ポコアポコヤ

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「ハコウマに乗って」西川美和

2024-08-26 | 小説・漫画他
ハコウマに乗って

映画監督・文章も書かれる西川美和さんの新刊 
ずっと彼女の作品は追って来ています。

本作は雑誌に連載されていたエッセイ(コラム?)をまとめた本。
2018年から23年頃までの間ですが、コロナをはさんでの5年位を冒頭に主な事件を年表っぽく載せているので、とても解りやすいです。

最初のお話がスーパーボランティアのオバタさん(現在もお元気かな?)についてで、あーそういうことあったな!と当時の今よりは平和というか、のんびりした世相を思い出しました。

前半はスポーツについて。
後半は色々な話題。

後半で日本映画の将来を憂うというか心配し、ちょっと後悔もしておられる文章が印象に残りました。
最近やっと日本の映画を作るスタッフさんの過酷な勤務状況や環境を変える決まりが出来たり、少し改善していくようになっている。
彼女が若い頃(というか最近まで) その大変な状態に不満を言う事はなく、受け入れ(それが当然と)やってきたことが、後に続く若い人に映画を作る仕事に就くのを諦めさせてしまったり、夢の途中で挫折させてしまうように結果的にはさせてしまった。
海外、韓国の映画界は、もっと日本よりも労働条件や金銭的な事でもずっと良い環境で守られているそうで。

これは女性達(私くらい)の人にも同様な事があてはまり、私達は黙ってそういうものだと思って受け入れていた、その慣習に疑問を唱える事なくいた事が、今の若い女性達を困窮させているということ。
今更ですが、それに気がついた次第。10年位前は若い世代(娘とかに)「そんぐらい我慢しなよー」「私の頃はもっとひどい事あって、でもそれが普通だと思ってたよ」みたいに言っちゃってましたから・・・ 反省。

あと他に印象に残ったのは、昔バレー部でキツイ練習や球拾い・・そんな毎日を送られていて、最後に突然退部し・・・というお話と、中学受験で頑張って合格したエピソード(もしかして前の席に座ったお嬢が何かしたんじゃないか?疑惑 それは無いと思う)、祖父の死後出るはずのないムカデが数回出て来た話、役所さんのすごさ等でした
3つ★半

彼女の映画の新作はどんなのかな? 楽しみだなー。

ハコウマに乗って 2024/4 西川 美和
血の味がしたランニング、幻のオリンピック・チケット、宣伝地獄からの東京脱出、替え玉受験疑惑……。
数々の賞に輝く映画監督が初めて明かす等身大の素顔

西川美和
ハコウマにのって
永い言い訳きのうの神さま映画にまつわるxについて
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2 コメント

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Unknown (わぐま)
2024-08-27 11:35:15
こんちは~~~
西川さん、以前に挫折したことがあって、それ以降、苦手意識があります。
でもエッセイなら読めるかな?
映画界と言わず、私達が若かった頃って社会がブラックでしたよね? 
そう、それを今の若い子に押し付けちゃダメなんですよね。 もう時代は変わったのよね。
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わぐまさん☆ (latifa)
2024-08-28 09:33:23
わぐまさん、こんにちは
あら、以前に挫折されたことがあるのね?
私は映画から入って「ゆれる」って作品が凄くズゴーン!!と来て、それから追ってるの。
小説や文の方はそうでもない気もするんだけど(失礼)、映画は面白いのが結構あるよ!

そうなのよね。昔と今では随分変わって来たと日々思うー。
私ね、月に7回程、会社内で大勢人が集まる催し物みたいのがあって、その都度お茶やら食事の用意に女子社員(2人)だけがかりだされるの。昼休みにもその対応するから休憩が出来ないから、自分らの休憩時間を(重ならないように)前後にずらしてもらえないか?って上司にお願いしたら、激高されてね。
他にもそういうのとか、セクハラ(今なら一発アウト)一杯ある。いまだに思い出すと腹立つ

今の若い子(と、その少し上の世代)は頑張って世を変えようと動いていてエライよ。トップの世代がまだ50.60代だから大変な事もあった(ある)と思うし。
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