開業以来使ってきたメニューのブックカバーを手作りの新品に交換しました。
焼杉の表紙、革の背表紙、メニューファイルは紐で固定する・・・イメージは出来上がりました!!
まずは試作。杉板の端材を使って焼き加減の確認。背表紙に用いる革の厚さと幅をミリ単位で数パターン試作し柔軟性や強度のチェック。
概ね目途が立ったところでいよいよ制作段階に。
①杉板の加工:
ホームセンターで購入した「杉無垢材 格天」(すぎむくざい ごうてん)本来は天井材に用いられる
[試作品] 上から、焼く前・弱め・強め
試作の結果、表側を強めに焼き裏側を弱めに焼くことにしました。
ガスバーナーでむらなく焦げ目をつけていきます。強火で焼くと板が燃えてむらが出来るので中火くらいで根気よく。表側は全体が黒くなるまで(深煎り??)裏側はそれより弱めに(アメリカン??)。
焼き上がった杉板の表側
焼き上がった杉板の表面を流水をかけながらたわしでこすり、焦げ(すす)を落とします。
こんな具合になりました。ここで問題は反り。こうなることは分かっていたことです。表裏焼き加減が異なるので当然です。
この反りは試作の段階でもいろいろとやってみたのですが、幅10mmくらいで薄めの材で、杉板裏面の辺縁ぎりぎりの部分に貼り付けることである程度修正できました。コツは完全に固着するまで本来の反りと反対の反りを若干入れた状態をキープすること。
反りはほぼ修正されています
②背表紙部分の加工:
作業内容は、表紙(杉板表裏の2枚)を革でつなぐことと、メニューファイルを紐で固定するための加工です。
まずはメニューファイルを固定する工夫として、かまぼこ状の加工材(幅10mm程度)の両端に紐を通す穴を開け、色をつけて革を挟むように接着。これで革の縦の柔軟性を無くしファイルが安定するようになります。
次に表紙(杉板)と革を接着します。
完成です!!
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