脳内一人旅日記・改

登山、ロードバイク、一人旅好きのつれづれなるブログ。

屋久島後記・3 臥薪嘗胆

2006年06月22日 | 登山記
またまた更新が微妙に滞ってきました。以前に書いていた屋久島後記がまだ途中だったので、続きを書こうと思います。まあ、あまりネタもないので手短にまとめます。

熊本市内でなんとかヒッチハイクが成功しましたが、それも市内の高速道路の入口まで。そこからさらに、停まってくれる車を待つための果てしない戦いが始まります。
場所は高速へ続く4車線の幹線道路。街灯もあり直線なので見通しもよく、ヒッチハイクするには絶好の場所といえます。交通量は少なかったのですが、トラックを中心に車通りが全く途切れるということはありませんでした。

このとき、時間はすでに22時頃になっていましたが、ヒッチハイクで帰るという目的を達成するためには悠長に寝てる時間はありません。徹夜覚悟でのヒッチハイクとなります。
しかしながら、日付も変わり深夜になっても一向に車は停まってくれません。ボードに書いた目的地を何度か変更しましたが、結果は変わらず。

時間が限られている中でヒッチハイクをするという計画にはもともと無理があったのですが、ここにきてようやっとその計画の浅はかさを理解します。もう時間は深夜4時。6時間以上ただひたすら待ち続けましたがリミットまでの時間を逆算すると、とてもじゃないが帰り着きそうにありません。

ここでおいらは苦渋の決断をしなければなりませんでした。それはヒッチハイクの断念。それまでおいらは場所を変えることはあれど、ヒッチハイクそのものを諦めたことは一度ありません。しかし、現実を前にしてはおいらの矜持など蟻の触覚にも満たない、矮小なものです。

残る手段は電車か飛行機ですが、ここにきて余計な交通費を出費するのは愚の骨頂でしょう。手持ちの青春18きっぷを使って普通列車を乗り継げばなんとか帰れそうです。

ヒッチハイクの場所を反対車線側に変更し目的地を熊本駅にしたボードを掲げ、忸怩たる思いで停まってくれる車を待ちます。

すると、30分も経たぬうちにヒッチハイク成功。まあ、目的地が近いという要素が大きいと思われますが、心中は複雑極まります。

そして、熊本駅からの始発列車に乗り普通列車での帰還となりましたが、いったいどのようなルートで帰ったのか全く記憶がありません。失意の中、ただただ阿鼻叫喚するしかありませんでした。

そんな感じで、屋久島の旅も終焉。良くないことだらけの旅でしたが今ではそれも良い思い出です。一人旅って本当にいいもんですね。

ヒッチハイクで出会ったある若者の話

2006年06月16日 | ヒッチハイクガイド
時は2005年の夏、ヒッチハイクで東北地方を一人旅していたときに出会ったある若者について、今回は書きたいと思います。彼は、今まで一人旅で遭遇してきた人たちの中で、最も印象的で最も記憶に残っている人物で、ほんとに素敵な出会いとなりました。


あれは確か、もう深夜の1時ごろ、青森県内の国道沿いで1時間ほど車を待っていたときだったでしょうか。一台のRV車が目の前にゆっくりと停車し、いかにもヤンキーといった風貌の柄の悪そうな若人が助手席からおいらに声をかけてきました。

「こんなところで何やってんの?」

不審そうに見る目と、やや非難の混じった声。

(ん?冷やかしか?一見さんお断りだ!ばかやろう!)

多少イラつきながらも、自分が一人旅の途中であること、そしてヒッチハイクで旅の帰途についていることを説明すると高速道路の入口まで乗せてあげる、ということで交渉成立。高速の入口まではものの10分程で到着しました。


車内で話を聞いてみるとおいらがやってることについて、そんなことをしてどんな意味があるのか?というようなことを真剣なまなざしで問うてきます。

自分の経歴や仕事内容など自己紹介を交えて、たいした意味はない、まあ楽しいからやってんだよと説明をしても、いやもっと崇高で大きな理由があるに違いないと言って聞かず、全く納得がいかない様子。

到着した高速の入口付近にコンビニがありそこに車を停車してたのですが、まあまだ時間もあるし、この若者の疑問をとことんまで解決してやろうじゃないか、ということでそれから2~3時間ほど話し込むこととなります。

その彼は大学生でしたが、大学に入って勉強するわけでもなく何かに打ち込むわけでもなく、目標もなくただただ漫然とした毎日を過ごす中で、自分の生きる意味を見出せずに悩み苦しんでいる若者でした。その闇の深さゆえに自殺まで図ったことがあったそうです。

ちょっと話がヘビーだぜと思いながらも、彼の言葉はストレートで真剣そのもの。おいらも自分なりの考えってやつをぶつけます。

まず彼に言ったのは、自分っていう人間が自分という意志を持って生きていられるチャンスはたった一回しかない、そして、その生きている時間を使って、自分の意志次第でいくらでも自分の物語を作り出すことができる。

そのことは世界で一番ラッキーなことなんだ、俺らがこうやって生きてることそれ自体がラッキーなんだ、だから自分で死ぬなんてすごくもったいないじゃないか、と。

「おまえの物語だ」(ここでアーロン登場なるも相手はわからずキョトン)

次に、確かに目標に向かって何かを頑張ればそれはすばらしいことだ。でも、目標を持つってことは意外と難しいし、それを探してる人はたくさんいる。探し物は何ですか、見つけにくいものですか、お元気~?ってなもんだ。

目標を持っていないことがその人の価値を下げることにはならない。むしろ、それを探し続けて生きることも大きな意味がある。大事なのは、いろんなことに目を向けてそこからいろんなことを吸収すること。そうすれば、いつの間にか選択肢が広がってる、と。

そして、人間ってやつはすべての行動を合理的に行うことができるほど賢くできてない。意味ねーことなんていっぱいある。俺なんか、いきなり意味もなく奇声あげたりするし(笑)、こうやって社会人にもなって他人の善意に甘えたばかげたことやってるけど、それはほんとにただ楽しいから。

考えることも大事だけど、ただ心のままに感じたり思ったりすることも大事な人間の生き方のひとつだ、と。

最後に、考えて悩んだりしてつらいときもあるだろうけど、苦悩があってこそ人って深くなるものだし、どうしてもだめなときは、親や信頼できる友達、まわりの人にそれを伝えればいい。

心を開いて自分を開いて世界を見ていけば、まわりのいろんなことの関わり合いの中で、自分ってくだらないかもしれないけど、でも案外捨てたもんでもないってことが分かる、と。

そんなえらっそうなことを言ったわけです。彼はおいらの話をかみしめるように聞いていてくれました。そして、話し終わった後の彼の表情はとても明るく、生気に満ちていました。
さらに、別れ際に彼はこう言ってくれたのです。


「今までの人生の中で一番最高の出会いだ、ありがとう」


大げさだよと言って照れ笑いしながらも、いやぁ実際はめっちゃ嬉しかったっすわー。ヒッチハイクなんかしてて、こちらが感謝することは多々あれど、逆に乗せてくれた人から感謝されるなんて夢にも思いませんでした。

つーか、ほんと人って外見で判断しちゃいかんなあと思い知らされましたw彼らは彼らなりの悩みがあって、それがほんとに真剣で、こんな行きずりの見ず知らずの人にいろんな話をしてくれたことに感謝したし、短い間だったけど、おいらとしてもほんとに素敵な出会いだったと思います。

実際、ヒッチハイクってどうよ?

2006年06月15日 | ヒッチハイクガイド
今回はタイトルどおり、実際ヒッチハイクってどうよ?ってところをQ&A方式でお話します。まずは、自分がヒッチハイクをしているという話をすると、必ずといっていいほど受ける質問「ほんとにつかまるの?」からいってみます。


とりあえず、前述したヒッチハイクのやり方「ボードハイ」を前提に話を進めます。
今まで何度となくヒッチハイクを行ってきましたが、平均で2~3時間程待てばだいたいは停まってくれます。最短で10分もかからなかったこともありました。最長では6~7時間くらいで、この時はヒッチハイク自体を諦め電車での移動を余儀なくされましたが。

あと思うことは、おいらがヒッチハイクを始めた7~8年前から比べると、近年の社会情勢の不安からか、年々待つ時間が長くなってるような気がします。あくまでも感覚的なものですけど。

ヒッチハイクするにあたって、ヒッチハイクしやすい状況・条件というものがいくつかあります。まずは、車が停まりやすい場所であるか。路肩も無く車通りの多い国道でいくらヒッチハイクをしても、車としては停まりようがありません。コンビニやバス停付近、路肩など車が停車しても安全な場所でするのがベスト。

次に、天候。雨や雪など悪天候の時ほど停まってくれる確率は上がります。やはり、「かわいそう」という心理が働くからでしょう。ヒッチハイクというのは、ドライバーの直感・善意・気の迷いのおかげで成立するものですから、悪天候はそれをくすぐるよい条件といえます。

三番目として地域。なんといっても北海道!ほんと北海道はヒッチハイクしやすい!乗せてくれたドライバーから話を聞くと、まず、ヒッチハイクしてる人をよく見かけるということと、過去に何度か乗せたことがあるという人が多いのです。道産子はヒッチハイクに一番親しみがあるといえるでしょう。



どんな車が乗せてくれるのか。これもよく受ける質問のひとつです。トラックが多いという印象かもしれませんが、実際には一般乗用車が圧倒的です。トラックの場合、特に大手は社則でヒッチハイカーを乗せるなということが決められているようです。

過去にノックハイで直接交渉をした時、上記の理由で断られるケースがほとんどでした。ただ、全くだめというわけではなく、会社で決められてるから普段は乗せないんだけど今日はたまたま、という感じで乗せてくれた人もいました。また、大手ではない会社のトラックとかは普通に乗せてくれる場合もあります。



次に、乗せてくれる人はどんな人か。まあ、千差万別ですが、半数は自分と同年代の若者が多いです。若人らしく興味本位というのが圧倒的な理由。勢いで本来なら自分達が行かないところまで行ってくれたケースも何回かありました。

あとの半数はおじさん、おばさん、カップル、子供連れのお母さんってのもありました。ご飯やジュースをおごってくれる場合も多々ありで、共通して言えることはみんないい人達ばかり、だということです。



最後に、危険な目に遭った事がないのか。全くありません。アメリカでは法律でヒッチハイクを禁止している州もあったり、そうでなくても、海外ではドライバーが金銭を要求したり、逆にヒッチハイカーがドライバーを襲うこともあったりと、いろいろ物騒なことが発生しているようです。

昨今の日本でも情勢が不安定になってきていますので、今後は身の危険が迫ることがあるかもしれません。今んところはそういった事件の報道は聞いたことがないのが救いですな。



結論ですが、ヒッチハイクは、ほんと楽しいから是非やってみなよ!と誰かに薦めるにはちょっとはばかられます。夏場のクソ暑い中、何時間も待つのは正直つらいですしwもちろん、待っている間も退屈といっちゃあ退屈ですし。海外みたいに、もしかしたら何か危険な事態が発生するかもしれませんし。移動手段として考えても決して効率のいい方法でもないですし。

まあ、ほんとお金がないけど遠くに行きたいといった場合にするのはいいかもしれません。
おいらが大学生の頃からずっと続けている理由は、やっぱ人との出会いってやつですかねえ。停まってくれる人ってのは今のところはほんとに親切な人です。普段生活してる中ではあまり感じませんが、世の中、いい人ってほんといるんだなあ、って思うわけです。

そんな感じで、都会暮らしに疲れた人は是非一度はヒッチハイクをw

ヒッチハイクの方法

2006年06月14日 | ヒッチハイクガイド
ここんとこ、本ブログの趣旨と外れる内容が多くなってきたのでそろそろ本分に立ち返ろうと思います。ということで今回は、ヒッチハイクのやり方についてお話します。


①サムアップ
一番古くから使われてきたヒッチハイクのやり方で、ただ単に親指を立てて道端に立つという方法です。至極単純で体ひとつでできちゃうお手軽ヒッチハイク法です。ヒッチハイクの意思表示としては最小限になってしまうので、ドライバーからすると何をしているか分からないという場合も多いでしょう。よって、実際に停まってくれる確率も低くなります。
ヒッチハイクそのものを純粋に楽しむ目的ならばこの方法はぴったりですね。


②ボードハイ
目的地を書いたボードを掲げてヒッチハイクする方法。もっともよく知られているやり方なのではないかと。電波少年でもおなじみですね。おいらのヒッチハイクはほとんどこのやり方を用いております。
コンビニでノートを買ってそれをボード代わりにすることが多いのですが、風が強い日などはページが勝手にめくれたりノートそのものが風で折れ曲がったりすることがあるので、本来ならばダンボールをボードにする方が適切です。


③ノックハイ
上記ふたつは、基本的に待つという受身の姿勢ですが、逆にノックハイは停車中のドライバーに声を掛けて、ヒッチハイクを懇願するという攻めの姿勢、かなりの勇気と愛と希望が必要なヒッチハイクのやり方です。
一般的なのは高速道路のパーキングで、あらかじめナンバーで行き先を予測し、車に戻るところで声をかけるというもの。おいらが実際にやったノックハイはパーキングではなく、交差点で信号待ちしている車に、文字通り、窓をノックしてヒッチハイクを交渉しました。



まとめると、ヒッチハイクをただの移動手段でどんどん先を急ぎたい場合はノックハイでがつがつ、逆に、のほほんとのんびり旅に酔いたい場合はサムアップ、ということになるでしょうか。ボードハイは一般的にも良く知られた方法だと思いますので、とりあえずやってみようかな的であれば抵抗無くできるのではないかと。

そんな感じっす。続く。

心で伝え合えるもの 

2006年06月12日 | 日常とかつれづれなるままにとか
最近更新が滞っておりましたが久しぶりに書きます。といっても、当ブログの「面白おかしく」という趣旨に反して、しごく真面目な話に終始すると思われます。まあ、たまにはいいんではないでしょうか。

ということで、10日・11日と友人の結婚式で軽井沢に行っておりました。彼とは浪人時代に通っていた予備校で出会い、今現在でも付き合いのある友人、というより同じ目標、同じ大学を目指して受験を共に戦った仲間です。

挙式から出席しましたが彼の幸せそうな顔を見て、嬉しさのあまり涙がキラリ。披露宴でも、両親への感謝の言葉を述べながら泣いている彼の顔見てもらい泣き。加えて、両親(主に父)への感謝を自分と重ね合わせてさらに号泣。まったく、いつから涙もろくなったのかw

その後は他に出席していた予備校仲間4人と軽井沢のホテルに一泊しましたが、酒を酌み交わしながら恋愛話、仕事の話、友人の話、自分の打ち明け話などで深夜まで熱く語り合います。

そして、それぞれ布団に入り就寝というところで、自分一人眠れずにいろんなことを思い巡らせ、また涙が頬を伝います。枕を濡らすとはまさにこの状況ですな。

彼らと最も多く過ごした時間というのは浪人していた一年間だけでしたが、苦楽を共にしたその期間というのは自分にとってかけがえのないものになっていたんだと改めて実感。それは自分が大学に合格したということよりもはるかに価値のある事実でした。

当たり前すぎて忘れてしまいがちだけどものすごく大切なこと、つまり、人との関わり合い、助け合いなしに自分は生きてはいけないなあ、ってことを強く感じたわけです。改めて文字にするのも恥ずかしいぐらいですが。

相手が家族でも仲間でも真友でも親友でも同じですが、絆と呼べるものは確かに存在していてそれを共有している。

これも当たり前ですが、他人の考えてることや気持ちはサイコメトリーでも使わない限り、ほんとのとこは分かりません。言葉で直接伝え合ったとしてもそれだけじゃ分からない状況はたくさんあります。

しかし、直接言葉を交わさなくてもちゃんと分かることがあって、自分だけじゃなくて相手も同じものを感じていて、それを知っているだけで自分は強くなれるんだと、そんなふうに思うのです。

たくさんのプロセスがあり時間もかかる、でも、決してお金では買えない財産を自分が持っていることに幸せを感じた軽井沢の夜でした。

人が出すオーラについて

2006年06月05日 | 日常とかつれづれなるままにとか
オーラといっても、イカ天に出ていたバンドではありません(古)。
かなり前の話になりますが、おいらの友人に霊感の強い人がおりまして、人が出すオーラが見えるそうです。おいら自身は霊感というものが全く無いので半信半疑ではありましたが、ふとそのことを思い出したのでちょっと書いてみようと思います。


その霊媒師が言うにはオーラの量・質・色といったものまで分かるそうで、通常の人は体の周りに薄く膜ができるくらいだということ。
んで、実際に見てもらったのはおいらとおいらの友人K。

まずKの場合はというと、彼は一般の人より3倍ほど多量のオーラが出ており、しかもそれが常に外に向かって放出されている「放出系」。色は明るい黄色という結果でした。

なるほど。確かに彼は一言で言えば明朗快活。場の雰囲気を明るくし、その明るさとリーダーシップで常に周りに人が集まってくるというような人物。うなずけます。うーなーなーうなうなずきトリオです。

じゃあ今度はぽっくんはというと、K程ではないがおいらも一般の人よりオーラが出ており、その性質は自分と外の間をオーラが循環している「循環系」。色は海のような自然の色に近い青という結果でした。

???

まず不可解なのは「循環系」。血液・血管・心臓とかじゃなく?
次に色が青ということですが、うーん、落ち着いてるってことか?貧乏ゆすりを地震と間違えられたおいらは決して落ち着いてなどいないしなあ。

まあ、ほかにもどす黒い赤が見える人とかもいて、そーゆう人は危険人物なんだそうです。

まだまだ世の中謎が多いですなあ、小松未歩ですなあ。

メイド喫茶なる地へ赴く・4 矜持

2006年06月03日 | 日常とかつれづれなるままにとか
その4っす。
このメイド喫茶にはメイドさんとさまざまなゲームをするシステムがあります。三人の出会いを祝して、その中のひとつであるトランプをすることとなりました。では、どのメイドさんとトランプをすべきか。

三人寄ればもんじゅの被爆と言われるように、我々三人によるロンドン海軍軍縮会議が開かれます。しかしその刹那、メイド・ICさんが休憩室からちょこんと顔を出し、笑顔で次のように言います。


「休憩10分入るからゲームはそれまで待っててね☆」


先ほどの会議で分かったことは、我々には言論の自由、生存権、日照権などのあらゆる基本的人権はすでに失われている、ということでした。所詮我々はQ熱リケッチアでしかなく、西ナイル熱でも五分の魂を教えてくれたICさんには懼畏の極みを禁じえません。

そして、ICさんの休憩後、大貧民とじじぬきによる壮絶な限界バトルが繰り広げられました。1会戦、2会戦は前者による一進一退の攻防、最後にじじぬきとなりましたが、おいらはじじぬきのルールを知らず皆々様方からのご教授を受けます。

そうして開始されたじじぬきは、おいらの残存枚数1枚、順番的にカードを引いてもらっておいらが上がれるという状況になって、戦況が大きく変化します。すでにこの時、M君がTOPで上がっている状況でしたが、M君・H殿・ICさんの三国同盟による「一人上がったら順番が逆になる」という言説に、なすすべもなく従うことになったのです。当然の流れとしておいらは最下位。

すなわち、基本的人権が失われていたのは我々ではなく我のみだった、そして、おいらはただの一匹の蟻となり、この弱者が!この弱者が!と踏み潰されたというわけです。おやおや、穏やかじゃないねぇ!わっーはっはっは!


その後もほかのゲームをやりーの、メイドさんとお話を楽しみーの、また俺ら三人で盛り上がりーので、楽しかった時間はあっという間に過ぎていきました。
夢のように時間は流れ、夢のようにお金を失くしました。

このお店のシステムとして、通常は1時間ごとの時間制となっており営業終了まであと30~40分というところになって、おいらの「おでかけ」の時間が迫っておりました。

この時、メイドさん・Rさんとみんなでゲームをしようという話になっていたのですが、延長はせずそのまま「おでかけ」するということで、おいらは断固として拒否。ここで、小官の名誉と誇りとアイデンティティを内外に示さねばなりません。

最後に
「ばかやろう!冗談じゃねえよ!このやろう!」

と意味不明な捨てセリフをぼそぼそと吐き、そそくさとお店を後にします。

私と、そしてこの東京の夜空に輝く星達は知っているのです。誰が勝利者なのかを。最後に勝ったものこそが真の支配者となることを。
プロージット!自分に乾杯!

自己陶酔による軽いめまいに快感を覚えながら、ゲーセンで格闘ゲームを嗜みます。そして、ゲーセンを出たところでM君からのコーリング。うちらも今店を出たということでまた合流しましょうとのこと。

ふむ、なるほど、大儀である。

再び彼ら二人と落ち合うと、次のような言の葉がおいらに舞い降ります。




二人「いや~あのあとすげー楽しかった!めっちゃ盛り上がったよ~。」
M君「君も延長すればよかったのに」



……
………

君達が歌うにふさわしい曲を教えよう。


We are the champion!




















YOU LOSE(ストⅡ風)

メイド喫茶なる地へ赴く・3 コンピューターおばぁちゃん

2006年06月03日 | 日常とかつれづれなるままにとか
その3です。
吉本新喜劇のようなドタバタ劇がありながらも、おいらが今回、メイド喫茶にやってきた本当の目的が達成されることとなります。

それは、M君がこのメイド喫茶を媒介として仲良くなったある青年男子・H殿に謁見すること。

興味深いのは、我々お互いはリアルでの接触は無く、M君のブログのコメント欄を通じて、じゃあ今度会ってみましょうか、ということになった点です。

つまり、我々はリアルとバーチャールを融合した新しいコミュニケーションの形を創造し、提示したといえるのではないでしょうか。我々こそが時代の先駆者というべき存在であり、この日本に平成維新という革命を起こすべく立ち上がったのです。

労働者よ!団結せよ!


メイドさんに重信房子がいたらよかったのに、と思う今日この頃です。


まあ、そんな感じでH殿をまだかなぁ~と学研のおばちゃんを待つ気分で待っていたところ、しばらくしてようやっと獲物がご帰宅。初の謁見とあいなります。

爽やかな風貌・いで立ちにやや気圧されながらも、おいらも負けじと健やかな笑顔で最初の言葉を交わします。そして、お互いの視線が交錯したとき、おいらの胸にはある名曲が流れてきました。

覚えていますか目と目が合ったときを
覚えていますか手と手が触れ合ったとき
それは初めての愛の旅立ちでした I LOVE YOU SO...

これが僕らの愛の旅立ちだったよね…


(なんだこの三文BLは。カエレ!) ※注:BL=ボーイズラブのこと


ってか、H殿もおいらと同い年ということもあり、すぐに打ち解けることができました。三人でバカ話をしながら盛り上がっていると、ふとあることを思い出します。H殿は、この日出勤のメイドさん・Rさんとご結婚されるようです。
お二人とも旧知の仲であるおいらとしてもここで仲人をしないわけには参りません。
早速Rさんを呼び、そして促します。

おいら「おい!今日は結婚はどうした?結婚は~」
Rさん 「えぇ~、拒否されたよ~。私の気持ちは一方通行だよ~。」

R!小粋なこと言ってくれるじゃねえか、ベイベ!じゃあ、この俺、DJ:T様がHの心の叫びを聞いてやるYO!YO!チェケラッチョー!


H:俺の心には進入禁止だぜ…





横風注意だぜ!!おまえの心に下り勾配10%!!!


(なんだこのラッパー気取りの異常者は。カエレ!)


おいらの脳内にもギンギラパラダイスが広がったところで、おいら、H殿、Rさんとの間でローカルネタに話題が移ります。Rさんがおいらの住んでるところを質問。

おいら「蕨って知ってる?」
Rさん 「(ポカーン)」

(やっぱり知らねーか!このやろう!)

半開きになったRさんの口におしぼりを突っ込んでやるか、それともドリンクを注ぎ込んでやるかどちらか迷っている間に、Rさんの発言。

Rさん「わらびもち?」
おいら「(ポカーン)」

まあよい。最寄駅的には蕨でも住所的には川口なのだからな!はっはっはっは!
(っていうかどうでもいい)

続く。

メイド喫茶なる地へ赴く・2 殺意の波動

2006年06月03日 | 日常とかつれづれなるままにとか
その1からだいぶ時間が経ってしまいましたが、清水の舞台から飛び降りる覚悟でその2へいきたいと思いマッスル北村。

前回は、おいらのセーブポイントである池袋のメイド喫茶へ行ったところ、入店直後に店内でピナツボ火山が噴火した模様を克明にお伝えいたしました。
今回は、その後のおいらの一挙手一投足を追ってみたいと思います。

ICさんとの談笑後、北緯55度・東経38度の位置に座っていた顔なじみのお客さん・Yさんがぜひやってみてと占いの本をおいらに勧めてきました。しかし、おいらは占いというものに興味がありません。当たるも八卦当たらぬも八卦です。つまり、ここであえて申し上げる必要はございませんが、日本のかてつの国民病が脚気であるということです。

本を手に取り中を読んでみると、「占いの方法」などという意味不明な日本語と共に「ABC…」と表記された、これまた理解不能な外来語の文字が所狭しと並んでおりました。

小官は、杉田玄白ほどの力があるわけでもなくその書物の翻訳を早々と諦めますが、付近にいたメイドさん(MEさん)が代わりにやってくれる運びとなります。

まずは自分の本名の最初の文字が必要とのこと。

ん?!もしや、おいらの名前を一文字にして巨大な風呂屋で働かせる気ではあるまいな?まあよい。それならそれでおいらはこの店の用務員になるだけの話。ハクを助けるのはこの私だ!

一抹の不安を覚えながらも、殊更にそしてとこしえに自分の名前を連呼。M君はおいらに「おまい、うざい」を連呼。

犬占いということで、MEさんはおいらの該当する犬を検索。名前はなんだったか忘れましたが占い結果をおいらに報告します。しかし、概要を述べ詳細な説明に入るところで予想外の方向からM君の艦砲射撃。

「俺のも占ってよぉ~」

おい!俺の占いの結果、まだ最後まで聞いてねえよ!ふざけんな!この占いで今日の一日の行動が決まんだよ!

おいらの必死の叫びもむなしく、MEさんはM君の要望に迅速に応えるべく、彼の占いへと次の行動を開始しました。

どす黒いヘドロのようなものがおいらの胸の底から湧き上がります。きっと人はこれを殺意と呼ぶのでしょう。どうしようもない寂しさに包まれたときに男は酒を飲むのでしょう。

むしろ、余に弓引く不逞の輩は処断されて然るべきである。

M君のいわし方その1:占いを待つ彼の間隙をついてテーブルに彼の頭部を強打。その後、秩父山中に埋める。

M君のいわし方その2:店にあるダーツの矢で心の臓を一突き。その後、秩父山中に埋める。

M君のいわし方その3:背中を指で「ツー」とやると見せかけて秘孔をつき北斗鋼筋分断脚を叩き込んで筋力を落とす。その後、秩父山中に埋める。


……
………

そんなことを考えている間にも彼らの楽しげな占いは進み、MEさんが報告する占い結果を嬉々として聞いているM君の姿がそこにありました。その時の彼の満足げな顔は今でも忘れられません。おいらの計画は未遂に終わりましたが、必ずや我の無念を遂げてくれる者が現れることを信じて、おいらは溺死したいと思います。

続く。

メイド喫茶なる地へ赴く・1 萌えは果てしなく

2006年06月01日 | 日常とかつれづれなるままにとか
ええ、今朝方、おいらの日常をこのブログに記してみるのも一興だろうという天の声が聞こえてきたので、今回はその一端を書いてしまいます。

昨日、世間で大変流行しているメイド喫茶なる場所へ行ってまいりました。いわゆる「萌え」というやつです。事前情報によると、お客さん(男人)は「ご主人様」(女人はお嬢様)と呼ばれ、お店はそのお屋敷という設定なのだそうです。よって、実際に来店した場合、「いらっしゃいませ」ではなく「お帰りなさい」というからくり。なるほどなるほどなるほろけっと。

おいらが行ったところは池袋駅から競歩10分程の場所に位置しているのですが、そこへ向かうおいらの足も自然と早まります。
なんといっても、世を席巻しているメイド喫茶ですよ!ストレス社会に疲れた戦士・僧侶・魔法使い達が癒しを求めるという非日常空間!
否!
小官が思うに、むしろそこは小宇宙!コスモです!コスモが広がっているのです!ペガサス流星拳!

二階の入り口へ向かう階段を登ると、おいらの体内に巣食うウイルス達の動きもそれに合わせて活発になります。脈はふれず呼吸も乱れ、意識レベルも低下。バイタルが非常に不安定です。誰か!ストレッチャー!

意識が混濁となりながらも、なんとか未知への扉を開きます。その扉の向こうは何が待っているのか。でも、この扉を開き、光る雲を突き抜ければ僕は飛べる。きっと飛べる!(Fly away!)

そして…

「お帰りなさいませ!」

僕は待っていたんだ、この瞬間を。この一瞬のきらめきを。
(寒!なんだこの三文ポエムは、死ねよ)


この日、おいらの10年来の戦友(通称:M君)がすでに「ご帰宅」しているとの情報を糸電話で得ておりました。
そう。彼もまた、この世知辛い世の中で傷つき迷い悩める子羊、いやむしろ、あばれうしどりなのです。

入店後、彼が着席している卓へ自らの足で移動。椅子に座り、かけていたサングラスをおもむろに外そうとした次の瞬間…


ごふ!ぼふ!どかーーーーーーん!


耳をつんざくような強烈な破裂音と共に、おいらの左耳付近で水蒸気爆発が発生しました。その爆発と爆風でおいらのサングラスは木っ端微塵の宇宙の塵となったのです。
簡単に説明すると、左耳からのわずかな発汗作用により、柄の部分と皮膚との摩擦力が増大していました。サングラスを外す動作をした際、柄はスムーズにスライドせず無理な力を加えたせいで柄が折れてしまった、というわけです。

我々に程近いところに潜伏していたメイドさん(ICさん)は爆笑。M君も爆笑。おいらは失笑。

なんというか、さすがはメイド喫茶。我々の日常と異なった世界では超常現象も頻発する、ということが立証されたといえます。


そうして、M君やICさんと軽く談笑。以前はICさんから「怖い!絶対麻薬のブローカーとか人身売買やってるでしょ」などと言われていたもんですが、今ではだいぶ普通に話せるようになってきておりました。むろん、僕なんて輩はそんなことは出来るはずもなく、牛も殺せない人間です。

というか、ここに来たのはもう何百万回目か。このお店が出来たのは去年の7月末なのですが、大変恐縮なのですが、おいらはオープンから一週間後にはすでに通い始めていた、いわゆる「常連」である可能性がきわめて高い、ということです。

そんな感じで、まだまだ祭りは続きます。その2へ。