脳内一人旅日記・改

登山、ロードバイク、一人旅好きのつれづれなるブログ。

じじばば旅行記番外編・3 慌てるこじきはもらいが少ない

2006年12月28日 | 一人旅
やらなければならない仕事とは、メッセージの作成。
時間すでに20時を過ぎ。今から行っても、混雑の為、入ることはおろか十分に会話をすることもかなわないでしょう。ならば、挨拶の一つや二つ、簡単なものでもいいから何か書き留めなければご主人様の名折れというもの。


車から筆記用具一式、そしてホテルの部屋で取得した写真はがきを席のテーブルに置き、飯を待つ間に書くことにします。


ばあちゃんから、
「何書いてるの?」
と聞かれましたが

「いや、ちょっと…」
どう説明したらよいか分からずその先の言葉が続きません。

「いやー旅行楽しかったよね」
と、適当に話題をそらしながら文面を考えます。


ここで、すでに入店していたMから電話が。

どれぐらいに来れるんだねと尋問され、現状を説明すると、
諦めるような、そして吐き捨てるような冷たい声で


「じゃあ伝言預かっておくから。何かないの?」


え…それはもう僕は来ないと見なされているわけですか…。
とうとう、おいらは親友であるMにまで見捨てられてしまったのです。


なんとか間に合わせる!と気丈に言い張りましたが、さすがに落胆の色を隠せません。彼が言わんとしているのはもうおいらにご主人様の資格がないということなんでしょう。


静かに電話を置き、静かにマイクを置きます。
むしろ、こう言ったほうが適切でしょうか。


普通の男の子に戻ります。


うーん、ご主人様をやめても普通になるのは無理だなあ、出生からすでに染色体異常だからなあ。


ひぎぃ!!!ぎぎゃー!!
あうあうあうあうあう


何とか気持ちを立て直し、文を書き始めます。
おいらの文字は草書体のように非常に達筆なんですね。しかも、文字と文字との間隔が狭いのでよく目を凝らさなければ解読できないというおまけつき。


切羽詰ったこの状況下、思いついたことをひたすら書き連ねたので、書くスペースの計算ができず、うまいことスペース内に文章を収めることができません。おいらの象形文字と相まって非常に読みにくいものとなってしまい、これを渡すのはいささか気が引けましたが、まあ致し方なし、是非もなし。


夕食を終え、筆記用具セットとはがきを手にレジで会計を済ませると、レジ係の人の視線が一瞬、おいらの手元に向かったのをおいらは忘れません。なんかもんくあんのかこのやろう!


そして、無事にじじばばを家に送り届け、別れ際にありがとうと改めて感謝の言葉をもらいます。また来年も行こうね!俺はこれからメイド喫茶行くけど!


時刻は21時を回ろうとしています。さあ、これからどうするか。


選択肢としては、自宅付近の駐車場に一旦車を停め電車で行く方法があります。確実な方法ですが、これだとメイド喫茶到着は22時を過ぎるでしょう。卒業式の開始は21時半だったので、完全な遅刻。

もうひとつはそのまま車で直行すること。道が空いていれば電車で行くよりも時間を短縮でき、卒業式に間に合うかもしれません。しかし、もし道が渋滞していたら、営業終了時間である22時半までに着かない可能性もあり、非常にリスキーです。


うーん…。
車にすっか。
ま、だいじょぶだべ。なんとかなるなる!


このへんのアバウトさというか適当な楽観主義はB型の特徴でしょうか。


続く。

じじばば旅行記番外編・2 フィロソフィ

2006年12月24日 | 一人旅
当然ながら、この時点でメイド喫茶に潜入するわけにはいきません。
断腸の思いで池袋を通過せねばなりませんでした。


時間の流れと車が進むスピードにはあまりに開きがあります。
当初目論んでいたのは、じじばばと夕食を共にし家まで送り届けた後で、レンタカーを返却してから電車で池袋まで向かうというものでした。おいらの住んでいる市は、ばあちゃんの住まいから池袋までの間に位置しています。

返却期限はこの日の次の日でよかったのですが、駐車料金と遅れるリスクを考慮すればその目論見は得策です。

しかし、レンタカー屋の営業時間は20時まで。すでに時は19時過ぎ。乗り捨てを考えても、とても間に合わない時間になっています。この選択肢は捨てざるを得ませんでした。


そうした中、高速を進むと東北道・川口方面への分岐点に差し掛かります。この分岐の標識を見て初めて、その方面を経由して目的地までたどり着くルートが存在することに気付きます。分岐先の高速道路は渋滞していません。


渋滞していなければ数秒も経たぬうちに分岐を通り過ぎてしまうところですが、今の状況では分岐までの数百メートルも長い距離です。考える時間は十分にあります。


標識に表示された情報によれば、このまま高速を進んでも渋滞は続く模様。分岐して迂回ルートを辿ればこのまま進むよりも早く着けるかもしれない。しかし、迂回ルートはこのまま最短距離を進むルートよりも一般道を走る距離が長く、もし高速を降りた先で渋滞していたらさらに時間がかかってしまう事態にもなりかねません。


このまま最短ルートで高速を降り、一般道を通った場合の渋滞による遅延のリスクと渋滞してなかった場合のリターン、そして、迂回ルートを採った場合の同様のリスクとリターンを比較します……


って、なんて理屈っぽいんだ!
自分で書いてて嫌になるわ、これは


まあ、当時のおいらは真剣そのものだったんですけど。
んで、結局結論はというと迂回ルートを採用することになります。
つまりは比較検討したところで埒が明かなくなったんですわな。


思考回路が一瞬ショートした後、無意識的にハンドルを迂回方面に切っていました。っていうか、思考回路はショート寸前?なんだっけ、これ。まあいいや。


そして、高速はすいすい進みインターチェンジを出て問題の一般道を走ることになるわけですが、恐れていたことに真っ赤なテールランプが見事に列を成していました。


俺の命運も尽きたか…。
一度は諦めの境地に至ります。


しかし、程なくして渋滞は解消。車の数は多かったもののなんとか法定速度以上を保って走れるようになります。


といっても時間が押している状況に変わりはありません。同時においらの尿意も最高到達点をゆうに越えていました。

あせりに加えて尿意の急激な高まりは、おいらの貧乏ゆすりの反復速度を倍加させます。


カタカタカタカタカタ!!カタカタカタカタカタ!!


静まり返った車内にその振動音だけがかすかに伝わっています。


しかし、こんな極限状態でありながらも我は決して立ち止まることは許されません。っていうか、膀胱炎を本気で心配したので家に帰った後にネットで調べましたからねえ、症状を。だったら途中でコンビニにでもどこでもトイレに寄れよって話ですが。


なんとか順調に進んでじじばばの住まいの一つ手前の市にあるバーミヤンで夕食をとることになったんですが、膀胱が今にも破裂しそうで車から降りたら前かがみでとことこ歩いてる感じでしたわ。


一直線にトイレに急行。


ふう…


安堵の声を漏らし天を仰ぎます。


そして、夕食の時間と相成りますがおいらにはまだやらなければならない仕事が残っておりました。
トイレを終えると、一度店内を出て二つのアイテムを車から取り出し、改めて席に座ります…。


続く。

じじばば旅行記番外編・1 再び…

2006年12月22日 | 一人旅
最後の訪問地、猿橋を16時頃には後にし、あとは一直線で帰るのみです。この時間なら渋滞を加味しても、前回の記事で書いた「夜に大事な用」までには間に合うだろうと予測。


中央高速道路上り線ではよどみなく進みます。
よしよし、予定通りだ。


しかし、電光掲示板にいやな表示が…。


「首都高速 10km渋滞」


10kmは長いなあ。
ある程度の渋滞は覚悟していましたが、だいたいいつも決まった所だしせいぜい3~4kmだろうと高をくくっていたおいらにはショッキングな情報。


しかし、それでも進むしかありません。


1時間もしないうちに首都圏に入りましたが、中央高速道路と首都高との境目ぐらいでとうとう渋滞に捕まります。


スピードメーターの針が1mmも上がることがない状態がしばらく続き、ちょっと上がってはまた同じ状態が続く…


そして、ちびちび進みながら前方に見えてきたのが池袋サンシャインビル。
時はすでに首都高に入ってから1時間以上も経過した、18時30分頃。

そびえたつビルはあまりに高く、発せられる光もあまりにまばゆい。

「500m先 東池袋出口」

この標識を見つめながらふとある考えがよぎります。

降りてしまおう。


「夜に大事な用」とは、つまり池袋にあったんですね。このじじばば旅行とは全く別次元に位置していることなんですが、じゃあ池袋に何があるのか。
何があるといったらそれはメイド喫茶しかないわけですよ!

このブログで久々に「メイド喫茶」という言葉が登場しましたが、こーゆう形になるとは思いも寄りませんでした。


詳述すると、おいらがよく通っていた池袋のメイド喫茶のメイドさんがこの日にご卒業されるということで、是非これは行かねばということだったんですわ。


そのメイドさんというのは、おいらの第2次メイド喫茶集中期の中心を担っていた方の1人で、だいぶ楽しい時間を過ごさせていただいた方です。


卒業式の日は宿を取った後に知ったわけですが、奇しくも旅行2日目に重なったことはアンラッキーなのか、それとも、もし旅行1日目に重なっていたら間違いなく行けなかったことを考えるとラッキーといえるのか、どちらとも言えないのですが。


っていうか、もしじじばばを連れてそのメイド喫茶に突入していたらどうなっただろうw
あまりの人の多さとなんだここは?って感じでぽかーんだろうなあ。

いや待てよ?
じいちゃんはけっこうテレビ見てて意外といろいろ詳しいからなあ。モーニング娘も確か知ってるし。ということは世に「メイド喫茶」なるものが流行っているのも認知しているのでは。とすると…おお!

ばあちゃんは…知らないだろうが、オセロが得意だった!ということは、メイドさんとばあちゃんがオセロで勝負!…おお!

メイド喫茶に年寄りが来たことなんてないだろうし、これは斬新だぞ!


と今思いついたんですが、こーいった類の妄想がいかに時間を浪費しているのかがよく分かりました。


まあ、とにもかくにも時間が刻一刻と進むにつれ、そして、デジタルウォークマンの充電もなくなり、車内に水樹奈々の歌声の代わりに静寂が支配するにつれ、おいらの焦りは色濃くなっていったのでした。

続く。

じじばば旅行記・7 どっかーん

2006年12月21日 | 一人旅
へ…へ…へ…

へけけ!

特に意味はないです。


そんな感じで(どんな感じで?)、道志渓谷に向かうことになるのですが、その道中にハプニングが起こります。これは、前回の記事で書いたようなどうでもいい間違いではなく、正真正銘の事故です!


国道は片側一車線で、山深いところに入るため坂をどんどん上っていきます。おいらの前には大型トラックがのろのろと走っていましたが、特にいらいらするわけでもなくマイペースで走行。


すると、右コーナーに差し掛かるところで前方のトラックが突然急ブレーキをかけたんです。あれ?どうしたんだ?と思う間もなく、反対車線を走っていたバンがアンダーを出して(曲がりきれずに)、トラックと接触!


Crash&Burn!!! Crash&Burn!!! Crash&Burn!!! Crash&Burn!!!


あーひゃっひゃっひゃ!!!!いやーっほーー!!!
喜び勇んで、反射的にデジカメのシャッターを切ります。






……
この男は、なんて不謹慎なんでしょう。


幸い、トラックはスピードを出していなかったこと、そのすぐ後ろを走っているおいらも十分な車間を取っていたことで、大事には至らなかったわけですが。



いや、ぼくもびっくりしましたよ。交通事故をリアルタイムで目撃するのは今年に入って2度目なんですよね。前回は四国一人旅の際、松山城のお堀で自転車とバイクがぶつかったところを見たんですが、このときも思わずデジカメのシャッターが…。


これはおいらのうちに眠るジャーナリスト魂ですね(初耳です)。


高ぶった鼓動を抑え、事故現場を横目にさらに先へ進みます。
っていうか、言っちゃあなんですが、道志渓谷は全く持って期待外れでした。渓谷はまあ、川は流れていましたがなんてことはありません。申し訳程度に温泉はありましたが、ほかには何も無し。


ただ、途中から大月方面へ向かう県道はタイトなヘアピンカーブが続くスリリングな道で、運転してて楽しかったです。このカーブは走り屋が喜びそうだなあって思っていたら案の定、カーブのアスファルトに黒いタイヤ痕が残っています。


有名な峠道は、走り屋とかがやんちゃしないようにカーブにでこぼこが入ってるのをよく見かけるんですが、この県道は途中まで手付かず。夜中には派手なスキール音がこだましているんでしょうなあ。



そうして、山中湖入りしてから2時間弱をひたすら一般道で走り続け、ようやく猿橋に到着。入口には「ようこそ猿橋へ!」なんて看板が掲げられていましたが、観光地を思わせる雰囲気はどこにもなく、ただ小さな公園に駐車場があるだけ。


公園には子どもとお母さん、落ち葉をほうきで掃除しているおばあさん、端で何事かケータイで話している高校生と思しき若者、これだけです。


おまけに、そこに生えている木が銀杏の木でくっせーくっせー。
あたりを探してみましたが、一体どこにお目当ての橋があるのか分かりません。堪らずそこにいたおばあさんに場所を尋ねると、「あっちですよ」とおいらが探していた逆方面を教えてくれます。


わっかりにく!!なんじゃここは!


さらにですよ、駐車場の目の前に「ここには駐車しないで下さい」って看板が。意味わかんねーし。


まあ、確かに橋はありました。下を流れる川からもかなり高さがありました。下に下りることもできました。





とりあえず記念撮影はしましたが、ここには二度と来ないですね、言っちゃあなんですが。


最後にへんなオチがついてしまいましたが、これにて全ての日程が終了。じじばばを家まで送って帰宅…

なのですが、実はこの日、夜に大事な用がありまして。じじばばを家に送った後もおいらはすぐに帰宅できるわけではありませんでした。



じじばば旅行記番外編に続く。

じじばば旅行記・6 どうしてどうしてぼくたち出会ってしまったのだろう

2006年12月20日 | 一人旅
昼食を取った後は山中湖へと出発。
ガイドブックでは、河口湖から山中湖へと続く国道は頻繁に道路工事を行っておりよく渋滞する、といった情報が掲載されていましたが、全くその通りでした。


まあそれでも、時間に余裕はありましたのでのんびりと進むことにします。渋滞の長さはそれほどでもなく、じきにスムーズに流れ出しました。


山中湖畔の富士山が見える絶景ポイントに到着。いつものように写真撮影。



山中湖からの富士山


写真にあるように、昼を過ぎてだんだんと雲が多くなってきたのが多少気になりましたが、訪れる予定の場所も残すところあと一つ。昨日、今日の午前と雲一つない晴天続きだったことに感謝します。


おいらは、海とか湖とか水が溜まっているところに旅行すると、そこの観光遊覧船に乗りたがる習性があります。船に乗って風を受けるとなんかうきうきわくわくわくわくパレードしちゃうんですよねえ。


ん?うきうきわくわくわくわくぱれーど?なんか語呂がいいなあ(どうでもいい)
っていうか、ここまで記事を読んでくださっている方は、その「ん?うきうきわくわくわくわくぱれーど?なんか語呂がいいなあ(どうでもいい)」という下りも読んでいるってことですよねえ。なんか……すいません。雰囲気で……すいません。



計画段階では河口湖か山中湖で乗船を考えていました。河口湖では乗りませんでしたので、チャンスはこの山中湖。
しかし、けっこう気温が低く風も強くなっていたので乗船は諦め、湖畔を一周することに。

湖畔から見た富士山でじじばばも喜んでいましたし。
後に話したことですが、ほんとにこの旅はじじばばにとってかなり楽しく満足な旅だったようです。


富士五湖を全て車で回るなんてなかなかあることじゃない。老人会のほかの連中に自慢ができるぞ。


なんて、嬉々として話していましたw


じじばばは老人会で群馬・栃木方面へ温泉旅行には頻繁に行っていましたが、山梨県は初だったんですね。さらに、絶好の晴天、レインボー、富士山と富士五湖と多くの好要素が重なったわけですな。


おいらの最大の目的は100%以上に達成されたのでした。


湖畔を一周後、次に向かうは道志渓谷というところ。おいらは渓谷っていう、景観がよさそうな言葉にも弱いです。ここで、ナビを「猿橋」というところにセットします。


ネットで調べていた際、日本三奇橋の一つで「猿橋」というのが山梨県にあるという情報を得ました。奇橋とは珍しい構造の橋でこれは是非見てみたいと思ったのです。


しかし、おいらは大きな勘違いをしていて、前述した道志渓谷に猿橋があるものだと勝手な思い込みをしていたんですね。


実際には、道志から50km以上は離れていると思われる大月市に猿橋があって、ナビは全く逆のほうを案内するわけです。


なんだこのナビは?ここにきてわけのわからんことを言いやがって。700m先を左折です、じゃねーんだばかやろう!その自動音声で(車内で流している)水樹奈々の歌声がいちいち遮られて小さくなるじゃねーかこのやろう!


2ヶ月前の旅行と同様、車内音楽は全て水樹奈々で満たされていましたが、じじばばからそのことに触れてくることは一度もありませんでした。


とにもかくにも、怒りは収まりません。


なんで猿橋にセットして一般道優先にしてるのに高速道路に乗るルートなんだ?なんで大月インターで降りることになるんだ?


僕の脳はサル以下ですわなあ。ナビの自動音声のお姉ちゃんにしてみればオール水樹奈々をいい加減なんとかしろ、と言いたいところですわなあ。リフレインも叫びませんわなあ。


一度車を停め、地図とナビをよく確認してみてやっと自分の誤りに気づきます。


なんだ、大月にあるのか。


予定では、道志渓谷を通っている国道を抜けるとその先は相模湖にぶつかるので、そこから高速に乗って帰るというものでした。


相模湖までは行かずに、分岐している県道に入ればうまいこと大月に寄れそうです。結局、道志渓谷を通って、(遠回りする形で)大月にある猿橋に立ち寄ることになります。


続く。

じじばば旅行記・5 ラルクアンシエル

2006年12月19日 | 一人旅
白糸の滝は、たまたま地図で河口湖周辺の観光地を探っているときに見つけました。地図上では本栖湖からもけっこう距離がある感じでしたが、ネット情報では車で1時間半足らずということだったのでとりあえず計画に盛り込んでいたのです。


あくまでもとりあえずなわけで、優先順位が高い場所ではありません。河口湖からは一旦南下するという、ちょっとめんどくさいルートなので計画段階では1日目に時間があれば寄れたら寄ろう、もし寄れなければ次の日に回そう、とぐらいにしか考えておりませんでした。

しかし…
何の気なしに行った白糸の滝が、今回の旅行の中で最大の感動を呼ぶ観光地になったのです。


道中、全く渋滞することなく順調に進み、河口湖のホテルを出発してから2時間ほど経った午前11時頃に白糸の滝に到着します。


がら空きの駐車場に車を停め、いざ滝つぼ付近へと歩を進めました。
滝つぼへは割と長い階段を下っていかなければなりませんでした。上から滝つぼを見ることができ、そこで三脚を立てて写真撮影をしてる人もいます。


おいらはここで少し迷います。ばあちゃんのことです。
足が悪いばあちゃんにこの階段の上り下りはきつくないだろうか。ここから見える風景だけでも満足してもらえるのでは。

しかし、せっかくここまで来たんだしちゃんと見て帰らないのはもったいない、ばあちゃんはしっかり俺が手を取って付き添っていれば問題ないだろう、という結論に達します。


そうして、階段を下り滝つぼまで来てみると思いも寄らない風景が…!







時は奏で~て思いはあふ~れ~る~♪

空中のアーチですよ!
レインボーですよ!



こんなでかい虹を間近で見ることなんて、今までの人生で初めてです!
もちろん、じいちゃんばあちゃんも大喜び。感嘆の声を上げ、こんなすばらしいものを見てまた長生きできる、なんて一言もw

いやー、全然眼中になかった白糸の滝がこんなに素晴らしいところだったとは。
やっぱ、この旅は夏の一人旅同様、神が降りているなと思った瞬間でした。

おみやげやさんで買い物ついでにおばはんに話を聞いてみると、どうやら秋の空気が澄んでる時期で、しかも天気が良くないとなかなか見れないという希少なものらしいことが判明。
感激もさらに高まります。


写真にもはっきり写るぐらいに虹がかかってんだもんなあ。
ほんと来て良かったわー。
何度も言いますがよかったよかったー。


白糸の滝を後にし、次は泊まったホテルへ忘れ物を取りに向かいます。
元来た道を引き返したわけですが、途中の道には富士五湖の一つである精進湖がありました。他の湖と比べてかなり小さくマイナーであるため、立ち寄る計画はなかったものの、白糸の滝からの帰り道で湖畔を一周することになります。



特段これと言って印象に残っているものはないんですが、精進湖を巡ったことで富士五湖のうちの4つを制覇したことになりました。


ホテルで無事忘れ物を回収後、河口湖畔で昼食を取ることに。
2ヶ月前の旅行の時に河口湖畔でほうとうを食ったことを思い出し、もう一度行ってみることにしたのでした。

前回の時と全く同じ店で食ったわけではなく違う店にしたのですが、これがまた客が誰もいないんですね。じいちゃんが思わず、「この店はちゃんとやってるのかー?」なんてでっけえ声を出す始末。店の奥のほうから「やってますよー」って反応があるもの、店員の姿は見えず。


食堂が2階にあったので2階に上がったわけですが、一瞬広い店内かなと思ってしまいます。でもよく見たら壁全面が鏡だったですわ。なんか意味あるのか?広く見せかけるだけのものか?これは?

レジは出入り口から一番遠い場所にあり、そこにぽつんとおばはんがいるだけ。そして、お冷・おしぼりを持ってきた際「注文はその場で言ってください」と一言。

まあほかに客もいないし店内も狭いんで問題はないですけど、どうも店の選択を間違えたようです。

おまけに出てくるのがおせーおせー。
30分ぐらい待ってやっときたはいいものの、味はというと、ここでじいちゃんの一言。

「高速のパーキングのほうがよっぽどうまい」

続く。

じじばば旅行記・4 いたこのいたろう

2006年12月18日 | 一人旅
定期的に更新されることがほとんどないこのブログで、二日連続での記事作成は快挙です!明日は雪が降りますな、槍も降りますな、敏いとうも降りますな。

前回では本栖湖の千円札裏の撮影ポイントが見つからず、ばあちゃんもホテルに忘れ物をしてしまう、というところで話が終わりました。
続きです。


ホテルに電話してみるとやはりバッグの忘れ物が届いておりました。特徴を聞いてみると、ばあちゃんのものと一致。取りに戻らねばいけませんが、おいらの旅行計画では、西湖・本栖湖と西に向かい、そこから静岡県に位置する白糸の滝まで南下、そのあとは元来た道を戻り河口湖を通って山中湖へというものでした。

つまり、もともと河口湖に立ち寄る計画なのでその旨を祖父母に伝え、旅の先を急ぐことになります。
一応、本栖湖ではそれらしい写真を収めます。その風景を見て、じいちゃんもたぶんここなんだろうって言ってましたし。とりあえずまあいいか。


(それらしくもない写真:本栖湖)



(それらしい写真:本栖湖2)



そうそう。
話が前後しますが、西湖から本栖湖へ向かう道は青木ヶ原樹海を通る道です。このとき、


「自殺者は寂しそうに道を1人で歩いてるみたいなんだけど誰かいるかな」


なんてことを、笑いながらじいちゃんと会話をしていました。
呑気なものですが、一瞬、ある一言が頭をよぎります。


実は、この旅行の2ヶ月ほど前に親友二人と山梨県に旅行に来ていたんですね。んで、どこ行こうって話になったときに、おいらは興味本位で「樹海に行ってみようぜ」と提案したんですが、霊感の強い彼女を持つKから「なんかもらってきてもいけないし、そんなとこ行くものでもない」と拒否されます。


おいらは、幽霊とかそーゆうよく分からない存在は実際に見てもいないので全く信じておりません。まあでも、彼の言うことも一理あると思い意に従います。
っていうか、信じてないしほんとにいたら怖いですからねえ!

信じてませんが、その彼女の言うことには、なんかおいらの部屋に幽霊が常駐してて、おいらの精神に悪影響を及ぼしているらしいんですよね。

んなことあるもんかとは思ったんですが、おいらの部屋には新塩で盛塩されたものがちゃんと三箇所に設置されております。これでもうばっちりだ!



樹海の只中を抜ける際、おいらは祈っていました。


「たとえなんかへんなものがいたとしても、おいらにはお守りがついてる!だからだいじょぶだ!」


お守りとは、今年の一人旅でヒッチハイクしているときにたまたま道端で発見したものです。ずっと放置されて誰の目にも留まることがなかったのに、ヒッチハイクでたまたまおいらが見つけたのも何かの縁だろうと思い、それを拾って大事にしてきました。


もちろん、今でも大切に保管されております。
その守り神がおいらに降りかかるどんな厄災もけちらしてくれる、そう固く信じているわけです。信じているっちゅうより、絶対そうです!間違いない!


ということで、本栖湖を後にし、白糸の滝を目指します。
そこに行く途中、誰もがその名を耳にしたことがある地名を通ることになります。それは、「上九一色村」。


しょーこーしょーこーしょこしょこしょーこーあーさーはーらーしょーこー♪


ほんと何にもないところなんですが、この村のある一角で数年前には秘密裏に毒ガスが作られていたんですよねえ。んで、家宅捜索が入ったとき、情けないことにしょーこーは中2階のせまっくるしいところに隠れてたんですよねえ。


すれ違いざまに注射器でVXガスを吹きかけるとか、ほんとありえねえなあ。
ポロニウム飲ませればいいんですよ。


そうして、第7サティアンを抜け静岡県朝霧高原というところにくると、ここには牛が放牧されててなんとものどかな感じです。っていうか、牛を見るとどうしてもきんぎょが空を飛ぶんですよねえ。きんぎょは100まで踊りを忘れないんですよ。


ということで続く。

じじばば旅行記・3 健康第一

2006年12月18日 | 一人旅
朝食が7時半からということで、ホテルの部屋に戻ると祖父母はすでに起床し食堂へ向かうべく準備を整えておりました。


戻ってきたその足で二人を連れ、昨日夕食を取った同じ場所で朝食となります。食堂内は全ての席が埋まるほどに人であふれかえっていました。このホテルはほんと繁盛してますなあ。


朝食後は朝風呂を一杯浴び、9時過ぎにはホテルをチェックアウトします。ホテルの正面玄関付近で、紅葉した木をバックに写真撮影。




これは是非じいちゃんばあちゃんにも見せようと、早朝に行った富士山景観ポイントを案内。早朝来た時よりもさらに人が増えてました。ここでは3人揃って撮影。


次に向かうのは、西湖の北側を経由して本栖湖へ。


(西湖:河口湖に比べて釣り人がけっこういた)


千円札の裏側に書かれている富士山のモデルとなっている場所が本栖湖でありガイドブックに撮影場所の詳細が書かれていましたが、付近を捜索するもなかなか特定できません。

また、車内でもちょっとしたハプニングが起こっていました。
じいちゃんがばあちゃんにあめをくれと要求。
ばあちゃんはあめが入ってると思しきかばんを探しますが一向に見つからず。
とりあえず、本栖湖の湖畔に車を止めて椅子の下や隅っこを見てるもやはりなし。

どうやらかばんをホテルに忘れてきたようです。


…うーむ。
やはりばぁちゃんのことはいつも気がかりです。

ちょっと足を悪くしていることは以前の記事で書きましたが、それ以外にも、ほんとに元気だった頃と比べると話すスピードがスローになり、口調も弱弱しくなっていました。

年を取っているから当たり前といえば当たり前なのですが、そんな現実を直視するたび心がちくっと痛くなるんですよね。
なんていうか、まず、じいちゃんはおいらが物心ついたときからずっと野球を付きっ切りで教えてくれました。
ばあちゃんからは人間はこうあるべきといったようないわゆる道徳を教えてもらいました。

二人とも厳しい人ではありましたが、自分の心には両親以上に親愛の気持ちがあります。小学校2~3年の間は、両親の仕事の都合で茨城で祖父母と暮らしていました。このときからすでに、自分が10年後・20年後には祖父母はいくつで自分はいくつだから、まだまだだいじょぶだな、とかそんな計算もしているくらい。


まあ、ほかのお年寄りから比べると全然元気なほうだとは思いますけど。
それに、おいらが結婚するまではまだまだ死ねない、って言ってくれましたしw

実際今死んでもらっては困りますわ。そうなったらずっと部屋で1人で号泣し続ければならなくなりますからねえwこーゆうときは、大事な人かそーゆう人に側にいてもらわないと、ほんと気が狂っちゃいますなw


ああ、またへんなこと考えてました。
日本の宗教(神道)って八百万神って言われているように誰でも何でも神様にできるんですよねえ。とすると、じいちゃんばあちゃんがたとえ死んだっておいらの中では神様としてずっと居続けられますよねえ。ある一瞬は悲しくても、きっと心は強くなりますよねえ。何か困難なときがきても見守ってくれている!って頑張れますよねえ。

そうか!
なるほど、宗教とは何ぞやと今分かったような気がしましたw

なんか不謹慎なこと考えたかもしれませんが、おいらもじいちゃんばあちゃんもまだまだ元気に生きていきますよ!正月にはたらこ持っていかないといけないしなあ(何の話だ)。


ということで、続くw

じじばば旅行記・2 富士山とぼく

2006年11月13日 | 一人旅
翌日10日のじじばば旅行2日目は早朝5:30から始まります。めっちゃ早いですねえ。日の出を見るための早起きです。
旅をする際、必ず志向していることがあります。それは綺麗な日の出と日の入を見るということ。その光景はやっぱ心を打つものがありますからねえ。このブログのトップ画像も数年前に予備校の友人と九州に旅行に行った際、福岡で撮影したもの。

ということで、日の出を求めてまだ薄暗い中を車で移動します。具体的にどの場所から見るのがよいのかは事前調査で分からなかったので、とりあえず湖畔を走り、方向を確かめながらポイントを探すという方法を採りました。しかし、なかなか良い場所が見つからず日の出の時刻が刻一刻と迫ってきます。


やっと、明るくなっている方角に向けて三脚を立て、風景を撮影しようとしているカメラマンを目撃。話をして情報を引き出せば目的を達成できるでしょう。

助手席側のウィンドウを開け、「すいませーん」と声をかけます。

…。

(ん?聞こえなかったかな。)

「すいませーん!すいませーん!」

……。

(ん?!シカトしてんのか?このやろう!)

「すーいーませーん!!!」

………。

「…。」

(あったまきた!出るとこ出てやろうじゃないか!ライブドアはな、宮内さんが取り仕切ってんだよ!軍隊じゃないんだよ!このやろう!)

車のドアを開けて車を降り、つかつかとそのカメラマンに近寄ると、向こうはやっとこちらの存在に気づきましたが、次の瞬間…

「あうわあわああ%$¥*#?+△」

自分は耳が聞こえないというジェスチャー。

(やべ!マジ耳が聞こえない人だったのか。ほんとすいませんすいません滝汗)


むろん手話など知るはずもなく、そそくさとその場を後にするしかありませんでした。

改めて場所を探しに車を進めると、同じように撮影準備をしているカメラマンと遭遇。助手席側のウィンドウを開け、「すいませーん」と声をかけます。

…。

(ん?聞こえなかったかな。)

「すいませーん!すいませーん!」

……。

(ん?!シカトしてんのか?このやろう!)

「すーいーませーん!!!」

………。

(まさか…)

車のドアを開けて車を降り、つかつかとそのカメラマンに近寄ると、向こうはやっとこちらの存在に気づきましたが、次の瞬間…

「あうわあわああ%$¥*#?+△」

自分は耳が聞こえないというジェスチャー。

(マジっすか汗)

とりあえず、こちらも笑顔で眼前の富士山を指差し、綺麗ですねといった感じのジェスチャーをしてコミュニケーションを図ります。向こうも笑顔を返してきてくれましたがそれ以上の進展もなく、その場を離れるしかありませんでした。

うーむ、どうしたもんだろう…
すでにあたりはだいぶ明るくなってきています。予想外の事態で時間を消費していました。未だベストポジションを確保できていません。もう少し、先に進んでみることにします。




三度目の正直。今度はけっこう広い場所で駐車場もあったので、そこに車を停め湖畔にいるカメラマンに接近を試みます。しかし、声をかけるのをためらわずににはいられません。また話が通じなかったらどうしよう。カメラマンの後ろをうろうろうろうろ。いわゆる挙動不審ってやつですが、こんな朝っぱら自分は何をやっているんだろう。

意を決して話しかけてみると、
やった!今度はうまくいきました。しかも、もっと先に行ったところに撮影してる人がいてそっちのほうが良い、という情報を向こうから伝達されます。

早速行ってみると、おお!確かにいるいる!4・5人程のいい歳のおっさんがみな同じ方向にカメラを向けて今や遅しと待っている様子。

自分もそこに車を停め、おっさんの一人に話を聞いてみます。どうやら、このときすでに日の出の時刻は過ぎていましたが、富士山に日の光が当たる光景が綺麗ということでそれを待っているとのこと。だいたい今から20~30分後らしい。

自分も彼らと同じようにそこで待機していましたが、その間にも続々と車がやってきてカメラを手にした人たちが増えていきます。

場所はそれなりに広いとこだったのですが、半径2~3mのある一角だけに人が密集してそこに何本もの三脚が立てられています。むさいというかうぜぇというかw

そして時間が過ぎおっさんの話通り富士山に光が当たり始めると、一斉にシャッター音がパシャパシャ×α。その中の一人のおっさんは、まるで女子高生のスカートを下からのぞきこむような格好で一心不乱に写真撮影。また、その2~3mのベストポジションを巡って無言の場所取り合戦が加熱。おいらも負けじと相手を目で牽制しながら場所の確保に努めます。


結果、いい写真が撮れましたわ。日の出は見れませんでしたが朝の富士山もまた素晴らしかった。しかも、山頂の雪で白く覆われている部分のある一点が黄色く光ってる!これはすごいっすよ!富士山と今自分がいる場所は非常に離れていますが、発光しているのが肉眼で確認できるんですから!








いやー、早起きしてほんとよかった。結局、7時半近くになってやっとホテルに戻ります。
ってか、たった2時間の出来事がこんな長文になるなんて汗
いつものことといえば荘なんですが、いや園川ですが、トレーバーから追いかけられましたが…。

とりあえず、一旦切りますorz

じじばば旅行記・3へ続く。

じじばば旅行記・1 紅葉はいいいですよ

2006年11月12日 | 一人旅

小生が社会人になってから過去2回、祖父母と旅行をしたことがあり今回で3回目となります。


初回はとりあえずどっか行ってみようやってみよう的に伊豆の稲取温泉に、2回目は梅園を見るという目的で熱海に、そして今回は自分自身も見たいと楽しみにしていた紅葉を堪能するため、河口湖に宿泊したという次第です。


計画段階では、まず日程を11月上旬~中旬に設定し、その時期に紅葉が見頃な場所を検索した結果、河口湖周辺が該当しました。次に宿泊先ですが、ここで非常に役に立ったのが阪急交通社の「トラピックス」。以前に友人との旅行で利用した際、安くて宿も良くて飯もうまいという、非常に好成績を収めていたのですが今回もそれが炸裂!また後述しますが、ほんとよかったっすよ!旅行するならトラピックス!電車乗るのも阪急電車!


あ、そういえばじいちゃんも大阪にいる知り合いも同じことを言っていたのですが、JRと阪急電車と阪神電車が併走している区間があって、乗る電車によって客層が全く違うそうです。とりあえず、阪神電車の乗客はほんとに柄が悪いらしい。なんか納得だなーw


ということで、9日当日、いつものことですが1時間遅れで車でじいちゃんばあちゃんちに迎えに行った後、いざ河口湖へと出発です。

中央自動車道の談合坂サービスエリアに立ち寄り、そこで昼食。
今年に入って少なくとも3回以上は来てますからなあ。
店内はもう見慣れたもので、インド人の店のインド人はやっぱりインド人でした。

(サービスエリアで佇むじじ)

途中、工事で渋滞していた区間がありそこでけっこうな時間を取られてしまいます。なんとか渋滞を抜け河口湖インターチェンジまで来ましたが、ここで向かって左側に見えたのが富士急ハイランド。

行きてぇ!!

今年の年初に初めて行ったんですが、これがもう楽しいやら楽しいやら寒いやらで。FUJIYAMAはほんと最高の一言。耳からアドレナリン、鼻からはエンドルフィンが出て、もうアナフィラキシーショック状態でした。

パーキンソン病で震え出した手を何とか抑えながらハンドルを握り、ほうほうの体で河口湖出口を降ります。

ここからまず向かったのが「紅葉台」という場所。読んで字のごとく綺麗な紅葉が見えることもさることながら、展望台から360度見渡せる大パノラマの景色は圧巻というのがそこの売り文句。

事前情報では、そのこと以外に展望台までの道が悪路で車で行く場合は気をつけろということだったのですが、ほんとにWRCもびっくりなくらいのダート!でこぼこの道で車の下が擦れてガリガリいってました。借り物の車ですがそんなことは意に介さず。知らねえ

以前に同じところで車を借りた際、禁煙車にも関わらずタバコを吸い、あげくの果てに誤ってタバコの火を車の天井に当てて黒いこげがついたことがあったのですが、そんなことも意に介さず。それがどうした

この世のどんな言葉にも勝るセリフ「それがどうした!」と「しらねえ!」。人間、こうやってどんどんモラルが崩壊していくわけですね♪


話は戻って、まあなんとか展望台まで辿り着き、喜び勇んで展望台への階段を先にとっとっとと上がっていったのですが、ここでおいらは失態を演じてしまいます。うちのばあちゃん、ここ数年で急激に歳を取り足も悪くなって、少しびっこをひくような歩き方になっていました。

そもそも、この旅行を計画した最大の目的は、この旅行をじいちゃんばあちゃんに楽しんで喜んでもらいたい、そして元気に少しでも長生きしてほしいという願いと、二人とも平均寿命の80歳を超えていることから、可能な限り一緒に過ごせる時間を作って後々自分が後悔するようなことがないようにという思いからです。

しかし、ばあちゃんが階段を上る際、あと一段上れば一番上というところで足を踏み外してつまずいてしまいました。

その様子を振り向きざまに見て、はっと我に返ります。
(自分だけが楽しんでどうする!この旅行の目的はなんだ?言ってみろ!俺の名を言ってみろ!)


猛省することしかり。
あらゆる面においてちゃんと祖父母をサポートするのもまた自分に課せられた責務であるということを再認識しました。


そうして、三人とも展望台に上がり見渡した景色は、わぴこもびっくりなくらいの雲ひとつない快晴、真っ青なスカイブルーと相まって、壮観・絶景・大スペクタクル!


(紅葉台から見た富士山)


(紅葉台から見た青木ヶ原樹海)

じいちゃんばあちゃんもその素晴らしい景色に息を呑んでいました。
そして、じいちゃんからの一言。

「おまえ、よくこんなところ見つけてきたなあ!」

(そりゃあ、インターネット・旅行雑誌・日本地図、あらゆる媒体を使って調べたからね!)

っていうか、平日にも関わらず、ダートを徒歩で上り下りする旅行者はもちろん、展望台の駐車場にもたくさんの車が停まっていて、実際に人がたくさん訪れていたのはちょっと意外でした。やっぱ、けっこう有名なんだなあと実感。土日でさらに混雑することは容易に想像つきます。道幅も狭いダートでの車のすれ違いはさぞ困難だろうなー。

帰りはきちっとばあちゃんの手を引いて無事に階段を下ります。


(紅葉台のもみじにいるじじ、ばば)

この次に向かうのは、紅葉台から程近い「鳴沢氷穴」というところ。絶対に見たいというところではなかったのですが、時間的なことを考えてスケジュールの中に一応組み込まれていました。

ってか、あとあと思い出してみたら、年初に富士急ハイランド行ったときにそこに寄ったことがありましたが、すでに閉まっている時間で入れなかったところでした。

チケットを三人分買った直後、係りの人からこんな注意が。

「階段を下っていかなければならず、その階段も狭くて急でかつ天井も低いし滑りやすい。お年寄りにはかなり危険です。」

(早く言えよ!ばかやろう!ってか、そのぐらいのこと事前に自分で調べておけよ!ばかやろう!)

じいちゃんの、おまえ一人で見に行って来いという言葉に促され、穴の入口で祖父母を待たせ、単身、穴ぐらを這い降りることになります。

中の様子は係りの人の指摘通りでした(うそついてどうする)。
氷穴という名の通り、ちゃんと氷もありました。ヒャダインです。

中を一周してまた階段を上る際、自分の前にカップルがいたのですが、「階段きつくて疲れるね」なんて会話が聞こえてきます。

(俺は体鍛えてるから平気だ!)

とか誰も聞いていないようなことを思い、わけの分からぬ対抗心を燃やしていました。

穴の入口で二人と合流し、さあ移動するかというところになってじいちゃんの一言。

「こんなわらわらいると思ったらこいつら中国人だ。」

我々がここに来たときにすでに観光バスが数台停車しており、団体客が数十人ひしめきあっていました。耳をそばだててみると、確かに会話は日本語ではありません。

それにしても、自ら志願して旧日本陸軍の兵隊となった祖父のその言葉は重みがありますなあ。


時間は16時を過ぎ日も落ちてきたので、今日の日程はこれにして終了。あとは宿に向かうだけとなります。


河口湖畔を一周半したあと、宿泊先の「富士ビューホテル」に到着。出発直前まで知らなかったのですが、このホテル、ホテル内の敷地に広い庭園を有し、さらにゴルフコースやテニスコートも完備しているなど、大変結構なホテルです。

チェックイン後に案内された部屋も角部屋の一番大きな部屋。わざわざ係りの人が「特別に大きな部屋をご用意させていただきました。」とのコメント。頼んじゃいませんけどwってかこの部屋、ホテルのパンフレットに載っちゃってるしw

祖父母も非常に喜んでおり、とりあえず一安心。

夕食は部屋食ではなく1階にあるレストランだったのですが、浴衣・スリッパでは入っちゃいかんとのこと。夕食前に三人とも風呂に入って浴衣に着替えていましたが、面倒ながらも再度着替えてレストランへ。

飯はやっぱうまかったですわ。
ってか、後のほうでご飯と味噌汁が出てきた際の祖父の一言。

「味噌はなかだし味噌だな。」

(え?!)

うつ伏せになった人間の死体が脊髄反射でビクン!ビクン!となったときと同じくらいの素早さでその言葉に反応を示したぽっくんですが、そんなぽっくん自身に閉口せざるを得ません。
(え?!)と思った自分自身に(え?!)です。

まあ、そんな波乱があった夕食も21時頃に終わり祖父母を部屋に残し、一人でホテルの外へ出ます。この時期、22時まで湖畔の紅葉をライトアップしてようで、ネットの情報を見ても好評を博しています。


これは見るしかない!


車を10分程走らせ、目的の場所に到着。
確かに素晴らしい!綺麗な月をバックに真っ赤に紅葉したもみじを照らしているその光景はまさに幻想的。



いと、おかし。趣深いの一言に尽きます。

寒さも忘れるくらいに堪能したあとは、帰り途中で車を停め友人Kに電話。旅の様子を伝えます。30分くらい話した後、部屋に戻り23時前には就寝しました。

じじばば旅行記・2に続く。


小野田少尉

2006年09月10日 | 一人旅
恥ずかしながら帰ってまいりました。
ということで、昨日の夕方、長かった一人旅から無事帰還。

一昨日8日は、時間の都合上、世界遺産は見なかったのですが、AIRの聖地の一つ、和歌山県美浜町はかなり堪能できた!

天気予報ではくもりだったのに、いざその日を迎えてみれば快晴!貸自転車を利用したのですが、ポケットに入れていたFRISKも溶けるほどの炎天下、町内をぐるぐる周りました。

あまりに場所が分からないので交番に行って聞くも要領を得ず。そりゃそうだ。

警察の人から、
「なんでそこ行くんだ?」

と問われて、答えに窮し、

「いやーテレビでそこが使われたんで実際に行ってみようと思って。」

間違ってはいない!

警察の野郎もそこで止めればいいものの、どんどん突っ込んできます。

「何テレビ?どんな内容?いつ放送されたの?」

さすが警察。尋問もお手の物です。っていうか、おいらがそんなに怪しい人に見えたのか。

結局南極、その場所は偶然通りかかったときに発見できましたけど。

AIRのサウンドトラックをウォークマンで聞きながら海岸線を疾走。顔のにやつきを止められるはずもありません。

旅の締めくくりにしては上出来の上出来!
大満足して、その日は三重県熊野市まで電車で行ってそこで野宿。朝を迎え、普通列車を乗り継いで昨日帰宅、という感じでした。

いい出会いにも恵まれ、人の温かさにも触れ、ほんといい旅ができたと思います。

バギクロス

2006年09月07日 | 一人旅
ということで今日は鳴門の渦潮を見てきました。
すげー!
と思って乗る予定ではなかった水中観潮船に乗ってしまいましたが、水中で見る渦潮は泡ばっかりでよくわからん。

つまり、普通の観潮船で十分ってことですわ。無駄にかねを使ってしまいましたorz


んで今日で四国を離れ、フェリーで徳島から和歌山に渡ります。紀伊半島では、AIRの聖地巡礼と世界遺産である熊野古道を訪れる予定です。


ってか、昨日、徳島の銭湯に行ったのですが、背中に入れ墨の方ばっかりでちょっとびっくり。


風呂から上がったあと、ちょっと話し掛けられて会話してみたら普通にいい人。ふぅー


とりあえず四国旅で判明したことは、でかい荷物、寝袋所持、のようないかにも旅人といういでたちだとほんとよく話し掛けられるということ。


電車に乗っててウォークマン聞いててうとうと眠りかけてるのにかまわず話し掛けてきた人もいたしなあ。猛者だ。


まあそんな感じで。

帰ってきた酔っ払い

2006年09月06日 | 一人旅
ある友人が紹介してくれた徳島のかずら橋、祖谷渓谷に月曜日に行ったのですがほんとに良かった!景色がすげー絶景だったしかずら橋が怖いのなんのって!


っていうかこの日もヒッチハイクが絶好調。おかげでバスが通っていない奥地まで行けて、祖谷をかなり堪能できました。
おまけに、すげー断崖絶壁に小便小僧が立ってる景勝地に行ったのですが、そこで車で観光してる外人と出会いました。

ヒヤリングだめなのに話し掛けられて四苦八苦。英語でなんとか頑張って話してたら、どーゆうわけかメアドを教えることにW

ああ鬼畜米英に迎合したぼくは日本人失格だorz


んで今日は室戸岬を見てきたのですが、その後のヒッチハイクがまた衝撃的だった!


まず、軽トラの荷台に初めて乗せられ、ああこれぞヒッチハイクという気分を満喫。


そして、今思い出しても可笑しくて笑っちゃうんですが、乗せてくれたおっさん二人組が異様にハイテンションだなっと思ったら、案の定酩酊されてましてW


行きつけのカラオケスナックに連れていかれ、やきそばとビールジョッキ二杯をご馳走に。んで、二人組のうち、助手席にいたほうのおっさんが、すでに店にいた客と口論し始めたW
おっさんのほうが一方的に怒鳴る感じでしたが、酔ってマジギレしてるのでとまんねーとまんねーW

いくらスナックのママさんがなだめたりしても全くの無駄。ほかの客がとうとう帰ってしまってやっと落ち着きました。


それから一息ついて、図々しくもおいらも一曲歌っちゃいました。曲は鳥羽一郎の「兄弟船」。

これがまた大好評!日頃の練習の成果がこんな形で役立つとは、その曲を教えてくれたK氏も想像だにしないでしょうなW



そろそろ出ようと思い、スナックからは歩いて行くつもりだったのに、途中までまた乗せてもらいました。いやー怖かったですよ、飲酒運転の車に乗るのはW


めっちゃ飛ばしてるしセンターラインはみ出しまくってるし、対向車が来る度、寿命が縮みましたW


降ろしてもらったあとは、街灯がない真っ暗な山道をてくてく歩きます。車が後ろから来る度にヒッチを試みますがなかなか停まってもらえず引き返すわけにもいかず、かといって野宿できるような場所も見つかりません。そんな極限の状況が楽しくてたまりませんでした。これぞ一人旅!(なのか?)


最終的にはヒッチハイクできたのですが、今夜の目的地よりさらに先に来れちゃいまして、今は徳島駅にいます。


ちなみに、写真は祖谷渓谷の温泉にある自販機。いくらなんでもぼり過ぎだろ。しかもシャワーが全く出なくなるし。まあそれは入湯料全額返ってきたからよかったけど。


ということで、四国一周完成が目前に迫っております。

ルンペン

2006年09月03日 | 一人旅
なんか、おかねないんでたばこくださいという少年に会ったW高知駅で

ルンペンが物乞いされた!これは斬新ですわ


っていうかライターも貸したんだけどそのライターが某所のライターなのでそれがどきどきでした謎



つーか、昨日立ち寄った日帰り温泉で、でかい荷物抱えた自分と同じような旅人(大学生)と出会い、仲良くなりました。んで、一緒に野宿して早朝にヒッチハイクした際、一人しか乗れない状態だったんで彼が先に乗って一旦別れたんだけど、行く方向が同じだったということもあり、後からおいらがヒッチハイクした車にまた一緒に乗ることにW



しかも、この日四万十川の遊覧船に乗る予定で遊覧船乗り場までヒッチハイクしようしてたら、なんと!乗せてくれた人がその遊覧船の船頭さんだったW

なんちゅう偶然!あるんだなあ、こーゆうのって。その乗せてくれたおっさんも笑ってますた。おまけに乗船料を安くしてもらったり。神が降りてますな。



そのあとは、遊覧船に乗ってたほかのお客さんとその旅人の彼がヒッチハイクの交渉に成功して四万十川を北上。


途中、川で泳いだり、昔話じゃないですが、川で洗濯したりで四万十川を満喫。


んでちょうど行く方向がお互い逆になるところで彼とはお別れ。またそれぞれ一人旅に戻ります。



んでそっから乗せてくれた車は昔のソアラで、今まで初めてスポーツカーをヒッチハイク。飛ばしまくってジェットコースターみたいですげー楽しかった。


さらに、高知駅まで乗せてくれたお姉さんは、高知のライブハウスで鳩'Sというバンドのメンバー。まだ入ったばっかで練習をしてるということで、「買収」という曲をエンドレスで聞いてました。


歌詞は、アル中に酒を飲ませろ、こどもをやくざにしろ、土建屋に金をつかませろ、いなかは買収天国とかそんなような感じですた。

献金!献金!献金!献金!なんて曲もあったなあ。激しですな


そんな感じで今日も野宿です

おへんろさん

2006年09月02日 | 一人旅
今日はプチおへんろさんでした。四国左下の土佐清水市内から足摺岬までの15、16kmを4時間かけて徒歩で移動。岬から四万十川流域にある四万十市中村駅まではバスで行ったのですが、駅から四万十川河口までをこれまた7、8kmを3時間かけて徒歩で移動。トータルしたらめっちゃ歩いてるなあ。1、2kmくらいならぜんぜんみじけーと思うようになってきましたW

んで、いやしの里っちゅう温泉入れるところにたまたまたどり着いたのですが、そこで荷物の重さを測ってみたら10kg以上あることに愕然。ゆうへいさんのご指摘通りでしたW


重いはずだよなあW


今も施設内にあるコンセントを勝手に使って、ケータイとデジカメの電池とハードディスクウォークマンを充電してますW

明日、日の出がみたいので河口付近の防波堤で野宿。近くにコンビニがなくレストランも利用できず買い溜めもないので今日の夕食はサプリメントのみorz


そうそう、歩き疲れてもうだめだって思うとき、ウォークマンを取り出して水樹奈々という、とあるアーチストの曲を聞くのですが、聞いた途端に元気出ます。いやーここまで歩けたのは彼女のおかげですわ。
四国ばんざい、水樹奈々ばんざい