クラブバランス その1
ヘッド重量の増加
その恩恵は多岐にわたりますが、その際必ず出てくる話がバランスです。
ゴルフクラブにD2とかC8とか
こういった表記がなされているのを見たことがあると思います。
これはクラブ専用のバランス計で測定したものを便宜上記号化したものなんですが…
バランスは重要です。
しかし記号だけに拘っても意味ありません。
バランスはヘッド重量とグリップ重量、そしてシャフト自体の重量とその配分を含めた長さの関係です。
多くの方がこのバランスを「振り感」としてとらえているようです。
たぶん振り子のようなものを想像しているのだと思いますが、そうクラブを扱ってしまうとこれは台無しです。
はっきり言って「最悪の動き」です。
ひとつ実験をしてみましょうか(^^)
標準的?なヘッド重量にこれまた標準的なシャフト、さらにグリップ
これを45インチで組んだとしますと、バランスとして表される記号はD0~D2というところになります。
このクラブの場合は、D0.8ってとこです。
これにヘッド側に鉛を10g足してみましょう。
当然先端側の重量が重くなるわけですからバランス値は変化します。
このときD6.6となりました。
なんの変哲もないことですね(笑)
では次に、このクラブをD0付近に戻してみましょう?!
戻すとは言っても、ヘッドに張った鉛をはがずわけではありません。
さらに先端(ヘッド)ではなくグリップ側に鉛を加えてみます。
そうすると、このバランス計の指し示す値はD0へと戻りました。
その加えた重量はというと、約22gです。
つまりは、ヘッド側とグリップ側に加えた鉛分、総重量がアップしたバランスD0のクラブということです。
世間ではこの D0 というところが基準?となっているようです。
ここを境に重いとか軽いとか
そういう認識でやっているようです。
重いとか軽いという話をするのであれば、軽量クラブと呼ばれるクラブ
このクラブのバランスは極端に軽い?ところを示すのかというとそうでもありません。
せいぜいC7とかC8というところでしょう。
これがなぜそうなるのかというと、ヘッド重量を軽くした分
先程の実験と逆
グリップの重量を落としてしまっているからです。
そうすれば確かにバランス値はいくらでも合わせられますが…
一般の方がゴルフクラブを買い替える際
このバランス値が同じであれば、同じように振れる
そういう解釈をしてしまっているケースを多く見ます。
しかしこんな簡単な実験でもわかるように、同じバランスでも中身はかなり違うということはわかります。
その記号にこだわるあまり、何がなんでもD1だ、D2だ!
そんな記号合わせになってしまうと、本来の意味が消えうせてしまうということです。