人間の予知能力ってきっとある

明日帰ってくるんじゃね～～
まっとるよ！！

それは　まだ私が若かりし頃の事です。

母が電話してきた
その時　私達家族はゴールデンウイークを利用して名古屋から
イッちゃんのお家にお邪魔していたときだった
イッちゃんのお家に電話をかけてくるなんて　めずらしいな～とその時思った
だって　普段なら　イッちゃんのお母さんはその当時気難しい人だったから
そうそう彼のうちに電話なんてかけてこなかったから・・・

下の娘がまだ５ヶ月だった

イッちゃんのお家と私の実家は、車で30分
いつも目の前に私の住んでいた島が見えるのに
山口に帰ってきても　イッちゃん家に寄ってからでないと帰れないのが嫁の宿命
まだ結婚してそんなにたっていない私には寂しい事だった

次の日　父がイッちゃん家に迎えに来てくれた。
私と娘達が先に大島の実家に行く事になってたから・・・・

父はしばらく　イッちゃん家で雑談

それから　父の車で大島へ
車の中で　
母が今日は柳井の歯医者に行っていることや
私が帰る頃にはかえって来ている事　
母はとても楽しみにしている事なんか　話した

家に着いたら
なんか　様子がおかしい・・・
近所のおばさん達が集っていた
｢富ちゃんが　バスで倒れたんじゃって！！　さっき救急車で病院に運ばれた!!｣
父はそのまま慌てて病院へ

私と娘は何が起こったのか　ｿｺに取り残されて
呆然とするだけだったのです。

あとで　倒れたバスの中に残っていた
沢山の食料　　マリーゴールドの苗　母のカバンを誰かが届けてくださった。
私はそれをみて　わんわん泣いたのでした
家には娘のために　ベビー布団が用意してあった

母はちょっと知っていたのかもしれない
私が帰る前にも　なぜか母から手紙が届いていた

それだって　あの筆不精の母にしたら　とてもめずらしいことだった

あの時　母が私を呼んだんじゃないかと今でも思っているのです。