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グルジア情勢についてはおととい記事にしたのだが、その後ロシアも停戦に合意したのでひと安心ということで記事自体を削除した。
ところが今朝になってみてびっくり。人道支援目的で米軍がグルジアに派遣されるとのこと。ブッシュ政権は外交による解決を目指しているそうだが、それはそうだろう。しかし現時点での外交とは「非難合戦」だ。
もし偶発的な事件やでっちあげの事件がひとたび起これば米露の兵士が交戦することだって十分予想される。振り上げた拳を下ろすのはとても難しいはず。戦闘は拡大するだろう。グルジア国内は荒らされ、首都トビリシは戦場となり多くの難民が生まれてしまう。
アメリカが戦争にこれ以上人やお金をつぎこむことは、経済のさらなる悪化、つまり世界経済への悪影響も必至だ。それに本格的な戦争になってしまったら核兵器使用への懸念も現実のものとなってくる。アメリカの論理は「核兵器で戦争を早く終結させ、戦争の長期化による死者の増加を食い止める」のだから。
それともブッシュ大統領は国内経済の悪化を一挙に解決するために軍需産業の利益を見込んだ大博打に出たのだろうか?
アインシュタインはこういう言葉を残している。
「私は第3次世界大戦がどう戦われるかはわかりません。しかし、第4次世界大戦ならわかります。石と棒で戦われることでしょう。」
米露の間で軍事的な事件がおきるのを避ける意味で、米軍は派遣すべきではないと僕は思うのだ。今回の紛争後の処理は国連の安全保障理事会に委ねたいところ。しかし、米露は共に国連の常任理事国なので困難が予想される。米軍派遣に対してロシアも強く反発している。
米露およびEU(NATO)の思惑が交錯しているところにこの問題がどう進んでしまうかの不確定要因がある。とても心配だ。
NHKは北京オリンピックだらけだが、もっとオリンピック以外の報道に時間を割くべきだと思う。
関連ニュース記事:
グルジアへの米軍派遣表明、米露の対立激化へ
【ワシントン=黒瀬悦成】ブッシュ大統領が13日、米軍による対グルジア人道支援を発表したのは、グルジア情勢への関与姿勢を明確にし、「民主化のモデル」と自賛してきた親米のサアカシビリ政権を脅かすロシアを強くけん制する狙いがある。米露間の対立の激化は避けられない。
ブッシュ大統領によると、ライス国務長官はトビリシ入りに先立ちフランスを訪問し、ロシアとグルジアの仲介を進めているサルコジ仏大統領と協議する。
ブッシュ政権としてはあくまで外交的解決を優先させる構えで、現時点ではロシアとの軍事対決を避ける姿勢を堅持している。が、人道支援の形とはいえ米軍を現地に派遣したことは、ロシアに対し、軍事的選択肢を完全排除したわけではないとの「強い警告」を発しているのは明白だ。
大統領は、ロシアは軍事行動を停止すると約束したにもかかわらず、これと矛盾する行動をとっていると批判。米政府が入手した情報を基に、ロシア軍部隊がグルジア中部ゴリの東側に陣を敷き、東西を結ぶ幹線道路を分断してトビリシを脅かしているほか、黒海に面する港湾都市ポチを制圧していることを明らかにした。
◆首都方面へ露軍進軍情報
【モスクワ=瀬口利一】グルジアからの報道によると、ロシア軍部隊は停戦合意後の13日もグルジア領内にとどまり、首都トビリシ方面に移動する動きを見せるなど、緊張状態が続いている。サアカシビリ大統領は、「ロシア軍が停戦合意をほごにして軍を進めている」と非難した。
AP通信などは記者の目撃情報として、露軍部隊が装甲車両を連ねて、グルジア中部の要衝ゴリからトビリシの方向に移動していると伝えた。AFP通信はグルジア政府高官の話として、露軍部隊がゴリで、建物の破壊や住民に対する略奪を行っていると報じた。
ロシア側はこうした情報を「事実無根」と否定した。
(2008年8月14日02時24分 読売新聞)
ニュース・サイト集: リアルタイムに各国の論評をチェック
Georgian Times(英語、グルジア)
http://www.geotimes.ge/
Civil Georgia(英語、グルジアのニュース)
http://www.civil.ge/eng/
プラウダ(英語版)
http://english.pravda.ru/
interfax (英語版、ロシアの通信社)
http://www.interfax.com/
タス通信(英語版、ロシアの通信社)
http://www.itar-tass.com/eng/
CNN News(アメリカ)
http://www.cnn.com/
FOX News(アメリカ)
http://www.foxnews.com/
ABC News (アメリカ)
http://abcnews.go.com/
ル・モンド(フランス語)
http://www.lemonde.fr/
ル・フィガロ(フランス語)
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BBC News(英語、イギリス)
http://news.bbc.co.uk/
世界の通信社へのリンク:
http://www007.upp.so-net.ne.jp/news-agency/
日本のニュース・サイト
http://link.junn-jp.com/
Ministry of Foreign Affairs of Georgia(英語、グルジア外務省のHP)
http://www.mfa.gov.ge/
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ここでもまた石油が絡んでいると思われるので、
その構造から早く脱却していくことが、
一見遠い戦争だけでなく、目下我々の生活にも深刻な影響を与えてる経済・環境もろもろのことがらの打開に繋がるのではと思いました。
コメントありがとうございます。(これでこの記事は消せなくなってしまいましたね。(笑))
確かにそれぞれの国が主張していることは矛盾があり、情報も錯綜していますよね。そういう中で敵意ばかりが育ってしまわないことを願っています。
石油利権も大きな背景です。せっかく下がりはじめた原油価格も情況次第ではまた上がりはじめますね。
日本のトップ企業のトヨタ自動車でさえ、北米での販売不振で今期は大幅赤字になりました。遠い国の戦争が僕たちが日ごろ買い物するあらゆるものの価格や税金に影響してくるんですよね。
グルジアの大統領が米軍を受け入れたので、グルジアの空港と港は米軍の管理下におかれました。ロシアにとってはいい気はしないでしょうね。
この問題については賛否両論あるから、いろいろな人がコメントするかもしれません。公序良俗に反するものでないかぎり僕はそのまま残すつもりですけれど。
全体的に見苦しいコメント合戦にならない限り、記事自体は削除しませんよ。