ジョン ・クルンボルツ博士が今年5月1日に亡くなった。
ご存知のように「プランド・ハプンスタンス理論」は有名だ。
「偶然の出来事は人のキャリアに大きな影響を及ぼし、かつ望ましいものである。」
その「偶然の出来事」を、チャンスや好機に変えるための5つのスキル
好奇心 新しいことを!
持続性 努力し続ける!
柔軟性 姿勢や状況を変えよ!
楽観性 きっとできる!
冒険心(リスクテーキング) 行動を起こせ!
私たち人事経験者が計画的な育成計画をもっぱら考えていたことに対して
あくまでも偶然な出来事を受け入れ、それをチャンスにすることで
個人のキャリアは形成されていくのだという、相反するような理論を
多くの調査結果から導きだし、実証してみせた。
確かに言われる通りで、後で考えれば自分自身のキャリア形成も含め、
当たり前のことだし、そんなキャリアを踏んだ人達が多いのが
わかっていたのですが、
この理論に触れる前はまったくそんなこと考えていませんでした。
目から鱗、この理論に触れて大きな衝撃を受けました。
そのジョン・クルンボルツさんの追悼する特集がCDAから
送られてくる雑誌に掲載されていました。
普段あまり読まないですが、今回だけはじっくりと読みました。
カウンセリングの場面で
問いかけが必要だと説く、
「挑戦してみたらどうですか?」
「このことについて調べてみたらどうですか?」
「そこの人達がどのような仕事をしているのですか、
行ってみて発見してくればどうですか?」
「やってみてもないのに、どうして分かるんですか?」
そしてアクティブになること、計画は変化する
そして歯医者に定期的に検診に行くように、キャリアカウンセリングも
定期的に必要だと説いています。
人間の行動、キャリアについてもまだまだ未知の分野がありそうです。
「コロンブスの卵」の逸話はどんなに素晴らしいアイデアや発見も、
ひとたび衆目に触れた後には非常に単純あるいは簡単に見えるという
ものです、クルンボルツ博士の「プランド・ハプンスタンス理論」も
その意味ではコロンブスの卵だったのかも知れません。