再び非番。
本日は少し休もうと思って、仙台西郊の作並温泉へ。
JR仙山線はやはり途中までしか通っておらず、バスに乗って約1時間ほど。
ウィスキー工場のある「ニッカ橋」というバス停で降り、温泉の前に鎌倉山という低山へハイキング。
ネットで「仙台 クライミング」で検索したら出てきたのだが、どうやら往年のアルパイン用ゲレンデで、フリー・クライミングのエリアでは無さそう。
別名「ゴリラ岩」と呼ばれているそうで、側面からみると南側の岩壁がたしかにゴリラの横顔に見えなくもない。
線路を渡り、適当に南側の急斜面を不明瞭な踏跡を頼りに登っていく。
上部に行くほどハイキングにしては意外と悪くて、北鎌の1/100スケールみたいな感じ。
岩壁は安山岩で、傾斜も全体的に緩め。
大まかな岩なので、ルートによっては今履いているファイブテンの「Camp4」でもフリーソロできそうだが、非番の日に遊んで怪我したらさすがにタダでは済まないので今回は自重。
壁の終了点となる前衛峰頂上から見た景観。
眼下に国道48号線、その向こうに残雪を抱いた宮城・山形県境の山々が広がり、標高500mほどの小山にしてはなかなか雄大な景色。
さらに本峰に登ると、地元の高校生らしい四人組がいた。
向こうも、こんな震災後の平日に登ってくるオヤジがいたのでビックリしただろう。
彼らはこの春、高校を卒業したばかりで、来週からはこちらで就職とか
震災の影響を聞くと、一人は実家を津波に流され、市職員の母親はあれから三週間のうちに一度だけ帰宅してきただけという忙しい状況。
もう一人は行方不明だった友人が昨日になってようやく見つかり、来週早々葬式とのこと。
そういった厳しい現実を淡々と語る彼らに自分ができることといえば、四人の姿を写真に撮り、せめて今日の日を良い思い出にしてほしいと願うだけ。
倉本總のドラマを現実に見ているようで何とも切ない・・・。
下山は北面から。
こちらが通常ルート。私が南側からダイレクトに登ってきたので四人は「そっちからも登れるんですね。」とちょっと驚いていた。まぁプチ・バリエーションぽいので、オススメはできないが。
北側ルートは残雪あり。傾斜は緩いが、こちらも赤テープに導かれていく不明瞭な道。
四人組と別れ、さらに国道を歩いて作並温泉へ。
入ったのは「かたくりの宿」
露天風呂に貸切で入れて、料金は500円(なぜかサービスでペットボトルのお茶が付いてきたので実質400円以下)
ゆっくりくつろぎ、再びバスで仙台に戻る。
23時46分。
詰所で眠りについたところ、夢の中で誰かの「地震だっ!」の声で目が覚める。
寝ぼけてしまって、一瞬何が起きたか理解できず。
それでもハッと気付いてメットを持って出口に駆け出したのは、周りの十数人の中で自分一人。フットワークではまだまだそのへんの若い連中に負けていません。
震度は6!・・・自分が今までに体験した中では最高の震度。
ただ体感グレード?としては、やはり3/11の横浜での揺れの方が上に感じた。