おはようございます。
MBSR講師・マインドフルネス講師のマグノリアです。
研修のご依頼でいろいろな業種の企業や団体にお邪魔することが多いのですが、自分に対して厳しい方が多いなあ、と感じます。
かくいう私もその一人。
何かミスをした時や、トラブルにあった時に
「もっと私が✕✕していれば・・・」
「私が○○しなかったから・・・」
と自分自身を責めてしまいます。
マインドフルネスに出会う前は、そのような思考は働く人間にとって当然なことだと考えていました。
「失敗」するには原因がある。
同じミスをしないためには、その「原因」を「追究」して「解決」しなければならない!!
う~ん。
完全な「問題解決思考」です。
もちろん、それは大切な思考プロセス。
研修講師として、そのテーマで研修を実施しているくらいですからね。
ただ、そのプロセスの中で原因を「責める」ことで自分を苦しめてしまうことも事実です。
ミスした自分を許せなくて、なんであの時・・・とクヨクヨ。
また同じことをしてしまうのでは?と不安でたまらない。
辛いですよね。
ところで、もし、自分の親しい友人や大切な人が落ち込んでクヨクヨしていたら、あなたはどうしますか?
その方に向かって
「あの時~~したのが良くなかった」
「あなたはいつも○○だからダメなんだ」
と責めたりすることはしないのではないでしょうか。
むしろ、傍にいてあげて、話を聞いてあげて、
「大丈夫、心配ないよ」
「もう気にしなくていいんだよ」
と言ってあげるのではないでしょうか?
自分自身にも、そんなふうに「大丈夫」「もう過ぎたことだよ」と優しさを向けてあげることも必要かもしれません。
今日はセルフケアとして「自分に優しく触れる」ワークをご紹介します。
・つらい気持ち、落ち込む気持ちなどが湧き上がってきたら、それを一度受け止めてみましょう。
「ああ、今、わたしは○○と感じているんだな・・・」
・それがどのような感情でも(例えば怒りや不快などのネガティブなものでも)大丈夫。
・そして「そう感じるのもしょうがないよ」「気にしない、気にしない」と口にしてみましょう。
もし、声に出せない状況なら、こころの中で言ってみてもいいですね。
・同時に自分の胸や腕を、優しく手のひらで撫でてあげます。
ゆっくり、ゆっくり。
優しく、優しく。
「大丈夫、大丈夫」
いかがですか?
少し気恥ずかしさを感じる方もいるかもしれません。
誰もいないところで、ちょっと試してみてくださいね。
次回は、優しく触れることの意味をお話しできたら、と考えています。
お読みいただきありがとうございました。
おはようございます。
MBSR(マインドフルネスストレス低減法)国際認定講師のマグノリアです。
「マインドフルネス」という言葉を聞いたことがある方も、聞いたことが無いという方もいらっしゃると思います。
ここ数年、google マイクロソフト アメリカ海軍などの海外企業や 、日本の大企業でも社員研修に取り入れたりするようになり、一部の方々には耳にする機会が多くなったワードです。
マインドフルネスをいち早く取り入れている企業や団体は、金融関係や情報産業など、多くの情報を世界中から集め、分析し、冷静に的確に判断して成果を出す必要がある、つまりとてもストレスが多い組織と言えるかもしれません。
強いストレスに直面しやすい職場・環境ほどマインドフルネスが求められているという事でしょう。
アメリカの心理学会(APA)では、ストレス対策の一つにマインドフルネスを挙げています。
また、イギリスでは学校教育の現場で、子供たちにマインドフルネスを取り入れています。
マインドフルネスは
「今この瞬間に経験している
考えや感情、身体感覚に注意深く気づき、
評価したり判断したりせず、
ありのままを受け入れられる心の態度」
をいいます。
仕事や日常の生活の中で、私たちは過去の出来事を振り返ったり
未来を想像したりして、危険を回避し予防措置をとっています。
それはごく自然で当たり前の事。
ただ、過ぎてしまった過去に囚われすぎてクヨクヨ思い悩み、自分を責め続けることがあるかもしれません。
また、まだ不確実で起きてもいないことを想像(妄想)して、悪い方に悪い方に考えて怖がったり「もうだめだ!」と諦めたりしてしまうこともあるかもしれません。
「人間は一日に6~7万回も「思考」をしていて、しかもその8割はネガティブな事だ」という説もあるほどなのです。
1日のほんの少しの時間、過去や未来へ思考を巡らせることを手放して
意図的に「今この瞬間、いまここ」にとどめてみよう、というのがマインドフルネスの実践で目指すことの一つです。
★マインドフルネスを取り入れることで期待される効果は?
1・注意力や集中力、持続力の向上
2・自分自身やほかの人、世界を「あるがまま見る」ことが出来るようになる
3・あるかがままの自分を受け入れられるようになる
4・強い感情に揺さぶられすぎなくなる
5・共感する力・協調する力が育ってくる
6・「~~すべき」「~~のはず」の思い込みから解放される
などなど
※大切なことはこの効果を期待しないでやってみることです。
「期待」は現状と比較する思考を産み、そのギャップがストレスになることがあります。
さて、「イマココ」に留まるためにどうしたらいいのでしょうか?
「あ、今は○○だな」と「気づく」ことでイマココに繋がれるように練習をします。
気づくための代表的な練習(実践)ツールとして「瞑想」があります。
座って(あるいは立ったり、歩いたりして)、
瞬間瞬間に立ち現れるものに「注意深く気づいて」いく瞑想です。
気づいたことがどのようなものでも、判断をせずにただそのままを客観的に眺める練習をします。
瞑想と聞くとグッとハードルが上がってしまう!かもしれません。
宗教なのか?怪しくないのか?マインドコントロールされてしまうのでは???
マインドフルネスを世界中に広めた第一人者はジョンカバットジン(Jon Kbat-Zinn)博士です。
マサチューセッツ大学医学部名誉教授として、患者の治療に取り入れたところ、非常に効果的だったことから仲間たちとともに8週間のプログラムを作りました。
その際に腐心したのは宗教的な要素を排除することです。
(瞑想・禅は仏教思想の背景があり、それを否定するものではありません)
それがMBSR(マインドフルネスストレス低減法)8週間プログラムです。
このプログラムの効果についてはさまざまな研究がなされ、医学的にも科学的にも効果が実証されています。
(また機会があればご紹介したいと思います)
さて、MBSRは8週間かけて行う、マインドフルネスの集中トレーニングですが、
そこまでしなくても、毎日の生活のちょっとした時間にマインドフルネスの実践を取り入れることは出来ますよ。
このブログでは、そんなワークをご紹介していきます。
この冬一番の寒気が日本列島にやって来ていますね。
お気をつけてお過ごしください。