今日の日経新聞13面に「プラチナになれますか」というタイトルで
プラチナ企業ランキングが紹介されている。
なんかそれらしいのですが、数字で具体的なランキングで社名が出ると
そうかなと思ってしまう。
この記事の内容は
上場企業を「働きやすさ」と「働きがい」の2軸で類型化した。
業績との連動などを分析した。
働きやすさが高く、働きがいが低い企業を「ホワイト」、
その逆を「モーレツ」と分類した。
2つとも高評価な企業は「プラチナ」とした。
反対に2軸とも低評価な企業を「ブラック」と分類した。
確かに、この概念はわかりやすいですね。
これはこれである一面でとらえた会社の分類とするに値すると
思います。
でも、厳密にいえば、「働きがい」「働きやすさ」の低い企業が
プラック企業かといえばそうでもないので、ちょっと無理があります。
だから表でもブラックという表示をしなかったのでしょう。
一番気になったのはどういう評価でこのランキングができたのかという
ことですが、記事で紹介されているのは
「人工知能(AI)モデルを使って口コミの文章を判定した。
ポジティブ(前向き)なのか、ネガティブ(後ろ向き)なのかを分類し、
スコア化した。企業ごとに働きがいと働きやすさの
スコアを掛け合わせた数値をベースに順位付けした。」
人工知能が口コミで書かれている内容を数値化しているとのことですが、
この文章だけから判断する何か釈然としませんね。
記事では具体的な企業を分析してこの評価の正当性を書いていますが、
確かにその部分は納得できるところもあるのですが、総合的にみて
何か少し違和感を感じますね。
AIが分類したもの、その基準が知りたいですね。口コミでもいい加減な
ものもあります。SNSの問題性をそのままにしてこんな評価を記事に
して、どうなんだろうか、統計上の数字の妥当性はそれなりの担保して
いるでしょうが、何か疑義、議論がありそうですが、そんなプロセスは
省略され、
結果のランキングだけが一人歩きをする。
私たちは、数字で具体的に示されると正当性を感じてしまいますが、
この辺は少し注意がいるし、少し危険です。