久保元校長の「文書訓告」撤回を求める協議の概要がようやく大阪市HPにアップされました!!
本年2月21日、ガッツせんべい応援団は、「久保敬元校長の文書訓告取り消しを求める要望書」を大阪市教育委員会に提出し、4月18日に大阪市教育委員会と協議しました。協議には、会場23名、オンラインでも10数名の方が参加され、久保元校長への「文書訓告」処分がいかに理不尽なものであるかを訴えました。さて、協議の概要が、ようやく大阪市HPに掲載されましたので、再度振り返ってみたいと思います。
https://www.city.osaka.lg.jp/templates/dantaikyogi/kyoiku/0000595800.html
🔴私たちの要望と市教委の回答🔴
① 2月21日に要望書を提出してからの経過について教えて欲しい。
➡︎市教委回答
教育委員会事務局総務部総務課から教務部教職員人事担当あての回答依頼があり、教職員人事担当において同 24 日に回答案を起案し、27 日に教職員服務監察担当課長の決裁を経て同日付で総務課へ回答。総務課において、同月 28 日に回答案を起案し、翌3月2日に教育次長の決裁を経て3月20 日付で文書回答している。
★私たちが知りたかったのは、「要望書」の扱いについての形式的な手続きではなく、教育委員会でどのような「議論」があったのか、ということでしたが、それはまったくわかりませんでした。
② 回答書を見ても、文書訓告とすることに対しどこがどのように適正であると判断したのかの説明がないので、本当に適正な判断が行われているのかどうかが市民の立場からは分からない。(意見のみ)
★「文書訓告」処分に至るまでの説明を求めたにもかかわらず、そのことについての説明がまったくありませんでした。これでは、私たちは、本当にそれが適正に行われたのか判断のしようもありません。
③ 3月14日に数育委員会会議あったと思うが議題になったのか。また、議題にない場合は報告したのか。
➡︎市教委回答
3月14 日教育委員会会議では本件に関わる議題はあがっていない。
★私たちは、教育委員会でこそ議論すべきことと考えていましたが、議題にも上がらなかったとは!?いったい、教育委員会とは何を議論するところなのでしょうか。
④久保元校長自身が昨年1月24日に教育委員会事務局に提出した、「文書訓告取り消しを求める要望」に対する回答がなかったのはどうしてか。
➡︎市教委回答
文書訓告の法的性質を踏まえ、要望に対し回答や対応をしなければならない法的義務は発生しないという判断により、教育委員会事務局内で供覧手続を行った。
★いやいや、おかしいでしょう!現場から要望があればそれに応答するのが教育行政の仕事でしょ!!
⑤文書訓告に対する市民からの肯定的な意見・要望が教育委員会にはどれほど寄せられたのか。
➡︎市教委回答:件数は把握していないが電話等により同意するような意見はあった。
★次の質問の回答とも併せて、教育行政が市民の声を聴き議論する体制がないことが、すべてにおいて一番の問題だと感じています。
⑥逆に文書訓告という措置に対し否定的な意見も多く寄せられていたと思うがどう受け止めているのか。
➡︎市教委回答:ご意見として受け止め供覧手続きをしている。
★久保元校長「文書訓告」処分については多くの団体・個人から反対意見が提出されていたはずです。いったい、それらは何だったんでしょうか。「供覧」するだけで議論はしない。これが問題だと思うのですが。
⑦市民や団体からの意見に対し、プロセスや根拠を何も示さず「適切に対応する」という応答を繰り返すのは、教育行政への信頼を失墜させることになるのではないか。(意見のみ)
★まさにその通り!協議に参加した全員の思いと言えます!
�⑧「文書訓告」という行政措置の決定については、教育委員会会議では報告のみで終わっており、会議の中で質疑ややり取りが行われていないのはなぜか。
➡︎市教委回答
「文書訓告」という行政措置は、教育長の専決で決定している事項であり、本来は教育委員会会議に諮るものではないが、今回の件の社会的影響を含め、報告事項ということで教育委員会会議において報告を行った。
★いったい、誰がどのような責任で久保元校長を「文書訓告」処分にしたのか。教育委員会会議で議論さえせずに、あまりにも無責任と言わざるを得ません。
⑨ 文書訓告の決定は教育長専決で行い教育委員会会議には報告しているにも関わらず、取り消しを求める要望に対する回答は教育長や教育委員会会議の判断なく教育次長専決で回答している。教育委員からなぜ報告しないのかと言われるのではないか。(意見のみ)
★いったい大阪市教育委員会の構造はどうなっているのでしょうか?協議を終えてわからないことだらけです。協議に参加した全員が、ますます大阪市の教育行政のあり方に強い不信感を抱くようになりました。
⑩「文書訓告」に書かれている内容が理解できない。提言書の内容を勝手に曲解し事実と異なるという認識なので、理解できるように説明してほしい。
➡︎市教委:
「提言書」の内容は、教育委員会の通知等に係る決定過程や他校の状況を斟酌することなく独自の意見を述べたものであり、そういった本市の学校現場がそうだと断じることは、緊急事態宣言中の学校園に関する通知に基づき尽力する関係職員らの努力をないがしろにしたものであると判断した。
★会場でも紛糾しましたが、「教育委員会の通知等に係る決定過程や他校の状況を斟酌することなく独自の意見を述べた」「緊急事態宣言中の学校園に関する通知に基づき尽力する関係職員らの努力をないがしろにしたものである」とは、誰が、どのような議論を経て判断したのか、それらについての説明はまったくないまま、納得できない結論を繰り返し述べられても到底理解できることではありませんでした。
11 久保元校長は市民の声に意見を出したり、それでもだめだから提言書という形で市長と教育長に文書を送るという適切なプロセスで意思を表明している。ただ意見を言っただけで、なぜそれが信用を失墜させているとか、内容が事実無根であるかのように言われ、文書訓告となるのか。(意見のみ)
★これには、市教委は答えられないままでした。
12 教育行政のあり方について批判をしている部分について、意見を言ったこと自体が処分理由ではないということだが、教育委員会会議の議事録を見ると、決められた方針を徹底しなくてはいけないということで論議が進められ、実態としては批判をしたことに対して処分したという形になっている。
➡︎市教委
意見を表明したことを処分理由にはしていない。その内容を拡散させたことを理由としている。
★そもそも、これも事実誤認。久保元校長が「拡散」した事実はないということが理解されていません。
13世界の教育学者も久保元校長の意見を肯定している。この状況の中、大阪市は教育行政に対する信用を担保するために、今回の件について納得のいく回答をするか、当時の判断は間違っていたとして撤回するという英断をしてほしい。今の応答を続ける限りはどんどん信頼を損ねていく。(意見のみ)
★これも、協議に参加した者全員の思いといえます。残念ながら、要望書を出し、市教委との協議を行いましたが、結果、私たちが感じたのは、大阪市の教育行政についての不信感ばかりでした。
画像は、4/18大阪市教育委員会との協議の様子