新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

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汚染水の放出はただちにやめよ

2011年04月05日 | 反原発・脱原発・エネルギー
 私のふるさとは房総安房である。今はみな別の仕事に就いているけれど、おじたちは、若い頃は漁船に乗った海の男たちだ。
 海への恐れを知らないものには、怒りを禁じ得ない。

汚染水放出「止めて」地元漁協抗議、補償も要求
読売新聞 4月5日(火)14時37分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110405-00000591-yom-soci
 東京電力福島第一原子力発電所で4日から低濃度の汚染水の放出が始まったことで、地元の漁業関係者らからは5日、「止めてもらいたい」などと怒りや戸惑いの声が上がった。
 地元の福島県漁業協同組合連合会の新妻芳弘専務理事(58)は5日朝、読売新聞の取材に対し「健康に影響はないとする東電の説明に疑問がある。原発事故後から県内全域で漁を控えており、補償も合わせて求めていく」と話した。
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 東電も政府も、いったい何を考えているのか?

 外洋への流出拡大を食い止めるのが先決ではないのか。
 汚染水の処理について、原子力安全委員会は3月29日、東電に対し、「井戸を掘る」「使わなくなったタンカーを活用する」「米軍の協力を得る」などの助言をしたという。
 東電は同委員会の案を取り入れず、4号機タービン建屋をタンク代わりにして水を移す計画を立てた。しかし、4号機のタービン建屋は3号機とつながり、汚染水の貯蔵場所としては使えないことがわかったという。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/environment/500837/

 「高濃度汚染水の貯水場所を確保するため」なら、東電はなぜ自社保有タンカーを総動員しようとしなかったのか。液化天然ガス(LNG)輸送船を自社で5隻保有しているはずだ。

 九州電力向けの船舶は、容量145400立方メートル。単純計算だが最大で14万5400トンの汚水を移せるはずだ。今回放出された、廃棄物処理施設内の低レベル汚染滞留水(1万トン)と、5号機・6号機のサブドレンピット内の地下水(1500トン)はもちろん、6万トンと予想される高濃度の汚染水も収容できるのではないか。


*東電のLNG輸送船保有状況
http://www.tepco.co.jp/company/overseas/lng-j.html
*東電のプレスリリース
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2011/htmldata/bi1418-j.pdf


もちろん、これが素人考えにすぎないことは自覚している。LPG輸送船の技術や構造を理解しているわけではない。今後火力発電のウエートが高まる以上、タンカーを確保しなければならない事情もあるだろう。海外にいるタンカーを今すぐ派遣するわけにもいくまい。第一、汚染水を入れたタンカーが、その後使用に耐えられるかどうかもわからない。

しかし政府や東電はこれ以上責任回避のためのその場凌ぎの対応を繰り返すことは許されない。被害が広がるばかりだ。汚染水の放出はただちにやめよ。
http://www.business-i.jp/news/special-page/jidai/200909030003o.nwc

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