リートリンの覚書

日本書紀 巻第三十 高天原廣野姫天皇 四十七 ・天武天皇のために無遮大會を設ける ・兵器を観閲する ・仁王經を説く



日本書紀 巻第三十
高天原廣野姫天皇 四十七

・天武天皇のために無遮大會を設ける
・兵器を観閲する
・仁王經を説く



八月一日、
藤原の宮地に幸しました。

十七日、
吉野宮に幸しました。

二十一日、
車駕が、宮に還りました。

九月一日、
日蝕がありました。

五日、
多武嶺(とうのみね)に幸しました。

六日、
車駕が、宮に還りました。

十日、
淸御原天皇
(きよみはらのすめらみこと)のために、
無遮大會(かぎりなきおがみ)を
內裏で設けました。

繋囚(けいしゅう)を
悉く原遣(げんけん)しました。

十六日、
直廣參を蚊屋忌寸木間
(かやのいみきこのま)に贈りました。

あわせて賻物(ふもつ)を賜りました。
壬申の年の役の功を褒めました。

冬十月二日、
詔して、
「今年から、
親王から始まり、下の進位に至るまで、

儲(たくわ)えた兵(つわもの)を
観ようとおもう。

淨冠から直冠に至るまでは、
人ごとに、
甲(よろい)・一領、
大刀・一口、
弓・一張、
矢・一具、
鞆・一枚、
鞍馬を。

勤冠から進冠に至るまでは、
人ごとに、
大刀・一口、
弓・一張、
矢・一具、
鞆・一枚を。

このように、
預備(よび)するように」
といいました。

二十三日、
仁王經(にんのうきょう)を
百国で講じ始めました。
四日でおわりました。



・多武嶺(とうのみね)
奈良県桜井市南部にある山
・淸御原天皇(きよみはらのすめらみこと)
天武天皇
・繋囚(けいしゅう)
牢獄につながれた人
・原遣(げんけん)
罪をゆるし釈放する
・賻物(ふもつ)
古代において,位を有する者が死亡した際に支給される葬祭料
・兵(つわもの)
兵器
・預備(よび)
いざという時にそなえて、前もって準備しておくこと
・仁王經(にんのうぎょう、にんのうきょう)
大乗仏教における経典のひとつ



(感想)

(持統天皇7年)

8月1日、
藤原の宮地に行幸しました。

17日、
吉野宮に行幸しました。

21日、
車駕が、宮に還りました。

9月1日、
日蝕がありました。

5日、
多武嶺に行幸しました。

6日、
車駕が、宮に還りました。

10日、
天武天皇のために、
無遮大会を内裏で設けました。

獄囚をことごとく、
罪をゆるし釈放しました。

16日、
直広参を蚊屋忌寸木間に贈りました。
あわせて賻物を与えました。
壬申の年の役の功を褒めました。

冬10月2日、
詔して、
「今年から、

親王から始まり、
下の進位に至るまで、
準備した兵器を観ようとおもう。

淨冠から直冠に至るまでは、
人ごとに、
よろい・一領、大刀・一口、
弓・一張、矢・一具、
鞆・一枚、鞍をつけた馬を。

勤冠から進冠に至るまでは、
人ごとに、
大刀・一口、弓・一張、
矢・一具、鞆・一枚を。

このように、
いざという時にそなえて、
前もって準備しておくように」
といいました。

23日、
仁王経を百国で講じ始めました。
4日でおわりました。

明日に続きます。

読んでいただき
ありがとうございました。





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