kurogenkokuです。
342冊目は・・・。
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逆境を越えてゆく者へ
新渡戸稲造 著 実業之日本社
うちの商工会議所の専務からお借りして読んだ本です。紙幣では馴染みがありますが、新渡戸稲造氏がどのような方なのか、わかっている人って少ないのではないでしょうか。私もそのひとりです。
逆境を乗り越えることで道は開ける。
震災の影響や低迷する経済・・・。
苦難の現代に対するメッセージ。そんな気がしています。
(ポイント)
p26 この自分の思い通りにならないことには二種類がある。つまり天の授けるものと自分か作り出すものである。前者は運命と称され、後者は自業自得と言われる。
p74 逆境を善用することで、他人の欠点を許すことができたり、自分の勇気を養うこともできる。
p83 刀に鋭いものと鈍いものがあるように、境遇にも順と逆がある。これは客観的事実であるが、鋭い刀でも使い手いかんで出刃包丁にも及ばないこともあるし、鈍い刀でも達人が使えば立派に役に立つ。同様に逆境も客観的にみれば悲しむべきことではあるが、主観的に善用すれば順境にも優ったよい教訓を得られる。
p131 継続心を獲得するには、立派なことや難しいことを選ぶのはよくない。最初から立派なことをやろうとすると失敗に終わることが多いのではないか。普通の人間はやさしいこと、そして少し嫌だと思うくらいのことを選んで継続心を鍛錬するのがよい。
p137 決心の継続を妨げる3つの要因
①そんなことはやめろという反対
②生活環境の変化による中断
③他人の嘲笑
p183 徳の貯蓄はすべての貯蓄の中で最も大切なものなのである。
p185 徳の貯蓄はそれを行おうという意志さえあれば誰にでもどこででもできる。職業の貴賎、金力の有無、社会的地位の上下、身体の強弱に関係なくできるのだ。
【目次】
第一章 逆境を越えてゆく者へ(『修養』第十章より)
・そもそも逆境とは何か
・逆境にある者が陥りやすい危険
・どのように逆境に立ち向かっていくか
・逆境の善用で精神を鍛える
第二章 人生の危機は順境で起こる(『修養』第十一章より)
・順境にあるとついつい油断が生まれる
・順境にある者が警戒すべき危険
・どのように順境に対処するか
第三章 決心を継続していくということ(『修養』第四章より)
・決心の継続は大事をなす基
・決心を継続するためにすべきこと
・継続心を妨害する外部要因
第四章 四つの力を貯蓄する(『修養』第八章より)
・貯蓄と蓄財は異なる概念
・金銭の貯蓄は決して卑しいことではない
・大きな目的を達成するに役立つ体力の貯蓄
・事が起きた時に活きる知識の蓄積
・最も大切な徳の貯蓄
第五章 臆病を克服する工夫(『自警』第五章より)
・僕も気が弱かった
・危険を察知できない人ほど豪胆になる
・身体からくる気弱の原因
・身体的弱点からくる気弱
・弱点の自覚から起きる気弱
・自分の最善を尽くせば無作法も許される
・「正を守って恐れることなかれ」
第六章 人生の決勝点(『自警』第十一章より)
・勝っている間に負けた時の準備をする
・「負けて勝つ知恵の強さ」
・人生の勝利者
・「まあ十年待て」。勝敗は長い年月を経て決定する
・決勝点は高い所に置け
・私心をなくす
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