こんにちは。
MBSR(マインドフルネスストレス低減法)認定講師(IMA/ドイツ , IMCJ/日本)、ヒューマンスキル研修講師のマグノリアです。
マインドフルネスやコミュニケーション、研修講師の日常についてブログに綴っています。
今回の台風(13号)は雨台風。
記録的な、との言葉が虚しくなるほど頻繁に起こる、自然の猛威になすすべもありません。
被害に合われた方々や地域の方には、一日も早く落ち着かれますように…。
さて、前回のブログの内容に頂いたコメントに
『聞いてもらえることを感謝しようと思った。しかし同時に、自分が聞いているときには集中できず、アレコレ考えてしまうので、それがストレスだ』
とありました(若干ニュアンスは異なるかもしれません)。
まず大前提として、ほとんどの人はアレコレ考えてしまうものですよー、とお伝えしたいです。
興味津々で前のめりに聴いていたとしても、内容のイメージが脳内に湧き上がったり、それについて楽しさや怖さ(感情)が湧き上がったり、考えが浮かんだりするものです。
それが脳の働きだからです。
それが、私達が人間であることの証明とも言えます。
マインドフルネスでは、そのアレコレと自然に湧き上がってくる感情や思考、感覚に、”自覚的”でいましょう、と練習を重ねます。
「今、この瞬間」本当に起きていることは何なのか?、眺める力です。
リーダーシップ研修などでお話するのですが、トラブルが起きたときこそリーダーの真価が問われるものです。
部下と一緒にオロオロ動揺したり、
自分でなんとかしろ!と放置したり、
ミスを犯した部下を責め立て続けたり。
咄嗟に、自分でも驚く反応をしてしまうかもしれません。
ある研修で、「嘘をつく部下をどう扱えばいいのか」と質問してくださった受講者様がいました。
”嘘”というのは、なかなかのパワーワードです。私は「どんな”嘘”をつくのか、差し支えなければ例示いただけますか?」と確認すると
『業務指示を出した際、出来るか?(間に合うか?)と確認した。出来る(間に合う)、と答えたのに嘘だった』
とおっしゃいます。
大変興味深い。
上司に指示された仕事。
その時は出来そうだと”思って”、出来ます、と答えた。でも結果としては出来なかった。
それは”嘘”なのかしら?
ここでは、当の部下に確かめることは出来ませんから、本当のところはわかりません。
ハッキリしているのは、出来なかった(間に合わなかった)という事実だけですね。
その時、咄嗟に『嘘をついたな!』と思考が働き、自身のその”嘘”というパワーワードに影響を受けて、強い感情が湧き上がってきたのかな…と、お話を伺って考えました(私の中でも思考が忙しく働いていたことになります)。
それが「良い」「悪い」ということではなく、私達は目の前にある”今の実態”を通り越して、想像(妄想)を事実と思いこみやすいものだ、ということです。
自分が考えたこと(思考)や、感じたこと(感情)を、意図的に俯瞰で眺めて気づくこと。
『あ、今、”嘘をついた”と考えている』
そう気づいた瞬間、思考と距離が生じます。
(少し客観的に自分を見る)
距離を取って眺められると
本当にそうかな?
という検証する余裕や
もしかしたら…
と相手の目線での想像力が生まれるかもしれません。
リーダー、上司という立場にある人は、自分の感情の渦に飲み込まれず、少し客観的に眺められると、ご自分も部下もラクかもしれませんね。
『嘘をつく部下』に困っていると言っていたご受講者様に
『”嘘”だと考えた時の感覚や、頭に浮かんだことを覚えていますか?』
『その時、どのように感じましたか?』
『今、その時のことを思い出して、どんな感情がありますか?』
と、ゆっくり時間をかけて質問しました。
すぐに答えは出なかったのですが、しばらくしてから
『今は、自分の感情は明確に答えられない。でも、少しゆっくりその部下の話を聞いてみたいと思います』
とおっしゃいました。
ご自身の考えや感情が生じることは当たり前。『だめなこと』と否定しなくてもいい。
感じたことも
考えたことも
起きたことも
意図的に、あるがままに”そのまま”気づくことがマインドフルネスです。
私達は意外に、自分自身の考えていることや感情を、あるがままに気づけていないのかもしれませんね。
もし、意図的にあるがままに気づけることができたら、何か今までとは違った反応か起きるかもしれません。
今日もお読みいただき、ありがとうございます。
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