さよなら三角また来てへなちょこ

食い意地先行の放浪ブログ。たまにはHIVの事。

自分のHIVの話もたまには「ちゃんとします」36

2013年08月28日 20時03分03秒 | HIV

なんんていうんですかね、男好きという意味でひとくくりにされがちなゲイの世界の中でも、

性的な嗜好はいろいろありまして、これまた千差万別です。

男性が好きなのかもと言うだけで、自分の知っている情報を頼りに、ゲイのコミュニティの入り口を手繰り寄せ、

繋がりを持ち始めたころ、「タイプはどんな人なの?」と聞かれ、戸惑ったのをよく覚えています。

タイプ…それは、自分でも考えたことがなく、とても難しい質問でした。

ただ、自分が夢の中に出てきた男性や、高校生の頃、漠然と、いいなあと思っていた男性は、

体が大きく、がっしりとした人が多く、その傾向を今でもずっと嗜好として持っています。

 

超オネエな感じは若いころとても苦手でしたが、ほどほど以下だったら、なんとか許容できるようになったし、

髪が長くして染めていたり、ホスト系のようなイケメンは今でも苦手です。

この嗜好の幅が狭い人もいれば広い人もいるし、年齢を重なるに従って変化して行く人も。

ゲイの世界では、自己愛(?)傾向が強いせいか、自分の性的嗜好に自分が近づいていってしまうことも多く、

体が大きくがっちり気味が男性が好きな自分も、痩せているよりか、太っている自分というものに価値があると

思っている節があります。

 

そんな自分なのですが、今年の3月ころから、仕事上の組織変更があって、

仕事内容は少し増え、上司や仕事仲間が少し変わり、すこしばかり…いや、非常にストレスを感じておりました。

それに伴って、食べてストレス発散することもあり、ひどい時は、職場から最寄り駅までアイスを2本食べ、

乗り替え駅で蕎麦を食べた後、どこかで飯を食って帰るといった爆食いも。

当然、体重も、沢山食ったあとで測ると、104から106kgと、

自分史上最高更新しそうな勢いで増えたのですが、その頃、身体の一部に異変が…。

恥ずかしい話で恐縮ですが、陰茎の包皮が、かさかさに乾燥し、一部に傷のような裂け目ができ、

小便の際に、とても痛く、日常生活にしばし支障も。

 

…これは、なにかの性病をもらってしまったのか。

行きつけのHIVのクリニックは、性感染症も広く診察しているので、

定期通院のタイミングより少し早かったのですが、診察日を変更して、診てもらう事にしました。

医師「…くまぞーさん。これは、ヘルペスじゃなく、原因は糖尿ですね。数値もまったく改善がないようですし

   専門のクリニックへ行って治療した方がいいですよ」

 

うーん、これは困りました。

あきらかな糖尿病の症状を目の前に、これは、本当に、糖尿病の専門に扱う内科へ

行かなくてはならなくなるのかと思った反面、

HIVの薬以外にもすでに高脂血症の薬や高血圧の薬も飲んでいて、もうこれ以上増やすのは沢山です。

そんなわけで、人生で何度目かのダイエットを始めることになりました。

 

最初は夕飯を食べる前に豆腐を食べて、ご飯を少なくすることから始まり、

次第にキャベツをたくさん食べて、次第に自宅でご飯を炊くことが、まったくなくなりました。

昼飯も、カロリー表示を意識し、カット野菜を食べてから、おかずを食べ、そしてご飯。

ご飯も、高カロリー弁当から低カロリー弁当、そして、おかず+おにぎりへ。おにぎりも2個から1個、

そして、おにぎりなしの時も。いわよる炭水化物ダイエットってやつですね。

そんなわけで、最初目標にしていた100kg以下から目標を徐々に上げて、

97kg、95kgと少しずつ目標がクリアしていきました。

 

…そして、前回の診察から3カ月後の先日。定期通院の日がやってきました。

医師「えーとですね、前回の検査の結果を見ますと、数値が悪化していまして…」

くまぞー「それで、先生。ちょっと頑張って痩せてみたんですけど、10kgとは言いませんが8kgから9kgは減らしたので、

あと3カ月、いや、今日の検査結果を見て判断していただけないでしょうか…」

医師「いやー、そうでしたか、たしかに痩せられましたね。3カ月でよく頑張りましたね。それならば…」

 

体重の測定結果は92kg。

3カ月のダイエット作戦は、ひとまず成功でした。

ストレート(異性愛者)の他人から見れば、まだ十分デブですが、これ以上痩せてしまうと、

冒頭で書いたとおり、自ら、そこに広がる市場のニーズを捨てに行くようなもの。

そもそも、自分にニーズがあると考えてしまうところにも問題はありますが…、それはさておき、

これからは、体重をキープしつつ、食べたいものは食べていくぞ。

一応、健康にも気を使って、野菜は沢山食べていかねば。

自らの健康と引き換えに、どんどん食べて太ったり、プロテインを飲んで鍛えたり…

ゲイとは、そんな刹那的で悲しい生き方に、気づいてはいても、

そんなに遠くへ離れることが出来ないことを改めて認識した、夏の終わりでした。