『ストレス』、嫌な響きですね。現代はストレス社会とも呼ばれています。
「あなたは今、ストレスをためていますか?」と聞かれると、おそらく多くの大人(最近では子供も!?)が、「ハイ。」と答えてしまう位、ストレスはありとあらゆるところにはびこっています。
このことは、人間社会に取り込まれてしまった愛犬達にも影響を及ぼしています。
●ストレスの正体
ストレスとは、「何らかの刺激が体や心に加えられた結果、体や心に生じたゆがみ」のことをいいます。
そしてこの刺激そのものを、ストレッサーといいます。
わかりやすく例えるなら、風船を指で押すところを想像してみてください。
このゆがんだ風船の状態 = ストレス
押している指 = ストレッサーとなるわけです。
指を離すと、風船は丸く戻る、つまりストレスは取り除かれた事になります。
指で押し続けていると、風船はいつまでたってもゆがんだまま。
指をさらに強く押すと、風船は割れてしまうかもしれません。風船にもいろんな風船があるでしょう。
ちょっとした刺激で割れてしまう風船もあれば、雨や嵐にもびくともしない風船もあるかもしれません。
押しても割れないが、火をかざすと一瞬で割れる風船。
針をさしても、割れない風船。紙で出来た風船は水に弱いかもしれません。
つまり、ストレスの感じ方は、主観的なもので、人によっても違う、ましてや犬や猫によって感じ方が異なるのは当然かもしれません。
●ストレッサーの種類
ストレッサー、つまりストレスの原因となる刺激は、種や個体によってそれぞれ異なりますが、大きく分けると次のように分類することが出来ます。
1 物理的ストレッサー :気温、音、照明 など
2 化学的ストレッサー :酸素不足、栄養不足、食品添加物 など
3 生物学的ストレッサー:細菌、ウイルス、寄生虫など
4 精神的ストレッサー :不安、恐怖、緊張、怒り、対人(動物?)関係 など
ストレスとして人を悩ませる原因の多くは、4の精神的ストレッサーが関与しているといわれていますが、愛犬の場合は、一歩間違うと1~3が原因となったストレス状態に置かれてしまうので、より注意が必要なのかもしれません。
●良いストレスと悪いストレス
ストレスというとすぐに悪者にされてしまいがちですが、実は良いストレスもあります。
「ストレスがない=何の刺激もない」ということで、そのような状態に置かれては、我々は何の生きがいもやりがいも目標も生まれませんし、きっとつまらない人生になってしまうに違いありません。
良いストレスは、適度な緊張感ややる気を引き出してくれ、だからこそ有意義な毎日を送る事が出来るのです。
そして、そのことは犬や猫にとっても当てはまるかもしれません。
過度のストレスは、様々な悪影響を引き起こしかねませんが、適度な刺激は、愛犬の生活をより楽しくし、オーナーとの関係をより良くし、様々な状況の変化に順応できる性格を育ててくれるのです。
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