文学少女「くろまっくくん、今日のお題は『牡丹』『タンバリン』『五月病』よ!」
今日は新作です。
今日はお題を見た瞬間、匙を投げたくなりました。『それでも町は廻ってる』という下町人情コメディメイド喫茶ミステリー漫画(ジャンル分けがむずかしい作品です)に出てくる、「丹波凛」という特撮好きの美少女のお話にしようかと思ったくらいです。
しかし根性でなんとかまとめてみせましたよ。
「帰りたい? 猫が五月病だから? そんな話聞いたことないぞ!」
部長が最近転居したばかりの僕を怒鳴った。
「会長、お次の曲は? よし、『唐獅子牡丹』だ、お入れしろ」
僕は盛り上げに入る。会長が僕を睨み、部長がまた怒鳴った。
「馬鹿野郎、健さんの曲、会長の歌にタンバリンは要らないんだよ!」
いやだなあ、このパワハラ体質丸出しの会社。しかもヤクザ映画のテーマ曲が好きな会長なんて。
あ、部長のモデルは私本人なんですけどね。
この部長は聞いたことがないそうですが、犬や猫は繊細で、引っ越し直後には新しい環境に慣れず、人間と同様に五月病になるといわれています。