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PHILIPS LHH1000(抜粋紹介)

2023年07月28日 | 抜粋紹介

 

Category: LHH1000  

 

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今回は今年の夏にマッキントッシュのMC275Rのオーバーホールを行った福島のM氏からの依頼でフィリップスのLHH1000のオーバーホールです。
1988年発売のフィリップスのフラグシップでトランスポートとDACとリモコンを合わせて60万円と当時としては非常に高額です。
しかし使用している部品や構成を見れば納得の金額かと思える内容です。
トランスポートはトレイの動作を手で補助しないと駄目な状態で、DACはランプ切れが発生しているとの事です。
上の写真は修理後なのでブルーの表示が点灯しています。

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最近の携帯ゲーム機等と同じ位の大きさのリモコンです。
内部にはワンチップマイコンが使用されており30年位前のプログラム電卓と同じ様な外観ですね。

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早速トレイベルトを確認するとベルトが滑る状態になっていましたので汎用ベルトと交換です。
この頃のフィリップス系のドライブユニット機構はプーリーでの減速ワイヤーでの駆動といかにも機械屋さんが作ったと思われる構造をしていますね。

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基板の半田は年数相応にはっきりとわかる半田クラックが発生していました。
電解コンデンサの交換と半田増しを実施してほぼオーバーホールは完了です。

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ピックアップもレーザー電流の状態を見ながらアイパターンを測定し波形の電圧幅を標準値辺りに調整です。
25年近く使用している事を考えるとこのピックアップは非常に良い状態を保っています。

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次はDACのオーバーホールです。
天板を取るとDACだけなのに3個のトロイダルトランスが目に入ります。
デジタル部・D/A部・アナログ部とそれぞれ別々のトランスを設けているそうです。
右側には同メッキされたカバーが付きそれぞれの基板を遮蔽する様になっています。

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D/A変換のICにはダブルクラウンのTDA1541Aが搭載されており使用している回りのコンデンサも質の良さそうな物を使用しています。
電解コンデンサはELNA製でこの頃のフィリップス系の日本向けオーディオ製品の定番と言った所でしょうか。

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電解コンデンサを外すと電解液が漏れた跡がみえます。
年数的には仕方がないのでしょうかね。

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切れていたランプはムギ球が使用されていたので、今後玉ギレの心配をしなくていいLEDに変更です。

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バランス出力を使用との事なのでバランス回路の電源補強とオペアンプ交換等を行いこちらもほぼオーバーホール完了です。
元々は繊細で柔らかい音でしたが音質改善により音域が広がり繊細さの中にも輪郭のある余韻の気持ち良い音が出る様になりました。
これで当分はCDを聴くのが楽しくなると思われます。


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