新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃんとお父さんの日々。

六甲高山植物園 ヒマラヤの青いケシ

2023年06月01日 | アート/ミュージアム



5月28日の日曜日は、摩耶山から六甲全山縦走路を通って、六甲山最高峰に登ってきました…! 

この日、六甲山最高峰をめざしたのも、途中にぁる、この場所に寄りたかったからです…!



六甲高山植物園です…はぃ! 
摩耶山の掬星台から5.9キロ…ほとんど舗装道でしたが、山道を約6キロ歩くのは、しんどかったかも…。王子公園駅から摩耶山も合わせたら、朝から10キロは歩いてきた計算です…。

六甲高山植物園は、みんなの農園の園長さんも、ぃつもぉ世話になってぃる洋食屋のぉ母さんもぉすすめの場所です…。

そして、ぃま、私のぉ友だちが、この植物園でボランティアガイドをしてぃるんです…! 「幻の青いケシ」とぃわれる、「ヒマラヤの青いケシ」が、いまがちょうど見ごろだと、彼女に教えてもらって、訪ねることにしました……はぃ! 




植物園の入口です…!
ぉ父さん、六甲高山植物園は、ヒマラヤの青いケシが屋外の自然状態で見られる、西日本唯一の施設なんだって…!
なんだか、ドキドキする…!


「いまがちょうどシーズン、いちばん良い季節にいらっしゃいました…!」

受付のぉ姉さんが、六甲森の音ミュージアムとのコラボイベントのチケットの案内をしてくださいましたが、残念ながら今日はパスです…。私たちは西入口から東入口に通り抜け、六甲山最高峰をめざすつもりでしたから

ぉ札を飛ばないようにする、ペーパーウェイトのカエルさんがかわいかったです…!
園内でもカエルさんの鳴き声が聴こえましたよ…!



ぃま、六甲高山植物園では、朝の連ドラ「らんまん」の主人公のモデルになった、 牧野富太郎 さんとのコラボ企画を展開してぃます…。


「牧野のあしあと」フォトスポットです…はぃ。素敵なぉ部屋です…!


西入口にぁるミュージアムショップで、植物園の公式ガイドブックを買ってもらいました…。以下のぉ花や植物の紹介は、公式ガイドブックの内容を参考にさせてぃただきました…。

このかわぃいぉ花は、サラサドウダンです…。



山地に生える、ツツジ科の落葉低木です…。六甲山にも自生してぃるそうです…。まだ見たことはぁりませんが…。

高さは4〜5メートル。樹皮は灰色でなめらか。枝先からかわぃい釣鐘型の花をいくつもぶら下げます…。ドウダンは燈台が転じたもので、車輪状に枝が分枝するようすを、むかし、宮中で夜間に公事を行うときに用いた結び燈台の脚に見立てたものだそうです…。

学芸員さんのこの解説イラストが、すごくかわいかったです…!



サラサドウダンは、一度見たら忘れられないかわぃい花ですね…! 
学芸員さんの解説にもぁるとおり、この花、イヤリングにしてみたいかも…! 
サラサドウダンは秋の紅葉も見事なんだとか…。ぉ父さん、秋にまた植物園に来ようね…!
ちなみにサラサとは、インドの織物のモチーフの更紗模様のことだそうです…。



ニッコウキスゲの名で知られる、ゼンテイカのコーナーです…。

日光の霧降高原、尾瀬ヶ原、霧ヶ峰などの群落が有名で、花が黄色で葉がカサスゲ(笠萓)に似ているため、地名を付けてニッコウキスゲと呼ばれるようになりましたが、栃木県日光地方の固有種というわけではぁりません…。ゼンテイカは日本各地に普通に分布してぃます…はぃ。
ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)は、亜高山帯の湿り気のぁる草原に生える多年草です。高さは40〜70センチ。葉は鮮やかな緑で平たく、2列に線状に出ます。
一見、ユリの花に似てぃますが、ユリ属ではなくワスレナグサ属に属するんだそうです。花は一日花で朝開いた花は夕方にはしぼみますが、次から次へと咲くので全体としての花期は長くなります。花期は7〜8月、六甲高山植物園では6月から7月が見ごろだとぃうことです。

ゼンテイカは、高原の花とされてぃますが、東北地方や北海道では海岸近くでも見られ、関東では低地型のムサシノキスゲ、奥多摩、埼玉、茨城県でも低地型の自生のニッコウキスゲが見られるそうです…。



見てください…! とても立派な蓮池です…! 印象派のモネさんがぁこがれた、日本の庭ですね…。

ぁ、鯉さん…! 足音を聞きつけ、えさをもらえるのかと、集まってきたようです…。鯉の餌の自販機もぁりましたよ…!


プリンスブリッジ…?
今は上皇のあきひとさんがまだ皇太子だったころ、渡り初めをした記念の吊り橋だそうです…。植物学者だったひろひとさんも、今の天皇さんのなるひとさんも、六甲高山植物園に訪ねたことがぁるそうです…。

「ふむ。この植物園も、春の町、夏の町、秋の町、冬の町のある、天皇制の理想を実現した六条院のようなものだね」

と、父は妙な感心の仕方をしてぃました。父は「てんのうせい」に反対する「かげきは」さんなのですが、『源氏物語』に関する著書がぁるとぃう変わった人です。この本は瀬戸内寂聴さんはじめ各界の方々に絶賛され、宮内庁にも献上されているのだとか…はぃ。




チョウセンイワギク…? では、ないようです…はぃ。 
でも、これ、なんの花?


植物園のロックガーデンにやってきました…!

この花は、渓流沿いに生えてぃたので、カキツバタかノハナショウブと思ったのですが、ヒオウギアヤメとぃうことです…!
湿原や流れに沿って生える多年草で、本州ではやや標高の高いところに見られますが、北海道では平地で見られる寒地性の花なんだそうです…。


スカシユリだそうです…!



モチツツジです…!
牧野博士の解説つきです…!

「(前略)其葉に腺毛が在つて、もち/\して居るので其れで黐ツツジと称する。そして、此ツツジは、関東に野生は無く、亦た私の庭以外には何処にも無い、葉に、腺毛が在つて、粘着するのと、萼片が、特に長大なのが、即ち、此種の特徴で在る、関西の血では、摂州の有馬に多く、亦た六甲山でも見られる。」(『我が思ひ出』より引用)


エゾノスカシユリです…!
とってもきれい…!


ミヤマクワガタ…? って、昆虫でなくて、植物の名前なの…?
花はもう散ってしまったのでしょうか…。
高山の砂礫地に生える多年草だそうです…。



ミヤマクワガタの花です…!
ウィキペディアの写真をぉ借りしました。
名前の由来は、花のあとにできる果実が細い萼に包まれ、その様子が兜の飾りのくわ形に似てぃるからだそうです…。


シコタンソウ(色丹草)は、北海道と本州中部以北の高山帯の岩石地、岩の割れ目などにしがみつくように生える小型の多年草です。自生地では岩上を苔のようにおおってぃるのだとか…。
1センチ足らずの小さなクリーム色の花ですが、花の先端に紅、中心にかけて黄色い斑点が散り、上品でおしゃれです…。
ウィキペディアに拡大写真がぁりました…!



ほら、かわぃいでしょ?
日本では、北海道、本州中部以北に分布し、高山の岩礫地、砂礫地、岩上に生育する。世界では、樺太、千島に、種としては、シベリア、中国東北部、カムチャツカに分布してぃます。和名は、色丹島で発見されたことによるんだそうです…。


この花は、クリンソウ…ではないですね。
キンポウゲかな…? 
キンポウゲは、とてもきれいでかわぃい花ですが、キンポウゲ科には猛毒のトリカブトもぃて、毒には注意です…はぃ。トリカブトの花もすごくきれいなんです…! 六甲高山植物園でも夏に見られるそうで…ぉ父さん、絶対また来ようね?



これはロックガーデンのワサビです…! 今は花は咲いてぃませんね…。


そろそろ、ぉ友だちの「かこちゃん」が待ってぃる場所です…。


「れんちゃん! おじさまも! ようこそおいでくださいました…!」

かこちゃん…!
幼なじみの夏目かこちゃんです…はぃ!
現代風にアレンジしたチベットの民族衣装が、とってもよく似合ってぃます…!
古書肆・夏目書房の跡取り娘で、本をたくさん読んでぃて、頭もよくて、自慢の「妹」です…!




「れんちゃん! ようこそ!」

ネイチャーガイドのボランティアで、アウトドアの達人の青葉ちか先輩です…はぃ。青葉先輩の薦めで、かこちゃんも植物園のボランティアガイドをすることになったのだとか…。

「少しでもみなさんに植物園に興味を持ってもらうために、先輩のななかさんにつくっていただいたチベットの民族衣装を着て、ご案内しているんです…」

ななかさんは私と同い歳なのに、かこちゃんにとってぉ母さんみたいな、やさしいしっかり者の先輩です…。

「えーと、えーと、えーと…どこからお話しましょうか…」

かこちゃんも緊張気味です。
ぅん、ぃつもどおり、ほかのみなさんと同じ内容でぃいよ!

「はい…! それでは、れんちゃん先輩のお言葉に甘えまして…。
ごほん。
六甲山植物園は海抜865メートル、北海道南部にあたる涼しい気候を利用して、世界の高山植物や寒冷地植物、六甲山の自生植物やその他の山野草など、約1,500種類を栽培しています。
50,000㎡の園内には、高山植物を収集したロックガーデンや渓流沿いの湿地、ブナの木陰など、それぞれの植物を、環境にあわせて野生に近い状態で栽培しています。
当植物園は1933年、植物博士の牧野富太郎博士の指導を受けて開園したんですよ」

すごーい! かこちゃん、本物のガイドさんみたい…!

「えへへ。そうですか…。
これが『ヒマラヤの青いケシ』、メコノプシス・ベトニキフォリアです…。
高さ1.6メートルにもなる多年草です。ヒマラヤの青いケシとはケシ科メコノプシス属をまとめた言い方で、英語のブルーポピーを直訳したものです」

ここで父がかこちゃんに質問しました。

「ケシってことは、アヘンのなかまじゃないんですか? 薬用植物園に見学に行ったことがあるけれど、麻薬の原料になる植物は厳重に管理されていましたよ。管理体制はどうなっていますか?」

かこちゃんは「とてもいい質問です」と答えて、こう説明しました…。

「コノプシス・ベトニキフォリアは、いわゆるアヘンの材料になるケシのなかまとは別で、学名のメコノプシスも『ケシに似ている』というだけの意味なんです」





あでやかなチベットの民族衣装を身にまとった、かこちゃんのていねいな説明が続きます…。

「メコノプシス・ベトニキフォリアは、1889年にフランスの宣教師ドゥラヴェにより現在の中国・雲南省の鶴慶で採集されました。花茎は高さ約1.5メートルまで成長します。花の直径は7〜11センチで、明るい空色から青紫、ピンクまで色の変化が大きいのが特徴です。
先ほども申し上げましたが、属名のMeconopsisとはギリシャ語のmecon(=ケシ)とopsis(=似る)の合成語です。
青いケシが日本で一躍世間の注目を集めたのは1990年、大阪で開催された花博(国際花と緑の博覧会)です。青いケシが展示されたブータン館には、『幻の青いケシ』を一目見ようと日本中の花好きが長蛇の列をつくったと、いまも語り草になっています…」

花博跡地の鶴見植物園の「咲くやこの花館」では、温室展示ですが、チベットの青いケシの花が見られるそうです…!

「なるほど。あのときは、この子の母親も大阪の花博に友だちと行って、私に大阪から絵はがきをくれましたよ。かつて高山の花といえば『サウンド・オブ・ミュージック』のエーデルワイスでしたが、あの花博を境に、ヒマラヤの青いケシに変わったかのしれませんね」

ぅん…! 初音ミクさんの楽曲にも、「メコノプシス・ベトニキフォリア」がぁるんだよ…?

「そうかもしれません…。ケシ科(Papaveraceae)には多くの属があって、世界で約43属、約820種とされています。そのなかのひとつが青いケシ、Meconopsis です。日本でよく知られているのはヒナゲシ(Papaver)でしょうか。クロード・モネの『ヒナゲシ』の絵は有名ですね。日本では唯一リシリヒナゲシが自生します。ひなげしは、虞美人草、コクリコなどの名前でも知られていますね。
最近、道端で見かけることが増えたのは、地中海地方原産の外来種のナガミヒナゲシです。ナガミヒナゲシはほかのヒナゲシと同様、阿片の原料となるアルカロイドを含んでいないとされますが、有毒です。
青いケシの仲間はヒマラヤから中国南西部の標高3,000メートル以上の高地に限って自生し、多くの種類は標高4,000メートル以上に自生するのも普通です。いわば典型的な高山植物。屋外で鑑賞できるのは西日本では当園だけです。花の時期は6月半ばまでです。お二人とも、ほんとうによい時期にいらっしゃいました…!」



ぅん、…かこちゃん、ぁりがとう…!
本当に最高のときに来れたと思う…!


限りなく透明なブルーに、吸い込まれるみたい…。



日本にいながら、ヒマラヤの幻の花が見られるなんて…!
ほんとうに、私はしあわせものだよ…!
かこちゃん、ちかさん、ぁりがとう…!




「いいえ、どういたしまして…」

「ちかさん、かこちゃん、一緒にご飯していかない…?
そっか…。まだぉ仕事なのか…。ざんねん…。ヒマラヤの青いケシが大人気で、大忙しだもんね…。
また、こんどね…! また、ぃろぃろなぉ話を聞かせて…!」






これは、クリンソウです…!
谷間の水のほとりや山あいの湿地に生える多年草です…。
大きいものは高さ80センチにもなり、日本に産するサクラソウ属のなかでは最大のものだそうです…。1本の花が2センチ前後の花を輪状につけ、さらにこの輪が何段にも先上がっていくすがたが、五重塔などの上層部にぁる九輪を思わせることからこの名がつきました…。兵庫県では数が減ってきてぃるので、絶滅危惧植物に指定されてぃます…。私も初めて見ました…。
植物園の池では、群落になってぃて、すごく見事でした…! 花期は5月で、なんとか間に合いました…。


これはオオバナヤマレンゲです…。
中国大陸と朝鮮半島に産するモクレン科の落葉低木なんだそうです…。
木の高さは4〜5メートルなのに、梅雨のころに枝先に5〜9センチにもなる純白の芳香のある花をやや下向きに咲かせます…。
枝が垂れて、地面ギリギリに咲いてぃる花もぁって驚きました…。
日本産のものに比べ葉が大きく、雄しべの赤い葯が鮮明で、花びらの白とのコントラストが鮮明なところが特徴なんだそうです…。
オオヤマは奈良県の大峰山? 朝鮮にも同じ名前の山がぁるのでしょうか…?


サラサドウダの大きな木…!
植物園の東口のシンボルだそうです…!


ホオノキです…。
ホオノキといえば、朴葉焼きですよね…!
朴葉(ほおば)焼きは飛騨地方に伝わる郷土料理の一つ。肉や野菜、キノコを自家製の味噌に絡め、朴の葉に乗せて焼いたものです…! 私も一度食べたことがぁりますが、大好き…! 朴の葉には抗菌作用もぁるため、日持ちもする上に、包んでおけば葉のぃい香りも移るので、非常に理にかなった料理なのです…!

牧野博士の解説ボードがぁりました…!

「ホオノキの種子は、熟すると、其粘り在る糸状の粘糸を以て吊乗する。果実は、大なる長き円柱形を成し、其周囲に互いに癒合せる。(後略)」(『我が思ひ出』より引用)



はー、楽しかった…!
ぁっとぃう間でした…。
植物園に併設のカフェ「エーデルワイス」で、パンケーキをぃただくのが楽しみだったのですが、行列ができていました。

父が聞いてきました。

「れんちゃん、待とうか? 30分か、1時間かそこらだと思うけど」



うぅん、時間がもったいないよ…! このまま最高峰をめざそ。
今日のぉ昼は、一軒茶屋のカレーライスだね…!

いざ、出発です…!

カフェエーデルワイスは、また来たときの楽しみです…。


六甲高山植物園のガイドブック、青いケシメコノプシス図録、青いケシのポストカードをお土産にしました…!

六甲高山植物園、ほんとうに素晴らしかったです…! また行きますね…。


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