昨日文部科学省から発表された「英語の授業は英語で」という高校の新学習指導要領案。教育現場はさぞ負担に感じているにちがいない。英会話のできない英語教師の方々の困惑されているお顔が目に浮かぶ。
掲載画像はペリー提督を当時の日本人がどのようにイメージしていたかを描いたものだ。(これの絵は本記事の内容と関係はない。)
ペリー提督の実際の肖像は有名だが、念のために掲載しておく。200年以上も鎖国を続けてきた当時の日本はいきなり開国をせまられて右往左往した。(もちろん開国を迫ったペリー提督は本記事の内容と関係がないのは言うまでも無い。)
英語教師にしろ生徒にしろ日本人が英会話を習得できるためには次のようなことが必要条件だと思う。
1)英語を使わなければ生活できないという環境に追い込まれること。
2)英語をしゃべっている人の英会話力や発音に感動して、その気持ちを自らの勉強意欲に結びつけられること。
3)嫌悪感や羞恥心を捨て去ることができること。
4)会話する相手を好きになれること。
これらのことを現場で実施できるかが、文部科学省のこの改定案がうまくいくかどうかの分かれ道だ。失敗すると英語嫌いの生徒をますます増やしてしまう。
英語の授業は英語で行うことについて僕は大賛成だ。ただ教師自身に英会話が満足にできる人が少ないのと、生半可な会話力や発音では逆に生徒から馬鹿にされるだけなので、性急に実施すると相当の混乱や反発が予想される。国際高校でできることが一般の高校でできると考えるのは大間違いだ。文部科学省はきちんと現状調査をし、もっと長い年月をかけて現場の意見や要望を施策に反映させながら導入していくべきだと僕は思う。
日本語っぽい発音で教えられると、英語が好きな生徒さえ「そんな変な英語に汚染されたくない。」と英語嫌いになるか授業放棄してしまうだろう。英語を使うビジネスの世界では訛りの強い英米人以外の英語に接する機会が多いので、日本語訛りの英語を恥じる必要は全くないが、学ぶなら英米発音でと願う生徒にとっては先生が発音する「日本語版英会話」はまったく受け入れがたいものだと想像がつく。
また、生徒も質問するときに英語で話さないといけないならば、ほとんどの生徒は何も発言できなくなるだろう。
英会話のできない教師を解雇してネイティブの外国人を採用するというのが授業のあり方としてはいちばんスムーズに導入できるのだろうが、「英語教師切り」や「自主退職」でたくさんの先生方が路頭に迷ってしまうからそれも無理だろうな。。。
ちなみに僕は中学生のときから英語好きで、そのおかげで今では不自由なくしゃべれるが、好きになったきっかけというのがあった。中学2年のときのクラスメートにロンドンで育った帰国子女の女の子がいて、彼女に一目ぼれしていたからだ。(よくある話だが。)彼女は完璧なバイリンガル。美しい発音とカモシカのような美しい容姿と大きな黒い瞳に僕は心を奪われた。(あ~あ、ブログで告白してしまった。)
なんとか英語ができるようになって彼女とたくさん話をしようと、僕はNHKラジオの語学講座を耳にタコができるくらい聴くようになった。ラジオの外国人の先生と全く同じ発音ができるようになるために僕はオウムになった。教科書とNHKのテキストの丸暗記はもちろんだ。膨大な恋のエネルギーがそこに投入された。
みるみるうちに僕の英語の成績はあがり、彼女とも仲良くなることができた。悲しいことに中2の終わりには彼女はお父さんの転勤でケニアのナイロビに引っ越してしまったが。会いに行くにも電話をするにも当時の僕にアフリカは遠すぎた。
でも、彼女と知り合ったおかげで猛烈なスタートダッシュを切った僕の英語力はその後も順調に伸び続け、今に至るまで僕の人生に大きな影響を与えてきたのだ。卒業してから連絡先さえわからなくなってしまったが、彼女はもう一度会ってみたい古い友達のひとりだ。いまどこでどうしてるだろうな。。。
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黒船が浦賀に来航したとき、江戸幕府は右往左往の大騒ぎだったが、庶民はお祭り騒ぎだったそうである。日本人の珍し物好き、祭りきはもともと私たちの気質なのだ。開国と同時に西洋文化が一気にもたらされ日本人の生活習慣を大きく変えたことは言うまでもない。(幕末の開国騒ぎについても本記事のテーマと関係ないのは言うまでもないことである。)
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私の場合、
大学に入ったら、周りが帰国子女だらけで、彼ら彼女らの半端ない英語力に大いにショックを受けて、
しばらく英語嫌いになってしまいました(苦笑)
でも、その中にまさんの意中の人はいなかったのでしょうか??
ともかくそういう「華」は一輪に限りますね。
ははは。
ある意味みんな魅力的だったかもしれません(笑)。
英語って、向うの人は学力に関係なく、ぶっちゃけ幼稚園児でもしゃべれますが、
みんな、成績も優秀だったので。
好意より、憧れとか羨望みたいな…??(笑)
ともかくそういう「華」は一輪に限りますね。
うちの会社にもそれっぽい人たくさんいます。
僕は「純日本人」ですけどね。
英語というと、かれこれ40年も前、東南アジア(主としてマレーシア)にエンジニアとして1年ほど出張した時のことを思い出します。殆ど単身でプラントの立ち上げに携わってきましたが、英会話は殆ど出来ないくせに、毎日現地従業員を集めて、図々しく英語で講義をした図太さ・・・、自分ながら笑えてきます。意思さえ伝わればいい、という度胸だけの世界でした。
そういう環境にあったから出来たのであって、日本では恥ずかしくて出来る訳ありません。
イチャモンさんは僕より(人生の)先輩なのですね。40年前僕は6歳でした。若い頃そのように海外でチャレンジするのは貴重ですよね。僕も20代の後半は何度もアメリカ出張させられました。(その頃はソフトウェア技術者でした。今はソフトウェアの企業にいますが開発はしていません。)
> そういう環境にあったから出来たのであって、
> 日本では恥ずかしくて出来る訳ありません。
そういうものですよね。全く同感です。「ねー、英語喋ってみてよ。」と言われて喋れるものではありません。(笑)
今年は特に世の中にイチャモンつけたくなるニュースが多かったですね。僕のブログにも「時事」というカテゴリーがありますが、物理のほうの記事を優先させてしまってイチャモンさんのようになかなか言いたいことを言えていません。ニュースという媒体を通じて政治や社会に立派なイチャモンをつけてこられた筑紫哲也さんもお亡くなりになってしまい寂しい気がします。NEWS23での彼の発言にはずいぶんと共感させられていました。
これからもときどき、どういうイチャモンをつけていらっしゃるかそちらのブログにお邪魔させていただきますね。
私は英語がしゃべれるようになりたいと
常に思ってきました
が、思うようにいかず。。。
私が目指すレベルは「日本人の私が日本人と普通に
話すように、英語でも不自由なく他愛もない会話が出来る、
洋画が字幕なしで観れる」です。
読み書きはなんとなく(そのレベルも低いですが)
でも会話になると一気にダメになります。
発音が聞きとれなくて、それを文字にすると
「なぁ~んだ、それか」っていうパターン多いのです。
今からでも英語を習得したいと考えてる私に
とねさんの意見をお聞きしたいです。
とねさんの必要条件4項目がひとつも当てはまらない私は
どうしたらいいでしょうか?
高い授業料は避けたいです
僕があげた4つの条件は自分以外に英語をしゃべる相手がいる場合の条件ですね。
ひとりだけで英会話を勉強するのは限界がありますが、あえて言うなら次の2つをしつこく実践するに限ります。
NHKのラジオ講座レベルの会話のテキストを丸暗記して「早口で」1ページを何秒で喋れるかを何度も挑戦してみる。いきおい一息でどれだけたくさんの文章を喋れるか挑戦することになるので、考える間もなく英語が口をついて出るようになります。会話の基本は赤ちゃんのような「オウム返し」です。早口で喋れるようになるとあたかも自分が英会話ができるようになったと「錯覚」できるようになり、その思い込みが自信につながります。
外国人としゃべるとき、返答に困って考え込んでしまうときは、とりあえず相手の言ったことを復唱することです。自分の返答を整理する時間が稼げるのと、相手の言ったことが自分に通じているのだということを相手に理解してもらうステップを踏むことが大切なのです。
あと、電話の会話のときに便利なのは何度も「よくわからないのでもう一度お願いします。」を繰り返すと相手が気を悪くしてしまう場合がありますから、「回線の状態がよくないので、聞き取れませんでした。もう一度お願いします。」みたいなフレーズを使って聞きなおしてしまいましょう。「There was a noise in the line. Can you say it again?」とか「I couldn't hear you. (聞こえませんでした。)」とか使うといいでしょう。返事までの時間稼ぎができますね。(笑)
ボキャブラリーを増やすには日本のニュースを英語で読んだり、英語で書かれた日本の文化紹介の本を読むのがいいです。特にホットな話題については世界共通ですからそういうニュースがいいですね。たとえばマイケル・ジャクソンのことや、日本の政党や衆議院総選挙、普段よく食べているものの英語名を確認しておくことなど。忘れるのは当たり前なのだから、忘れる量より覚える量を多くすればいいのだと割り切ってどしどし新しい単語を覚えればいいと思います。几帳面さより「雑さ」、「いいかげんさ」が秘訣です。
テキストの丸暗記、且つ「早口」且つ「時間」に挑戦という
方法、やってみようという気になっています
で、ある程度自信がついたら、実践という
方向に行きたいと思います。
ここ数年、記憶力、集中力の低下が
激しいのですが、大丈夫かな
> 激しいのですが、大丈夫かな
加齢によって脳細胞はどんどん死んでしまいますが、人間の脳はそんなに単純なものではありません。(笑) 頭を使えば使うほど生き残っている脳細胞はネットワークのようにつながって、機能をどんどん高めていきます。
学生の頃より記憶力が落ちたというのは、社会人になると勉強時間が少なくなるので、脳がさぼりはじめるからです。(笑)ですから、集中して新しいことを覚えればどんどん活性化しますよ。何もしないと記憶力は低下していくだけです。
集中力も生活習慣の変化によるところが大きいですね。短い時間に集中して勉強したほうがいいです。30分だらだらと勉強するより、10分間集中して勉強するのを3回したほうが効果的だと思いますよ。
僕は今46歳ですが、毎日どんどん新しいことを勉強しているせいか(ど忘れの頻度は増えましたが)、記憶力の衰えは感じたことはまだありませんよ。70歳になったらさすがに新しいことは覚えにくくなるでしょうけれど、まだ24年先のことなので、きっとこれからの生活習慣次第で大きく変わることでしょう。
楽しいことは記憶に残りやすく、苦しいことは忘れやすいという脳の性質を上手に活かして勉強してみてください。