久保敬元校長の文書訓告取り消しを求める応援団(ガッツせんべい応援団)

久保敬さんの「文書訓告取消を求める人権侵害救済申立」を応援します!

Global Dialogue on Humanising of Public Education

2025-01-19 19:37:06 | 辻野けんまより

Global Dialogue on Humanising of Public Education

ジョイントセミナーのご案内です。3回シリーズですが、初日1月20日は久保さんが大阪公立大学(杉本キャンパス)に来られ、話題提供いただけることになりました。オンラインイベントですが、大学での対面参加も可能です。よろしければご参加ください。

使用言語は英語ですが、日本語でもディスカッション参加可能です。対面参加の方は室内通訳あり、オンラインの方も(精度は不明ですが)自動翻訳機能が使えます。

企画者の海外研究者は「提言書」に関心を寄せている人たちで、各国の公教育をとらえなおす研究報告を行います。 
 
よろしければご自由にご参加ください。(申し込み等は不要です。)
 
申し訳ありませんが、zoomのアドレスが間違っていました。下記のフライヤー記載のリンクからお入りください。
 
※リンク修正(Flyer)


キューバの医師の日常リポート 〜ドイツの教育学者がつなぐ文化の邂逅〜

2023-12-24 09:39:07 | 辻野けんまより

Open Seminar

キューバの医師の日常リポート 〜ドイツの教育学者がつなぐ文化の邂逅〜

 

現在来日中のドイツの教育学者ザビーネ・マイぜさんの企画です。どなたでもご参加いただけます。

2024 1 9 () 13:15~14:45

◆大阪公立大学 杉本キャンパス 1 号館 2F 120

ラモン・アギラ・ブルックスさんはキューバの医師です。今回初めて来日します。ハバナで医師としての日常生活を報告します。経済的に困窮するキューバ社会の状況下での予 防医療を、日々の活動目線でご紹介したいと思います。今 回の企画は、元マグデブルク・シュテンダル専門大学・講師 のザビーネ・マイゼさんです。東ドイツ社会と統一ドイツ社会 を知る立場から、分断社会をつなぎ文化が邂逅することを 目指してインクルーシブ教育の研究をしています。

 

 

 


カナダ報告:先住民の学校が、現代の学校制度の「植民地化(colonized)」された教育課程に抗して挑戦を続けている

2023-11-16 15:07:08 | 辻野けんまより

カナダ報告

 

※辻野けんまさんのフェイスブックには多くの写真が掲載されています。ぜひそちらをご覧ください。
 
 4年間のパンデミックを経て、2019年以来のカナダ再訪です。ブロック大学のリアーネ・テイラー博士およびスーザン・ティリー元教授との共同研究のために滞在しています。関西学院大の西口敬太先生もご一緒くださっています。
 
(1) 先住民族教育を行う4つの学校を訪問しました。これらの学校は、テスト「学力」の向上に重きを置かず、自然、精神、身体、文化、社会、などの調和を学んでいるように感じました。近代学校制度における「植民地化(colonized)」された教育課程に抗して挑戦を続けていると感じました。
 
(2) Brock UniversityではLeanneさんの情熱的な講義や演習に参加しました。非人道的な先住民政策の歴史に焦点を当て、私たちにとって「真実」と向き合うとはどういうことかを丁寧に議論されていました。素晴らしいプレゼンテーションを行った学生さんたちの許諾を得て、写真を掲載します。
 
(3) 私たちの国際共同研究について報告させていてだきました。
テーマは「Teacher Education for Global Welfare in Post Nation State Era
(ポスト国民国家時代のグローバルな福祉社会への教師教育)」です。
アイデンティティと分断、インクルージョンと周縁化、公教育と国民国家、などについて議論を深めることができました。
 
(4) 滞在期間を通して、LeanneさんやSusanさんと研究協議を重ねています。出版原稿についての協議や今後の展望など、佳境に入っています。合意形成は国際共同研究の難所でもあると同時に醍醐味でもあります。目下、滞在の終盤となりトロントへ移動して、カナダの新たな側面にも触れています。
 
 最後に、カナダでもLeanneさんが久保敬元校長先生のことを取り上げておられ、Susanさんも「提言書」が普遍的なメッセージだとコメントされていました。このような時代だからこそ、真摯な教育者(世界中におられる)を決して孤立させてはならないということで一致しました。
 
 混迷を深める国際情勢の中で、この社会がどのような展望を拓くことができるのか、教育学研究が担う責任や可能性を考えながら間もなく調査を終えます。

(画像)先住民教育のプレゼンテーションを行った学生さんたち。(投稿の許諾を得て掲載します。)

 

 


あらためての所信表明

2023-11-14 07:37:14 | 辻野けんまより

ガッツせんべい応援団のみなさまへ

 

   大阪公立大学の辻野けんまです。先日までドイツで調査滞在していたのですが、出発時にガッツせんべい応援団の方々から「現地レポート待ってるよ」とお声かけくださり、ありがとうございました。現地からリアルタイムで報告するという機会は私にとっては稀有な経験で、Facebookでの簡易報告にもかかわらずコメントや質問をいただき、貴重な示唆を多くいただきました。何よりも、良い意味で緊張感を持つことができましたので、心より御礼申し上げます。

   さて、ガッツせんべい応援団につきまして、あらためての所信表明をさせてください。久保敬氏の「大阪市教育行政への提言」をめぐって活動を続けてきましたが、大阪市教育委員会との団体協議や情報開示・公開請求などの活動から見えてきたことは、当初の想定よりもさらに深刻で問題の根が深い地方教育行政の姿でした。日本の地方教育行政は、歴史の反省から〈指揮・監督・命令〉を廃して〈指導・助言・援助〉への転換から執り行われてきたはずでした。そのために、「民衆統制」と「専門職リーダーシップ」の調和を理念とする教育委員会制度が存在し、法治主義・民主主義に依って立つ地方教育行政を担っているはずでした。ところが、大阪市では「特別顧問」を中心とした人治主義・権威主義による統治の実態が浮かび上がってきました。

   そうであるならば、大阪市の教育政策は制度にもとる異常な意思決定を経て実施されてきたことになります。学校教育がゆがめられているという久保氏の「提言書」にも通じるわけですが、問題はそれをはるかに超えて学校だけに限定されえない問題であることが分かってきました。なぜならば教育委員会は、学校だけを所管しているのでなく、広く図書館や博物館、公民館などの社会教育にかかわる公共施設をも所管しているからです。

    つまり、教育委員会が換骨奪胎されているとすれば、その教育委員会が担ってきたはずの教育・文化、すなわち人間の豊かな暮らしの基盤そのものが、一部の人間の恣意によって決定されてきたということに他なりません。私たちは学校教育の現場やコロナ禍で負担が先鋭化した家庭、そして久保「提言書」が何よりも重視する子どもの幸福を念頭に活動をしてきたわけですが、社会教育はじめ学校以外の文化・教育の現場の声は必ずしも把握できていません。地方教育行政の実態が明らかになった以上、これら学校外のさまざまな現場でも、新自由主義や競争主義、短視眼的な成果主義などの弊害が出ているのではないか、との思いを強くしています。

    久保「提言」は市民に向き合う教育行政を「提言」しているのであり、ガッツせんべい応援団はその理念こそ支持しています。単に久保氏の訓告の撤回だけを求めているのではなく、市民の声が無視され続けてきた教育行政によって数多の人々の人権が損なわれていることに、久保氏は心を痛めています。そのようなことで、もし学校にかぎらず「教育行政への提言」の思いを持たれている方々がおられれば、ぜひ一緒に活動できればと願っています。

    10月に開催された久保氏関連のイベントでは、夜間中学校、民族教育、不登校支援者、など実に様々な方々が声を寄せてくださいました。そうした声に触発され、一筆思いを書かせていただきました。長文・乱文のほどご容赦ください。


ドイツ報告⑦了 急遽南部バイエルン州ヴュルツブルクまで足をのばしました

2023-11-11 19:34:21 | 辻野けんまより

ドイツ報告⑦

滞在最終日になりました。これまでお読みくださり誠にありがとうございました。出国前に「現地レポート待ってるよ」とお声かけくださったため報告連載させていただきました。いろいろコメントや質問をいただき、「しっかり調査しなければ」と良い緊張感を持つことができました。フェイスブックで報告できることは限られていますが、帰国後数ヵ月かけて研究をまとめ、学会報告や原稿執筆などに結実させていきます。

さて、調査最終日はまとめの日にしていたのですが(日本に帰るとまとまった時間が確保できなくなるため)、今回は嬉しいイレギュラーです。8月にインターンシップで来日していたChristina Erkさんとお会いできることになり、急遽南部バイエルン州ヴュルツブルクまで足をのばしました。私立実科学校の第二教頭をしつつ大学院で教育経営学を学ばれている方です。秋休みにもかかわらず校舎案内までしてくださいました。事前に校長先生の許可を得てくださっていました。

バイエルン州の学校教育や私立学校の特性、教員研修、学校経営などについて教えていただきました。また、8月に日本で開催した映画『教育と愛国』シンポジウムを、あらためて有意義だったと振り返っておられました。そうした取り組みがますますやりにくくなっているのでは、と心配もしてくださいましたが、地道に続けていきますとお伝えしました。昨今の国際情勢から公教育のフロントラインに立つ緊張感が感じられ、教育の専門家だとあらためて敬服しました。Kubo-sensei(久保敬先生)のことも気にかけておられましたが、応援団ともども元気に活動しておられます、と伝えたところ安堵されていました。

結びに、今回の調査前半ベルリン、ロストック、ハンブルクまで大阪公立大学の学生3名が参加してくれていました。インタビュー時に「教育的であるとは?」「学校が子どもにとって居場所になるためには?」など、興味深い質問をしておられ、ドイツの人たちも思案しつつ知的刺激を喜んでおられる様子でした。私自身、学ぶところがとても多くあり感謝しています。空前の円安と物価高騰の中で飛び込んでこられドイツ(その後、自分たちでイギリスへ)を縦横に活動される姿に敬意を覚えました。

以上でドイツ報告①~⑦を結びたいと思います。ここまで誠にありがとうございました。

追伸 出張時にいつも持参しているジョギングセットは、一度も使わずに持ち帰ることもしばしばですが、今回は活用できました。美しいヴュルツブルクの景色をお送りします!Auf Wiedersehen!!