ウトピア

真実と欲望が出会うところ

実録社会保険庁窓口

2007-06-24 00:56:14 | Weblog
実録 社会保険庁窓口
思い出すたびに腹に据えかねるというよりも、この国の行政機関や政治家が腐っているのか、人々が飢え死にしていても、「この世の天国です」と国民にいわせる国造りに邁進しているのか、と考えさせるできごとであった。おそらく両方をめざしているのだろう。
事は二年前か三年前で、当時も社会保険庁の問題があったので、私はとある社会保険庁の地方事務所の窓口に、自分の保険加入期間を確かめに行った。窓口で渡された資料を保険事務所を出た後、調べてみると加入期間が自分の承知している期間より短いのに気づいた。前の職場での期間が間違っていた。そこで、正確を期するために自分の前の職場の保険の組織に電話で問い合わせ、確認資料も送ってもらった。この資料を持って同じ窓口にいった。以下はそのときのやりとり概略である。
(私=I、保険窓口職員=B1、B2)
I:「前にきたんですが、保険の加入期間がそちらの記録で間違っているようなので、訂正してください」
前にもらった資料と取り寄せた資料をB1に提示した。B1それらを見て。信じがたいことをいった。
B1:「できません」
はあ?という感情しかおこらない。なぜできないのかその根拠はなんなのか問うことすらばかばかしいことに思われたが、もっとすごいことをこの男はいう。
B1:「年金請求時に訂正を申請してください」
I:「馬鹿なことを、そんなのは何十年もさきのことですよ。たんなるそちらの入力ミスではないですか」
B1は無表情に同じ事やわけのわからんことをいうのみなので、空想社会主義者が資本家に冷静にこの社会のために社会主義が必要だと理性に訴えるだけでない、市民が専制的な官尊民卑の政府に対するときに有効な口調で、ベテランと思われるこの国家公務員に民主政治がどんなものであり、このままではこの世がどんどん悪くなることを切々と説教する。
やがてB1はだまって、奥に引っ込んでしまった。そして、B2があらわれた。B2にもおなじことをわたしは要請する。
B2:「訂正します。訂正したら連絡します」
I:「訂正したら、その資料をおくってくれ」
ということにした。訂正された資料は1ヶ月後に送られてきた。
このやりとりは、およそ社会人のもでないだけでなく、小学生のやりとり以下を示している。
最近の5000万件やその他の社保庁の醜態を、よく考えるならこれは単なるミスではなく、構造的にその仕組みができていること。すなわち、国民の保険料や税金は政府の役人や政治家のために使われるもので国民からとったものは国民に返さないのが原則となっていると考えた方が理性的判断といえよう。
戦後一貫して、民主主義を骨抜きにしてきた大きな成果が、今や華かに実を結びつつあるといえよう。最近外国から注目されている、日本の選挙のドキュッメンタリー映画があるが、日本の選挙が欧米の人たちから、奇異の目でみられるのも、戦後の日本の選挙法やそれをめぐる裁判の判例が作り上げたもので、民主主義の日本的骨抜き政策やマスメデイアによるマインドコントロールが完成しつつあるといえよう。
皆さんは、どうすべきでしょうか?
繰り返しになりますが、それは世界史が、特に近世以降の西洋史が示しているところです。
高校でも世界史は教えなくなっているし、たとえ世界史の授業があっても、教員に対する締め付けや教科書検定で歴史をつまらなくしている、ので政府として安心しているであろう。その場しのぎの見せかけ対策でこの危機を乗り切れば、餓死者が何万人も出ても「この世の天国です」といわされる国民の構成する国家ができるでしょう。
理性と人間性に基づいて歴史に、世界に学べば自ずと我々のなすべきことはわかる。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする