火災報知器が鳴り響く

午後3時ごろ、背中が痛くてリビングで横になって休んでいると、火災報知器のベルが鳴っているように聞こえた。空耳かと思って耳を澄ましていると、やはりうちのマンションだ。

玄関ドアを開けると、私が住む5階の廊下にうっすらと煙が立ち込めているようだった。急いでマンションの管理会社に電話する。落ち着いてナンバーを押すが、やはり指がぎこちない。
用件を伝えると、すぐに人を向かわせる、また折り返し電話をする、という。

しかし、また廊下を覗き窓から覗くと、火は出ていないようだ。
仕事部屋から、下を見ると、住人がマンション前の歩道に避難していた。

台所の流し場に、昼食べた食器がおきっぱなしだなあと思いながらも、ガスの元栓を締め、バッグに貴重品を入れ、大事なお客様からのデータが入ったCDRを突っ込み、ノートパソコンを持って、玄関から出た。自宅の鍵を閉めて、非常階段からゆっくり降りる。ここであわてて転んだり、パソコンを落としてしまったら、大きな被害になる。

歩道で住人の方と話をする。私が管理会社に電話をしたことを伝えると、住人の青年が消防署に電話をしてくれた。待つこと、15分くらいか、遠くからサイレンを鳴らしたパトカーと消防車がやってきた。
すぐに、大丈夫だとわかって、ほっとした。5階の住人の方が、フライパンで何かを炒めていて、焼きすぎて煙が部屋中に立ち込めたので、ベランダの戸を開けたら風が強くて、その白い煙が、対面の玄関外に漏れて、敏感な玄関外廊下の煙探知機に感知されたようだった。

部屋に戻ったのが、部屋を出てから30分後だった。
ドキドキした、火災訓練のようだった。
でも、落ち着いて行動したけど、持ち物は、しっかりとまとめておいたほうが良いなという教訓を得た。

ボヤ騒ぎの方を責めることはない。私のほうがよくなべを焦がすので、よく今までボヤ騒ぎにならなかったと思うくらいだ。前のマンションでも、仕事場が台所のすぐ隣なので、煮物をしながら仕事に夢中になって、墨状態になったかぼちゃは今のマンションになっても数回あるのだ。

気をつけよう。
感謝