【人事考課(続き)】
(心理的誤差)
人事考課においては考課者の心理的誤差により「考課のブレ」が起こります。
代表的なものを挙げておきます。
①ハロー効果
従業員が、ある効果要素にとくに優れていると、それが先入観となってほかの全部の要素も優れていると考えてしまうことです。
その反対のケースもあります。
②寛大化傾向
従業員への同情や全体のバランスを意識し、実際よりも高い評価を与えてしまうことです。
考課者に自信がないときにおこりやすくなります。
③中心化傾向
正確な評価ができないため、平均値の評価に集中してしまうことです。
④極端化傾向
本当は平均的な評価なのに、どちらか良い、悪いをはっきりさせたがることです。
⑤対比誤差
考課者自信の主観的な基準で、従業員評価してしまうことです。
たとえば自分の専門以外の評価が甘くなるようなケースです。
⑥論理的錯誤
評定する要素に関連があると、複数の考課要素を結びつけて評価してしまうことです。
(人事考課の課題)
人事考課の課題として「評価基準の明確化」「人事考課の公平性」「人事考課の公開性」などがあります。
その課題解決策として下記のようなものがあります。
①考課者訓練
人事考課を行う考課者に対する訓練です。
②自己申告制度
従業員に自己の能力や、希望などを申告させ、管理者は人事考課上、従業員の希望に配慮します。
心理的誤差の防止になるとともに、従業員のモラール向上にもつながります。
③多面評価制度
考課者に同僚や部下なども加え、多面的に評価します。
④目標管理制度
従業員自身が毎期目標を設定し、上司との面接を通じて、その達成度の評価し、また次期の課題を設定します。
⑤加点主義
従業員のプラス面を重視して評価を行います。
次回は雇用管理について整理します。
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