アメリカ海兵隊のMV22オスプレイは、導入から40年以上がたつアメリカ軍基地のヘリコプターのCH４６に代わって配備されるのだそうです。
しかし、オスプレイが太平洋地域に配備されるのは初めてで、その行動半径はCH46の7倍以上にもなると言われています。これまでは、小規模戦争において、実践部隊であるアメリカ海兵隊は船に乗り作戦エリアに近づき、そこからヘリコプターで上陸作戦をしなければなりませんでしたが、オスプレイなら直接、朝鮮半島や台湾海峡や中国大陸までも展開できて、すぐさま、アメリカ海兵隊の軍事作戦行動を開始できるというのです。
強襲揚陸艦と組み合わせれば、攻撃作戦が可能な範囲はさらに広がるといわれます。
アメリカは、軍事産業の要請で単に中国の脅威を煽り、高額な兵器を日本に配備するだけでなく、実際にアジアへの軍事戦略上、オスプレイを重要な「朝鮮・韓国・中国」との日本との軍事衝突を想定した実践配備の要とも位置づけているのだそうです。つまり小規模戦争を起こすための配備ともいえそうです。オスプレイは単なる輸送機ではなかったのです。オスプレイを利用するのは、戦争実行部隊のアメリカ海兵隊なのだそうです。しかも利用する海兵隊は防衛任務は負ってもいないと明言されています。
沖縄県の世論調査では、宜野湾市の普天間飛行場の移設については、回答者の９割が沖縄県外か国外への移設、または無条件撤去を求めていました。住宅密集地域に存在するとても危険な普天間飛行場は閉鎖・撤去を最優先すべきというのが、これまでの揺るがぬ沖縄県民の総意でした。それは、単に住民の安全だけでなく、沖縄戦の悲惨な体験も教訓にして、一貫して戦争を避け、平和を希求してきた沖縄県民の意思でした。
しかし、その危険な基地を拒絶する普天間をわざわざ選んだかのように、アメリカ海兵隊は、垂直離着陸輸送機ＭＶオスプレイを住宅密集地域の普天間飛行場（宜野湾市）に配備します。昨日１０月１日午前から普天間飛行場に相次いで本土からオスプレイが到着しました。
先月９月９日には、約１０万３千人の沖縄市民が参加した「オスプレイの配備に反対する県民大会」が開かれるなど沖縄市民の強い反対が示されたばかりなのに、まるで反対する沖縄市民に対する、あからさまな見せしめの如く、日本政府とアメリカ政府は沖縄の民意を完全に無視して配備を強行しました。
中国のように暴動を起こせないのは、日本人の誇るべき民度の高さでしょうか、それとも飼いならされた従順性でしょうか。沖縄は本土の植民地でもアメリカの植民地でも、本来ないはずです。これまでも、沖縄（琉球）は日本の本土世論から孤立させられ、いつも泣き寝入りさせられて来ました。
沖縄では観光は別にして主力産業が育ってこなかったのも、アメリカ占領時代の政策のためとも言われます。1950年代、占領下の琉球は、（１ドル360円の固定相場時代）１ドル120の超円高政策さえ実施したそうです。これにより琉球の輸出産業は成り立たず米軍依存経済が沖縄に構築されたと言われます。米軍基地が支配する構造は、日本復帰後も変わりませんでした。しかも、沖縄の失業率は今でも日本一です。
アメリカと日本政府の沖縄への対応は、一種の政治的「沖縄いじめ」ではないかと言う人もいます。今日、青少年のいじめ事件が日本では異常に多く問題になっていますが、大人社会でもパワハラが深刻で、うつ病も異常に多くなった日本です。やはり支配階層の思想がその社会における支配的な思想なのでしょうか。
また、アメリカ人が沖縄県民をいじめるのは、２７年間の植民地支配（日本としてではなく琉球国としてアメリカ占領軍は支配しました。）で醸成された意識だけでなく、ＤＮＡ的な側面もあると言う珍説さえあります。実際、アメリカ大陸先住民（インディアン）と琉球（沖縄県）民族のＤＮＡは非常に近いことが今日分かっています。
1995年の米軍兵による沖縄の小学生少女の拉致・強姦事件でアメリカ軍は、日米地位協定により犯人３名の身柄引き渡しを拒否しました。
沖縄では、軍基地の撤廃要求運動が高揚し、当時の宜野湾市では、少女の事件に抗議する８万５千人の県民総決起大会もありました。
同年10月に、日米両政府の間において、日米地位の改善が合意されて、米軍基地の整理縮小について、当時は日本本土ないしグアムへの基地機能移転を図ることで実現される方向さえ示されたはずですが・・・・。
その後、基地移転の話は一向に進展しないばかりか、日米政府の意思は沖縄の民意に逆行し、中国の脅威を背景に今般のオスプレイ配備が強行される状況になりました。
てぃんさぐぬ花や
爪先（チミサチ）に染（ス）みてぃ
親（ウヤ）ぬゆし事（グトゥ）や
肝（チム）に染（ス）みり
ホウセンカの花は、爪先に染めなさい。
親の言うことは、心に染めなさい。
天（ティン）ぬ群星（ムリブシ）や
読（ユ）みば読（ユ）まりしあ
親（ウヤ）ぬゆし言（グトゥ）や
読（ユ）みやならん
天の群星は、 数えれるけど、
親の言う教えは、数え切れません。
夜（ユル）走（ハ）らす舟（フニ）や
子（ニ）ぬ方星（ファブシ）見当（ミア）てぃ
我（ワ）ん生（ナ）ちぇる親（ウヤ）や
我（ワ）んどぅ見当（ミア）てぃ
夜、沖に出る舟は 北極星を道標とする。
私を産んでくれた親は 私を道標とする。
宝玉（タカラダマ）やてぃん
磨（ミガ）かにば錆（サビ）す
朝夕（アサユ）肝（チム）磨（ミガ）ち
浮世（ウチユ）渡（ワタ）ら
宝石も 磨かなくては錆びてしまう。
朝晩心を磨いて 世の中を渡って行こう。
誠（マクトゥ）する人（ヒトゥ）や
後（アトゥ）や何時（イチ）迄（マディ）ん
思事（ウムクトゥ）ん叶（カナ）てぃ
千代（チユ）ぬ栄（サカ）い
誠実に生きる人は、後々いついつまでも、
願いごともすべて叶い 、千代に栄えます。
なしば何事（ナングトゥ）ん
なゆる事（クトゥ）やしが
なさぬ故（ユイ）からどぅ
ならぬ定（サダ）み
成せば何事も 、成ることであっても、
成さぬが故に 、成らないのです。
