学校教育を考える

混迷する教育現場で,
日々奮闘していらっしゃる
真面目な先生方への
応援の意味を込めて書いています。

学校の環境ということ

2006-06-27 | 教育
ほんのささいなことかもしれないが,
学校の環境によって,
その学校の雰囲気が変わるということがあるように思う。

やはり学校には,いつも花が咲いていてほしい。

教室の中にも,草花がほしい。
できれば切花でなく,鉢植えがいい。
ミニトマトやいちごなどもおもしろい。

清掃がいきとどいていることはもちろん大切だが,
壁や床の汚れや剥落,落書きなどはすぐさま直したい。

ガラスや窓の鍵,ブラインドやカーテンの破損は,
ただちに直したい。

担任の教師は,少なくとも1週間に1回は,
学級の机や椅子のがたつきや破損をチェックすべきである。

切れかけている蛍光灯はないか,水道の蛇口から水が漏れていないか,
手洗い場の石鹸は切れていないか,教室にチョークは完備されているか,
黒板がきれいに消されているか,などなど,
とにかく,学校の環境は,隙がなく,静謐であるべきである。

学校の環境に隙があると,児童生徒の精神が弛緩する。

しかし,隙がないだけでは,息が詰まる。

どこかには遊びがほしい。
ある学校で,掲示板に,ある先生の文字で,
「子犬あげます,ほしい人は,○○まで」とあった。
共同体としての学校の姿がしのばれて実にほほえましい。

隙がなく,しかも遊びがある学校環境が最善である,と思う。

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私家版授業力診断テスト

2006-06-23 | 教育
どんな授業が,いい授業なのか?
最近考え込むこと,しばし。
「私家版授業力診断テスト」を作成してみた。
ご叱正を乞う。


1 授業がはじまりとおわりに,児童・生徒に丁寧に挨拶をしているか。

2 教室の窓から外を見た景色の移ろいに言及しているか(時候の挨拶)。

3 教室の換気や採光の状況を整えてから授業を行っているか。

4 授業のはじまりに,ほっとする話題やなるほどと思う話題を
  児童・生徒に提供しているか。

5 授業中,児童・生徒は,自分に注目しているか,
  また自分に注目していない児童・生徒は誰か,きちんと意識しているか。

6 授業中,児童・生徒に表情の変化があるか。
  いっせいに児童・生徒がわっと笑う瞬間があるか。

7 児童・生徒が,ノートに何を書いているか,教壇からでも推察できるか。

8 児童・生徒の発表する姿勢や聞く姿勢,筆記用具の持ち方などの
  基本的な学習習慣について,注意を喚起しているか。

9 授業中,上履きを脱いでいる児童・生徒は何人いるかわかるか。
  ついでに靴下まで脱いでいる児童・生徒は?

10 板書や提示した模造紙などの文字は,一番後ろの児童・生徒からも
  十分見えるようになっているか(パソコンから拡大して打ち出した
  模造紙は,多くの場合,文字が小さすぎて,よく見えない)。

11 授業が終わったときに,すっきりとした気分になっているか。

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教育改革という言葉の多義性

2006-06-20 | 教育
前から感じていたことなのだが,
「教育改革」という言葉は,
現在,全く異なる意味が混在して
使われているように思う。

使う人によって,相異なる意味で使っているので,
話がおかしくなることがあるのだ。
誤解のもとでもある。

ひとつは,従来の教育観から新学力観をはじめとする
ゆとり教育への改革という意味での教育改革である。

ふたつめは,新学力観,あるいは,ゆとり教育に対する
学力低下批判からはじまるゆとり教育見直しの
教育改革である。

さらに,これはふたつめとも絡むのだが,
少子化などの社会の変化に対応するための
学校機構などの人事や制度的側面を含めた
むしろ教育というよりは,
経営あるいは経済的な学校改革という面での
教育改革である。

これらの意味合いを「教育改革」という言葉ひとつで
言い表しているので,
なんだかこんがらがってしまうのである。

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授業は生徒の目を見て

2006-06-17 | 教育
授業をしているとき,
生徒の目を見る。

「早く終われ~」
「おもしろくないよ~」
「つまんないよ~」
「ねむいよ~」
と,目が訴えている。

その目が,教室の半分あったら,
その授業は,失敗である。
教師の力量が足りないのである。

たとえそれが5時間目でも
やはり教師の力量が足りないのである。

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教員給与の見直し

2006-06-11 | 教育
公立校の教員給与、見直し 時間外の導入、能力型も検討 (朝日新聞) - goo ニュース

公立校の教員給与見直しが検討されているようだ。
教職調整額の一律支給をやめて,時間外手当に切り替えるという。
しかも,これは「政府の歳出削減に対応する」のがひとつのねらいのようである。

よく考えてみると,教員は長時間,時間外の仕事をおこなっているが,
これらは,時間外勤務を命じられてやっているわけではない。
いわば自主残業である。
ということは,残業手当はつかないとみるのが常識であろう。

すなわち,時間内に仕事が終えられないのは,
無能な証拠ということになりはしないだろうか。

また,部活動の自主練習などは
ボランティアであることに変わりはないであろう。
いわば趣味とみなされはしないだろうか。

ということは,教職調整額がなくなって,
かつ時間外手当の支給対象外の仕事を
し続けるということになりはしないだろうか。

歳出削減と対応するとすれば…,
深く危惧するものである。

この暗い予測が杞憂に終わることを望む。

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教材研究をする時間的余裕

2006-06-10 | 教育
教師は,授業に臨むに当たっては,
十分に教材研究をして,指導計画を綿密に立てて
臨むべきであるとされている。

この教材研究は,1時間の授業に対して
何時間やればよいのか。
誠実に考えれば,授業時間の何倍もの時間がかかるのである。

そればかりではない。机上の研究だけでなく,
いろいろと足を使って調べたり,下準備をしておく必要もある。

その時間は,どこから確保すればよいのか。

教材研究に要する時間,生活指導に要する時間,
校務に要する時間などなど
合算すれば,1日何時間働けばよいのか。

このような点を黙過したままでの
学校の改革は,もはや無意味である。

このような面では,
やはり欧米は合理的に考えられているようで,
職能の分離がかなり行われているようである。

授業と生活指導,それに校務というものは,
それぞれを分離しても優に1人分の仕事量はあるのである。

それをすべてひとりで丸抱えにしている
日本の教員に,これ以上の教育効果を期待しても
物理的に不可能なのである。

真面目な教員がますます追い詰められている現状と
教育行政が真剣に向き合わないと
教育の荒廃はさらに進むであろう。

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誰が得をするか

2006-06-07 | 教育
昨今の教育改革の本質を見抜く
ひとつの視点は、
誰がその改革によって
金銭的に、あるいは社会的に
得をするかという視点でみることである。

もともと教員は、
このような視点から
物事をみることに慣れていない。
そのため、あらぬ不利益に甘んじることも、今後ますます増えていくであろう。

子どもたちと自分を守るすべを身につけなくてはならない。

主述の呼応

2006-06-03 | 教育
最近,子どもたちの作文やレポートを
見ていて感じるのだが,
以前よりも,
主語と述語のねじれた文を書く子どもが
増えているような気がする。

これは,高校生や大学生の文章にも言えることのようだ。

論理的な思考力の育成というようなことが
いわれているのだが,
むしろ,思考力を支えている
文章構成能力といった根本的なところで
なんらかの欠落が生じているのではないか。

どうも最近,学校種を問わず,
書かせる機会が減っているような気がする。

気のせいだろうか?

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