事にすることにした。
先日NHKで放送していたのだが、4月から施行された障害者自立支援法によって福祉の現場で異変がおきているそうなのだ。
番組で紹介していたのは障害者が働く作業所、授産施設なのだが最近になって作業所をやめてしまう障害者が増えているという。それは自立支援法の規定によって、障害者も1割の施設利用料を負担しなければならなくなり彼らの労働の工賃よりも施設利用料等のほうが上回ってしまうケースが増えてきたためである。番組では事故で障害者となったために一般企業を退社して、治療やリハビリをのおかげでようやく作業所で働くことができるようになった30代の女性のことを紹介していた。彼女が毎日4時間の作業で得る賃金は月に1万円程度。しかし、施設の利用料と(施設に支払う)食事代で月に1万9千円かかることになり、働けば働くほど赤字になってしまう。その結果、彼女は作業所をやめざるを得なくなった。また20代の男性のケースでは、自分で働いて得た工賃を貯金して、親から自立してひとり暮らしをはじめたいという夢を持っていたのだが、1割の利用料負担によって貯金ができなくなり、彼の夢は断たれてしまった。
障害者には国から障害基礎年金が支給されるので、生活できなくなるわけではないが、もともと彼らの工賃は一般企業にくらべてかなり低いのであるから、1割負担とはいってもこれはかなりの負担である。就労意欲、自立への意欲が失われるのは明らかだ。
番組で紹介していた作業所では、4人の障害者が既に去ってしまった。作業所の所長が心配しているのはその後の彼らのこと。仕事の場を失い、家に引きこもりになってしまうのではということが一番懸念される。全国で障害者は作業所での仕事を奪われつつあるのだろう。法律が施行されたばかりなので、具体的な数字はでてきていないのだが、その数は計り知れない。
障害者自立支援法全体はかなり長文なので、僕自身全体を理解したわけではないし日記で要約することもできないが、以下のリンクを見るかぎりかなり障害者にとって厳しいもののようだ。部分的にはこれまでより改善している箇所もあるようだが全体として不備の多い法律である。何より障害者の多くがこれに反対していることからもうかがえる。
部分的には改善される面もあるようだが全体的には障害者に負担を強いるようなので僕自身はこの法律の撤廃を強く望んでいることを表明してこの記事を終えたい。
参考リンク:
障害者自立支援?法 - 最初っからやり直すべし!
http://www.arsvi.com/0ds/200502.htm
障害者自立支援法にNO!
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Suzuran/7524/sienhou.html
全国社会福祉協議会、厚生労働省によるパンフレット:
http://www.shakyo.or.jp/pamphlet.html
各種資料:
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11226/sienhou/
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先日NHKで放送していたのだが、4月から施行された障害者自立支援法によって福祉の現場で異変がおきているそうなのだ。
番組で紹介していたのは障害者が働く作業所、授産施設なのだが最近になって作業所をやめてしまう障害者が増えているという。それは自立支援法の規定によって、障害者も1割の施設利用料を負担しなければならなくなり彼らの労働の工賃よりも施設利用料等のほうが上回ってしまうケースが増えてきたためである。番組では事故で障害者となったために一般企業を退社して、治療やリハビリをのおかげでようやく作業所で働くことができるようになった30代の女性のことを紹介していた。彼女が毎日4時間の作業で得る賃金は月に1万円程度。しかし、施設の利用料と(施設に支払う)食事代で月に1万9千円かかることになり、働けば働くほど赤字になってしまう。その結果、彼女は作業所をやめざるを得なくなった。また20代の男性のケースでは、自分で働いて得た工賃を貯金して、親から自立してひとり暮らしをはじめたいという夢を持っていたのだが、1割の利用料負担によって貯金ができなくなり、彼の夢は断たれてしまった。
障害者には国から障害基礎年金が支給されるので、生活できなくなるわけではないが、もともと彼らの工賃は一般企業にくらべてかなり低いのであるから、1割負担とはいってもこれはかなりの負担である。就労意欲、自立への意欲が失われるのは明らかだ。
番組で紹介していた作業所では、4人の障害者が既に去ってしまった。作業所の所長が心配しているのはその後の彼らのこと。仕事の場を失い、家に引きこもりになってしまうのではということが一番懸念される。全国で障害者は作業所での仕事を奪われつつあるのだろう。法律が施行されたばかりなので、具体的な数字はでてきていないのだが、その数は計り知れない。
障害者自立支援法全体はかなり長文なので、僕自身全体を理解したわけではないし日記で要約することもできないが、以下のリンクを見るかぎりかなり障害者にとって厳しいもののようだ。部分的にはこれまでより改善している箇所もあるようだが全体として不備の多い法律である。何より障害者の多くがこれに反対していることからもうかがえる。
部分的には改善される面もあるようだが全体的には障害者に負担を強いるようなので僕自身はこの法律の撤廃を強く望んでいることを表明してこの記事を終えたい。
参考リンク:
障害者自立支援?法 - 最初っからやり直すべし!
http://www.arsvi.com/0ds/200502.htm
障害者自立支援法にNO!
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Suzuran/7524/sienhou.html
全国社会福祉協議会、厚生労働省によるパンフレット:
http://www.shakyo.or.jp/pamphlet.html
各種資料:
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11226/sienhou/
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食事は元々自己負担すべきものではないでしょうか?
労働者なら昼食代は基本的に自己負担ですよね。
しかしそれにしても月1万円とは低すぎますね。 最低賃金でも1週間分にもなりませんものね。
コメントありがとうございます。
この法律の弊害として一部だけを記事にいたしましたが、法律がカバーする範囲が広いため、全体を説明して是非を説明すると焦点がわかりにくくなってしまうため、いけないとはおもいつつも法律の悪い点の一部だけを強調させていただきました。
自立支援法は以前、全部読んだこともありますし、これに反対している団体の意見にもひと通り目を通しています。僕が感じた主な反対意見を箇条書きさせていただくと。。。
1)法律が制定、施行されるまで全く十分に議論されていず、あちこち不備が目立った状態で可決されてしまったこと。
2)全体的に福祉予算の平等な使い方を目指しているが、同時に合理化の名のもとに予算削減色の濃い法律であること。
3)さまざまな種類の障害者、障害をサポートする側の人を一律に扱っていて、個々の特殊なケースに対応できない。その結果、多くの障害者が自立できない状況に追い込まれつつあること。
もちろん、悪い点ばかりあげるのはいけないかもしれません。この法律にも合理性から見ていい点も多く含まれています。
しかしながら、およそ40%の部分について僕としてはネガティブな印象を持っていますので、今回「反対」と表明させていただきました。
> 食事代もそれまでは公費負担だった
> というのは手厚すぎるように感じました。
この点については僕も同感です。
> しかしそれにしても月1万円とは
> 低すぎますね。
そうですよね。彼女が月に20日、1日4時間働くとすると時給にして125円にしかなりませんし。。。低すぎます。