ウトピア

真実と欲望が出会うところ

福島原発事故対策

2011-03-29 22:23:56 | エッセイ
原発事故に対する東電や、政府の対応は、危機的状況に対してはど素人であることがここ数日の経緯でわかる。原子炉に海水をかけるのを不思議に思ったのは私だけではないだろう。長く原発問題に取り組んできた広瀬氏も指摘していた。案の定、「アメリカの強い意向で、海水から真水にする」と防衛大臣が述べる。ど素人でもわかることをなぜいまさらそれもアメリカに言われないと出来なかったのか?前例主義、メンツ、責任回避、その場限り、利用できるツール情報の不足を他求めることはない体質。



ここで、ひろく国民に対策案、ツール、アイデア等を求めることだ。さまざまな場所で、こんなアイデア、機械があるのに、と思っている人は多い。いつも災害の処理が終わりそうな時期なって、アレを使えばよかった、あんな便利なものがあるなんて知らなかった、ということが言われる。謙虚になるのだ、できなければ、拘束してやらせることも必要。徳川幕府でさえ、黒船が来た時、対策を世間一般に求めるだけの理性は残っていた。



モニタリング場所を多くして、リアルタイムに状況を全部公開して(働いている従業員がどんな境遇かも含めて)いくことが前提で、アイデア、使える情報をネット等で集めるのもいいだろ。必ず、良い知恵があるはず。世界に広く求めることも考えていいだろう。外国語で情報を公開し技術的なアドバイスを求める。



是非これらを当局はやっていただきたい、ただちに!



なお、トレンチなどにたまった水の除去に対しては、これを核物質を除去するフィルターを通して後、放水車で原子炉に放水するのはどうか。


原発事故1

2011-03-20 00:35:01 | エッセイ
福島原発事故1
テレビ東京系経済番組での女子アナと若い地震学者との会話。
女子アナ「どうしてそんな危ないところに原発を作ったんですか?」
地震学者「さあー、私たちは反対したんですがね。国に申請が通ったからできたのでしょうね」
女子アナ「・・・・・・(沈黙)」
注:たぶん、この地震学者が政府と電力会社が結託して安全性を軽視して建設したとしていることを、あまりにはっきり言っていることに、驚いたため黙ってしまったのだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・
女子アナ「この全国の原発の中で、地震で危ないのは、どこですか?」
地震学者「全部です」
女子アナ「・・・・・・・(沈黙)」
注:この地震学者は、以後どの局の番組にも出演しているところを見ない。なぜだろう??ほんとのことを言いすぎた。放送事故にもつながりかねない発言。また、それゆえ面白くもないから。

地震放送の洪水のような繰り返しのあと、民法にCMが戻ってきたが、「公共広告」のCMがあまりにしつっこく流れ、またその内容は平成教育勅語みたいにおしつけがましい。資本主義格差社会の破たんを覆い隠すために基本的な秩序だけ強調しようとしている。この国難とまさに言えるとき、どんな原則で立ち向かうか、原因は何かは対策を講じつつも追求せねばならない。今の総務大臣も大臣になる前は、政治の検証をよくいっていたが総務大臣になると総務省の前の政策の検証などについてついぞ発言しない。野党になった自民党も今までの政策の総括もしない。次の選挙で嘘八百並べて金をばらまけばいいと思っているだけであろう。
つまり日本人は事が起こっている時はまず目の前のことにだけ集中しろと言われ、危機が去ると、検証をやることはしないで新たな課題やニュースに飛びつく。治において乱を忘れ、乱において治を忘れる。こうしていつも感情的なものだけが残り、涙涙の物語や称賛で、時間は過ぎていき、十分な理性を働かせた人権を尊重した備えは不十分なままで、「後は野となれ山となれ、これ以上は私の責任ではない、少なくとも私だけの責任ではないだろう、いや責任は何がしが負うべきだろう。最終的には政治家を選んだ国民の責任です」という指導者のもとで新たな危機を迎えることになって悲劇を繰り返していく。日本人は自虐的国民であろうか。
そうではあるまい。江戸時代以後の歴史や先の大戦の経過、戦後政治の歴史を見れば、それは支配階級の地道な努力によって、日本の民衆の中に育てられたものであろう。人間の本能的な特性の卑しい部分を育て、一方において勤勉と学問を奨励し、一方において武力を称賛し、忠君愛国を強調する。戦後は、マスメデイアの発達を利用してこれをさらに巧妙にやっている。
「分断して支配せよ」、最終的な原則はこれである。支配をスムーズにするためには格差社会は必要である。民衆の不満を解消させるためには自殺の増加はむしろ好ましいことだ。この殺意が外に向かったら社会秩序は崩壊するかもしれないと支配階級は思っていよう。
この状況を利用して国家社会の統制を再構築することのチャンスと支配階級は考えていよう。しかし、原発事故は国家社会を物理的に破壊する。原発利権を追い求める国家統制は物理的に彼らが支配する社会を破壊する。
彼らの犠牲になることはない。
目を覚まそう。先の大戦での狂気を認めよう。それを反省しなかったことを認めよう。オウム真理教の事件は日本人の社会の病理を表わしていることを認めよう。官僚制の専制を認めよう、政党の国会での八百長芝居を認めよう。マスメデイアも国民のマインドコントロールに貢献していることも認めよう。日本人が哲学をもたないことを認めよう。日本人の秩序正しいのは支配階級のマインドコントロールによるものであることを認めよう。企業は国民が理性を社会に向ける余裕がないように勤勉を強調することを認めよう。
目を覚ませ!妻子が可愛いなら、望みを捨てることではない。社会的な望みをもって命をかけよ。歴史はこの人たちを正しい人と評価する。