実は10月の終わりにショッキングな出来事がありました。
レッスンの始めにいきなり先生から手紙を渡されました。
表題を読んで私は思わず「ええええええええええ❗」と叫んでしまいました。
なぜかというと先生が突然お辞めになることになったからです。
頭の中が真っ白になって,「どうしてですか?」と聞くのが精一杯でした。
「結婚するんです」と先生。
「それはおめでとうございます。でも何で??」と申しますと,実はお相手のお父さんが膵臓ガンになってしまい,自営のお仕事を急遽引き継がなければならなくなったからだそうです。
膵臓ガン,これ本当に多い,多いです。以前からこんなに多かったっけと思うんです。おかしいです。絶対に。私はある疑いを持っています。わかっている人増えてますよね。
昨年12月末に同窓会をやった時に学年の先生がやはり膵臓ガンで余命宣告をされているとおっしゃっていました。
お帰りになるときも両方ストックをついてやっと歩いていらしたのを私は見ています。その先生も2月の下旬に亡くなりました。まだ70になったばかりというのに。
今回のお父さんはおいくつかわかりませんが,おそらく60代でしょう。
その話を聞いて私は涙がこぼれそうになりながら,必死にこらえていました。
後任の先生もすぐに決まっているわけではなく,宙ぶらりんの状態です。
レッスン中はなんとか気を張って時間を無駄にするまいとがんばって弾きました。しかし家に帰ると悲しみがこみ上げてきてずっと落ちこんでいました。
そんなことがあったのです。
教え方が上手な先生なんです。親子ほど歳が離れていてもきちんと認めてくださってやる気にさせてもらっていたのに……。
悲しくて悲しくてたまりませんでした。
何だろうなあ。この意味は。
一体何を表しているのだろうな。どんな困難を与えようとしているのかな?何を乗り越えさせようとしているのかな?
そんなことが頭の中をぐるぐると巡っていました。
一時は吹っ切れたと思っても時折波のように揺り戻しが来ます。